Strontium Detection part two ストロンチウム90の測定、その2
I saw one of my friend in Japan experimenting with Sr90 sealed disc source and Sovtube Detector in his recent Youtube video. I decided to retrace what he was doing to see if I get something out of my CsI2.5 inch detector (just like his).
黒月 縷々様が、ユーチューブでストロンチウム90の密封線源と Sovtube Detector (別命 アトムスペクトラ、通称ロシアンCsI2.5インチ) を使っった実験をなさっていたので、私も同じ機種の測定機で追試してみました。ただし、私は遮蔽の無い状態でやってみました。
http://www.youtube.com/watch?v=QGwmLSFU1k0
After 363 seconds 測定開始後363秒後
I have been taking the background spectrum just before this (to verify efficiency of the Magnetic Shielding I have added on my detector).
So, I used it as BG, and this is what I saw after 363 seconds. Compared to the background, it has about 50%
more counts and noticeable increase in lower energy.
丁度、昨日追加した磁気シールドの効果を確かめる為に、バックグラウンドのスペクトルを測定していたので、それを背景に使用しました。(K40のピークが左にズレてるのはこの為です。)
下の画像が、ストロンチウム90の密封線源を、測定機の前面に当たる部分に密着させて、測定開始後363秒のスペクトルで、左の方のエネルギーの低いところで、スペクトルが持ち上がっていて、カウント数も背景が219cpsだったのに対し、300cpsと、50%弱の増大です。
従って、この測定機もSr90に反応しているのがわかります。ちなみに、測定機は縦置きで(測定機の前面が下の上体)、背景を測っていたそのままの位置や角度で、測定機の下にSr90の密封線源を滑り込ませてあります。線源のプラスチックの側(より強力な方)を上にして、測定機の結晶に向けてあります。
BG subtracted バックグラウンドを取り除いたスペクトル
It's normal to see a bit of data over the background. However, lower energy region is solidly above BG level.
バックグラウンドを差し引いても、ヒゲやギザギザに該当するものが見えるのは普通なのですが、この場合は、明らかに低いエネルギーの方にしっかりとした増加が見られます。
600KeV以上は、まあ、普通とあんまり変わらない感じです。
Lower energy エネルギーの低い方をズームしてみました。
We can see steady increase up to about 32KeV. But it's not from Cs137. I wonder if it's from x-ray from I.
32KeVまで、坂がありますが、特にピークと呼べるものは見えません。無論、まだ測定時間が短いので少しギザギザしてますが、「山、ピーク」と呼べるようなものは、見当たりません。
32KeVの盛り上がりは、セシウムのX線の位置の付近ですが、この測定の時にセシウムは存在しておらず、測定機中のヨウ素のX線ではないか?などと、思っていますが、制動X線のダダ漏れパターンが測定機の効率曲線による増幅などと一緒になってこんな風に見えているのかも。
After 700 seconds 約700秒後
It's the same thing. Pretty stable.
約700秒後です。徐々に、スペクトルが滑らかになりつつありますが、それ以外は、変化無く、特に大きな特徴も見当たりません。
この時点で言えることは、この測定機は、Sr90の密封線源に反応し、測定機前面に密着させた場合は、低エネルギーの方に向かって高くなる32KeV付近の頂上以外は特に山の無いスペクトル成分が追加される、といったところ。
Several minutes later 数分後
As I don't see anything dramatic. I decided to stop it, here.
特にめぼしい変化もないので、これは、ここで停止することにしました。
BG subtracted バックグランドを差し引いたスペクトル
Checking Background stability バックグランドが変化してないことを再確認
Taking out the Sr90 disc source placed under the detector, I checked the background, again.
こういう再確認は、面倒なようにも思えるかもしれませんが、自分自身が行う測定に、自信が持てるかどうか?という点で、違いが出てきます。
つまり、あることを調べる前と、後で、バックグランドに変化が無い場合、途中で大きく変わっていて、それが理由で結果に影響が出ていたかもしれない、というような可能性が相当低くなるからです。
以前のバックグラウンドとの差を表示してチェックします。対数表示のせいで拡大された、線のギザギザ成分が見えているだけで、他には目立ったズレや、線の浮き沈みがありません。
Another test, placing the source disc on the side. 密封線源を測定機の横に置いたらどうなるか
After checking the stability of the environment, I placed the Sr90 disc source on the side of the detector, about 1cm from the detector surface. I did so because I knew from past experiences that the geometry of the experiment is important and it may influence the outcome.
Soon after the start, I see the difference. Instead of the increase at the lower end of the energy, I see the noticeable height from 300KeV to 1300KeV. The count rate has also increased from 300cps to 340cps.
バックグラウンドの再確認の後、今度はストロンチウム密封線源を測定機の下に置くのではなく、結晶の横、約1cmの距離に置いて、どうなるか試してみました。
これは、経験的に、放射性物質を置く場所で、スペクトルに違いが出る場合があるのを知っている為です。
そして、測定開始後すぐ、明らかな違いがあることに気づきました。先ほどのように低いエネルギーの方がぐっと持ち上がっているのでなく、300KeVから1300KeVくらいの区間がごっそりとまろやかに持ち上がっています。しかも、測定開始後10数秒で分かるほどで、1分後にはかなり明確です。カウント数も増えており、Sr90を下に置いたときが300cpsだったのに対し、340cpsになっています。
400seconds later 400秒後
Although the line isn't very smooth, it's pretty clear that the spectrum is different from the one we saw with the disc source placed below (which is in front of the detector head). Now, we have to think about the reason fro this.
まだ、線はギザギザしてますが、傾向は、疑いようも無いほど明らかでしょう。何故こうなるのか?というのを考えないとなりません。
500 seconds later 500秒後
This is what it looks like with the background.
これが、背景と追加分をあわせたスペクトル。
With an absorber 吸収材をいれてみました
Sr90 is beta source. But I know that we get X-ray from it, as well. So, I decided to check what we are seeing, Beta, X-ray, or both. To do this, I looked for suitable absorber the cut down the beta. I put 3 mm thick bronze plate in between the disc source and the side of the detector. After 30 seconds, it looks not so different from the background.
ストロンチウム90は、ベーター線を出すことが知られてますが、このベーター線によって、X線も出ています。そこで、今まで見たスペクトルが、純粋にベーター線からのものなのか、それともX線を見ていたのか、あるいは、その両方なのか、確かめようと思いました。 そこで、ベーター線を遮る為の吸収材を探し、厚さ約4ミリの真鍮の板をSr90線源と測定機の間に入れてみました。 測定開始後約30秒では、バックグラウンドとあまり差がないように見えます。
At 686 seconds 686秒後
However, after about 11 minutes, I noticed that the K40 peak at 1460KeV is splitting. I mean, you can see the the left half of the K40 peak is blank (and thus below) and the right half it above. This is the indication when the peak shifted (often due to temperature drift). Also, the highest point below 100KeV seems to be shifted to the right, slightly. This is unusual as I checked and re-checked the background, and the amount of the shift at the 1460 should be far greater than that of below 100KeV, which isn't the case, here. Is it the Sr90 doing it? But we didn't see nothing like this till we put the metal absorber. So, I started to suspect the effect of the metal to the detector linearity.
約11分後、私は、何か変なことが起こっているのに気づきました。K40の1460KeVが左右に分かれてしまっているのです。背景を差し引いたスペクトルを見るとき、背景に元々あった山の片一方に当たる部分が抜け落ちていて(この場合、K40の山の左側に当たる部分)、右側が持ち上がって、ギザギザ成分がない、綺麗にくりぬかれた状態になっていると、それは、ピークがずれているのを意味します。これは、K40の辺りだと、数KeV程度のわずかなズレでもこうなったりします。また、K40がずれているばかりか、100KeVのちょっと左の一番高い部分も、やっぱり同じく右にずれています。
これが異常なのは、何度も背景のスペクトルをチェックし、ずれも無いことを確認していますし、普通なら、K40のずれは、エネルギーの低い方よりもかなり大きくでても良さそうなのに、この場合は、両方とも、あまり変わらないくらいずれているように思える点です。Sr90のせいでズレがおきた、と考えるには、これまでの測定でそういう結果が出ていないので、今回新たに加えた要素、真鍮の吸収材がこの原因で、測定機の直線性に影響が出ているのではないかと思いました。
It might be easier to see with the spectrum without BG subtraction.
背景を併せた、元々のスペクトルを見ると、右側へのズレがわかりやすいかもしれません。
Background check 背景の再確認
To make sure that the shift of the spectrum wasn't caused by the drift of the background, I checked again.
スペクトルの右へのシフトが、背景のズレによるものではないことを確かめる為に、再度バックグラウンドの測定をします。
As expected, background was still very steady.
予想通り、バックグランドは、ずれていませんでした。
Verifying the cause 原因の検証
I felt that the shift of the spectrum to the higher energy (to the right side) is probably caused by the bronze plate. To verify this, I removed the sealed disc source of Sr90 and measure the background with the bronze plate.
After 1200 seconds, I got this, confirming my suspicion.
ここで、「低いほうから高い方まで、スペクトルが右へズレた」のは、真鍮の板のせいではないか?という考えを確かめる為に、ストロンチウム線源を取り除き、真鍮の板だけを残して背景の測定をしてみました。もし、私の予想が正しければ、Sr90線源が無くても、スペクトルがずれる筈です。
1200秒後に自動保存されたのがこのスペクトルで、右にずれているのがわかります。
Yet another sanity check, the BG. バックグラウンドの再確認
As I was tired and went to bed (letting Theremino MCA to save the result automatically), I checked the background, again. I see no drift. I'm satisfied with my Magnetic Shielding and extra isolation layer on this probe.
昨夜は、疲れて テレミノMCAの自動定期保存機能 に結果の保存を任せて寝てしまったので、夜の間に背景がずれていないか、再確認しましたが、ズレは、ほぼ全くありませんでした。2重の磁気遮蔽と、プチプチによる温度変化対策も効いているようで、満足です。
Verifying the hypothesis 仮説の検証
Although I think I know now what caused the shift, I don't know yet the mechanism of it. I have seen the peak shifting to the left (due to Compton effect) at lower energy. But this shift was to the right. I don't know what could have given more energy to gamma ray of very wide energy range. I thought about different hypothesis and ran a few short. And I slowly start to think about what I didn't want to think, the possibility of magnetic influence. Subconsciously, I was avoiding to think about it because I've just done double layered magnetic shielding and I've seen the effectiveness. But as soon as I accepted the possibility, I checked if magnets stick to the "bronze" plate. And I saw very well that this bronze plate loves magnet, as much as steel plate. I banned this bronze plate from approaching within a feet of my PMT detectors from this time on.
「原因となる物」については、確証が得られましたが、どうしてそうなるのか?がまだ分かっていません。エネルギーの低い左の方へずれるのなら、なんとか説明が付き易いのですが、今回は右へずれています。しかも、温度変化による背景のずれ、というありがちな原因は既に背景の再確認で否定されています。ごく狭いエネルギーの範囲で起こっているならともかく、こんなに広い領域でずれているのは、どうしてなのか、良く分かりません。そうしているうちに、今まで無意識的に考えるのを避けようとしていた一つの可能性が思い浮かびました。それは、磁気による影響です。何故、考えるのを避けようとしてしまったのか?と言いますと、昨日折角2重の磁気遮蔽を施し、しかも背景を何度も確認してズレがなかったので、磁気遮蔽の効果を過信し、そして東電や学者さんたちが自分たちが作ったもの、努力したものを必要以上に肯定的に捉えようとしてしまうのと同じような心理が働いていたのだと思います。幸い、彼らの大失敗と、そしてその後でも未だにその過信を改めることなく、その上他の人にまで過信を植え付け続けようとする醜悪な行いを何度も何度も嫌と言うほど繰り返し見せ付けられてそのパターンが脳裏に焼きついていたせいか、私は、自分の磁気遮蔽への過信になんとか気が付くことができました。気が付くや否や、私はこの真鍮の板を持って台所に行き、冷蔵庫にくっついている磁石が板にピッタリくっつくのを確認し、以後この真鍮は光電子増倍管を利用した測定機の周囲20KM以内は立ち入り禁止処分になったのでした。
Effects of the distance 距離の影響
As I have solved the mystery of the bronze plate and the spectrum shift, I continue on the experiment of Sr90 disc source.
Instead of using special absorber, I decided to use the air and the distance to subdue the effect of the beta ray.
This is the result when I place the disc source at 2cm from the side of the detector.
The pattern of the spectrum is pretty similar to that of 1cm, but the count rate has decreased from about 340cps to 311cps.
真鍮事件の真相が明らかになったので、純真な心に戻って、ストロンチウム90の測定を続けます。 特別な吸収材に懲りたので、空気と距離によりベータ線の影響を下げることにしました。
これが、Sr90の密封線源を測定機の横から2cmの距離に置いた時のものです。1cmの時とほぼ同じパターンですが、1cmの時は340cpsくらいあった毎秒のカウント数が、偶然にも311cpsに下がっているのがご覧いただけるかと思います。
After subtracting the background.
背景を差し引いた後です。
At 4cm distance 線源を4cmに離してみました。
Not much difference compared to 2cm. Just lower count rate.
2cmの時と、基本的に同じようなパターン。ただ、毎秒のカウント数が更に減っています。
1cm=340cps、2cm=311cps、4cm=287cps
After subtracting the background.
背景を差し引いた後です。
At 8cm distance 線源を8cmに離してみました。
I'm now testing the sealed disc source of Sr90 at 8cm.
現在測定中。カウント数はどう減るか?距離は、2のn乗で増やしているのに、減少率は低下しているので、15cpsくらい減るかな?という計算してない予想です。さて、どうなるやら。
1cm=340cps、2cm=311cps、4cm=287cps、8cm=?270cps?
The result was a bit surprising as the count rate decreased more than I've expected (without proper theory nor calculation, though).
お、結果が出てきました!なんと247cps。予想より大分下がりました。もしかしたら、距離がいい加減だったから?あるいは、測定機の横に線源を置いている為、結晶を斜めに突き抜ける放射線により、見かけ上結晶が大きなような効果が出て、そのせいで測定機の前面に線源を置いたときよりもカウント数が高かったのが、距離を離すことによってどんどん角度により効果が薄れてきている為?
After subtracting the background.
背景を差し引いた後です。
At 16cm distance 線源を16cmに離してみました。
Yet more distance between the disc source and the detector.
I expect to see not much more than the background.
更に距離を大きくしてみました。前回の結果を踏まえ、この距離だとほとんどバックグランドと同じくらいになるのではないか?と思ってますが、どうなることやら。
予想を裏切られるのも、実験の楽しみのうちなので、数分間の辛抱です。
I forgot about the test and I measured it for longer duration. Now, it's 228cps. 20cps difference compared to 8cm.
コーヒー飲んだり、Web見てたりしてたら、測定のこと忘れてました。4000秒以上経ってます。結果は、228cpsで8cmの時と比べると20cpsの減少。
でも、予想と違い、背景とは、はっきりとした差が見えます。まだ、ベータ線飛んでいるんでしょうか?
After subtracting the background.
背景を差し引いた後です。
At 32cm distance 線源を32cmに離してみました。
After 400 seconds, the count rate is almost same as the background, at 219cps.
I cannot see the sign of the line above background level, either.
さあ、どうなるでしょうか?
400秒経過の時点で、カウント数や背景と同じ219cps。スペクトルも、ギザギザの下に白く抜けている部分が出るところ(つまり、背景よりも、明らかに上に線がある区間)が今のところ見えないので、この辺がすでに限界か、限界を超えているのかも。
ただ、微妙な測定の場合は、もう少し我慢しないと、はっきりしたことが言えない場合もあるので、しばらくの辛抱です。
After 2400 seconds, I consider this to be "almost" background.
2400秒ほど待ちましたが、これは、もうほとんど背景と同じ、ということで、次のテストに移ります。
もちろん、これも、更に時間をかけると、ほんのちょっとだけ背景と違いがあるのが見えてくる可能性はあると思うのですが、この辺で十分だと思います。
たとえば、Sr90の汚染が土壌にあった場合、汚染されてないバックグランドが無い状態では、このやり方では太刀打ちできない、というのはかなり明らかだと思うので、その点を調べるのが目的なら、これ以上やってもあまり意味がないことになります。
私の場合は、個人的な興味や気まぐれでやっているので、16cmと32cmの間の24cmでどうなるか?を次に試してみます。
After subtracting the background.
背景を差し引いた後です。
At 24cm distance 線源を24cmに少し戻してみました。
After 500 seconds, I don't see any noticeable difference from the spectrum taken at the 32cm distance.
500秒経過しましたが、カウント数がほんの少し(3cps程度)上がったほかは、32cmの時とスペクトルの違いはほとんど見られません。
また、しばらくの辛抱です。(別に、じっと待っているのではなく、他の事をやっているわけですが)
After 50 minutes, it is now visible that the spectrum is slightly above background as the area that has no jagged line can be seen.
50分経過で、バックグラウンドのスペクトルよりも下に、白い部分があまり無く、スペクトルがバックグラウンドより上にあるのが、これでも分かるかと思います。(1400KeV以下の区間で分かりやすい)
After subtracting the background.
背景を差し引いた後です。
ギザギザの線の下側に、ちょっと白抜きの部分が増えているのがお分かりいただけるでしょう?これは、ほんのわずかではありますが、スペクトルが総じてバックグラウンドよりも持ち上がっていることの表れです。
これは、もう少し滑らかになるまで、待ってみます。
After long long time 長い長い年月の後
Now, the spectrum is smoother and it's quite evident that the line is above the background.
約11時間の放置プレイの後、スペクトルがわずかではあっても、明らかにバックグラウンドの上に持ち上がっているのがお分かりいただけるかと思います。
個人的には、測定開始数分後に、こうなることは予想していたのですが、こういうのを繰り返して、測定初期にどう見えて、それが滑らかになると、どんな風に落ち着いてくるのか?という観察を繰り返すことで、より正確な判断を早い段階で下すことが出来る様になったりします。
After subtracting the background.
背景を差し引いた後です。
線の下の空白部分が、より明確になっています。
ここまでのまとめ
- 低エネルギー及びX線用に特化した測定機でなくても、ストロンチウム90密封線源からの放射線を感知できる。
- そのスペクトルは、特に目立つピークの無いもので、「この測定機に於いて」は、線源を測定機前面に密着させると32KeVを頂点として、右側のエネルギーの高い方に向かっておおよそ1400KeV付近くらいまで、なだらかに減少する成分になった。
- 線源を測定機の結晶部分の横に配置すると、途中で減少の度合いが少なくなり、700KeVから800KeV程度のエネルギーに於いてのカウントが増加したスペクトルになった。
- これは、線源の位置が変わったことにより、見かけ上の結晶の奥行きが大きくなり、該当するエネルギー領域での効率が高まった為であろうと思われる。類似の現象は、Eu152を用いた実験でも観察された。従って、このような簡単なテストでも、どこに線源を置くか?というのは結果にかなり影響する可能性があり、測定の重要な要素の一つとして配慮する必要がある。
- ブロンズの吸収材を線源と測定機の間に入れると、毎秒のカウント数は予想通り減少したが、この金属板が磁性体であった為にスペクトルが右に少しずれる結果となり、元々それ程正確でない実験の信頼性が、更に低下することになったので、今後は吸収材の磁気的影響も、電磁的影響、蛍光/制動X線の影響と伴に考慮する必要がある。
- 計算が得意な人だと、直ぐに線源と測定機の間の距離を変化させた測定の結果をグラフにプロットして、その関係を式に表して、該当する理論とつき合わせて検討するところですが、かなり疲れたので、私はパス。詳しい方のフォローアップ/解釈を求む!
参考資料
http://jolissrch-inter.tokai-sc.jaea.go.jp/search/servlet/search?2059715
http://www.med.teikyo-u.ac.jp/~ric/html/RI-HP6/kisotisiki.htm
http://www.fujita-hu.ac.jp/~hid-kato/pdf/fjt_ri.pdf <==あれ?Sr90の水のところって、0から2cmまでは透過率が増えてるってことは、水にぶつかった制動X線のせいってことで良いのでしょうか?そして、10cmくらいから、減り出す、と。
http://accwww2.kek.jp/oho/OHOtxt/OHO-2012/3%20iwase_kek%2020120907.pdf 「(ベータ線の)制動放射線の発生量は、ベータ線のエネルギーに比例し、物質の原子番号の2乗に比例する」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/radioisotopes1952/39/9/39_9_404/_pdf Sr90のベータ線最大エネルギーは、546KeV!平均195KeV。あれ?1400KeV付近までカウントが上がっていたのは何故だ?もしかして、Y90のせいか?Y90ha,最大2279KeV、平均947KeV。一々娘たちのことも考えないとならない放射線問題は、まるで2世3世の閨閥などを考えないとならない同族議員とかの話みたいだ。ちなみに、Sr90とY90の親子で、4cmの鉄を10%は突破するらしい。どこかに空気中の透過率を書いてないものか?私のいい加減な測定によると、24cmで大体1%の空中透過率みたいなんですけど、他の実験や計算と合っているのでしょうか?
http://www.mikage.to/radiation/beta_range.html おっ!みかげさんのページで発見!Sr90で最大1.4メートル。やんちゃな娘は9メートル以上飛ぶ!ベータ結構強い。飛ぶのはガンマ線だけで、アルファやベータは大人しい、と何故か思い込んでいたけど、ベータもエネルギーによっては大分飛ぶ。だけど、透過率の計算はないです。
http://www.rist.or.jp/atomica/data/dat_detail.php?Title_Key=03-06-03-06