木村真三(きむら しんぞう)氏の見解などについて
- 参考用ビデオ(長いです) http://www.youtube.com/watch?v=7CyxHZn1Raw
基本的には、「再稼動には反対」「原発などについても反対」という考えのようです。
また、原発事故発生直後に仕事を止めて、測定の為に原発周辺に入ったりしたことや、色々な「逸話」もある方です。
現在は、二本松を中心として、福島に住み込んで調査や指導をし、そして毎月のようにウクライナのナロジチ地区を訪れて調査をしているらしいです。
測定関連の点では、岡野眞治氏との繋がりがあり、岡野氏の開発した線量、スペクトル、位置情報、そしてビデオ画像を全て同時に記録する日本で唯一の測定器を使って、事故の後3月15日から現地周辺の各地で数々のデータを取ったそうです。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%B2%A1%E9%87%8E%E7%9C%9E%E6%B2%BB
この測定器は大変素晴らしい。現在なら、HSFとビデオカメラの録画を組み合わせれば、実現可能ですし、アルマジロやロシアン(Sovtube Detector)や他の機器を組み合わせても出来るのではないかと思います。
この様な機械を多数用意して、各地の人達が持っていて、普段の様子も記録し、何かおかしな事があった時も記録すると非常に良いだろうと思います。
木村真三氏について意見が分かれるのは、被爆の我慢値を「5mSv/year」と主張し、避難よりも居残りを薦める姿勢や、内部被爆に対するK40などの自然核種とセシウムの有害性には全く違いが無いと断定してそれを前提とした理屈や考え方を広めている点や、放射線の影響をかなり甘く見ているのではないか?と思われるからでしょう。
おそらく、ご本人は大変真面目で、一生懸命ご自分の信じる理屈に従って行動しているのであって、「誤用学者」さんたちとは、人間的にも、持論においてもかなり差があると思うのですが、真面目で真摯な分、この人を信じて「我慢」してしまう人も多いだろうと思うので、彼の見方が「甘すぎた場合」の影響は、より深刻になる可能性があるかもしれません。
どこぞの給食の基準値の40Bq/Kgというのも、この方が主張して決めさせたそうですし、ロシアの基準を参考にしたりしたらしいですが、ロシアと日本は違うのだし、金も技術もロシア(というかウクライナの貧困地帯)よりも遥かに豊富にあるのだから、福島にしろ関東や東北にしろ、事情の違う地域の現状をあんまり参考にしないで、もっと厳しい基準を考えても良いだろうと思いました。(彼も、基本的には、もっと厳しくした方が良い、とも別のビデオで言ってますが、その同じ口で、今の基準でもほとんどの人には影響がないだろう、とかも言ってます)
また、この人は、瓦礫の拡散に賛成しているし、汚染の低い地域に汚染をわざわざ持ち込んで、みんなが汚染を共有する「痛みを分かち合う」のを推奨しているのですが、そういう考えなら、極端に言うなら世界中に核汚染をぶちまけて拡散するのが理想形になるでしょうし、彼がどうしてそのような考えをするのか、その根拠は(まだ)分かりません。
つづく かも
- 他のビデオ http://www.youtube.com/watch?v=J-g7VUIo_Ac これを見ると、長崎の重松とか、ABCC系のやり方を批判しているし、色々と具体的に考えて実行しているのは良く分かるかと思うのですが、やっぱり住民が「我慢する」ことを前提としている点と、それが具体的な方針の根幹になっているので、私は、この人の考え方には賛成しません。
このビデオの最後の方で、ウクライナの基準は、現在の日本のものより遥かに厳しいというのを言ってるのだそうです。それを承知で、現在の基準値でも「おそらくほとんどに人に影響は出ないだろう」と断言してしまうのも、かなり違和感があります。
「我慢の出来る限界が5mSv」というのは、私から見ると、値が大きすぎる様に思うし、そもそも「我慢する」必要があるのか?福島であれ関東や宮城などであれ、本気で「我慢したい」のか?というのを、もっと考えたりした方が良いように思うし、「我慢しなくて良い」対策をまず考えるのが筋だろうと思います。
非常に乱暴に、簡単にまとめると、この方は、人間的には、真面目でまともなで現実的なのでしょうが、健康被害の可能性などについては、かなりの「安全バイアス」をお持ちで、また、「居残りバイアス」も非常に強い様に思います。
「(被爆を)我慢すること」を前提としてしまうのも、そういうバイアスのせいなのでしょう。
また、敏感な人や体の弱い人などのことをあんまり考慮していない様な気もしますし、「誤用学者」系統の理屈をまる飲みしている様な発言もかなり見受けられます。
なので、被爆やその影響を「我慢」して、留まりたい、帰還したい人は、大いに参考にすれば良いのかもしれませんが、被爆を「我慢」するのは御免だという人、肉体的、心理的に敏感な人などにとっては、この人の言うことの半分くらいかそれ以上は、あんまり参考にならない様に思いました。
参考になる部分: 測定値など
参考にならない部分: 健康被害の可能性、避難するかしないかなどの判断や被爆地での生活態度など
他にも沢山資料があるので、興味のある方は、ご覧ください。
以下は、このページからの引用です: http://kimbara.hatenablog.com/entry/2012/10/07/090531
講演@ http://www.youtube.com/watch?v=xSXRiJtcXY8 (31分37秒)
講演A http://www.youtube.com/watch?v=O2_uCs_XM2g (49分19秒)
質疑 http://www.youtube.com/watch?v=dd-K73G0bvs (34分29秒)
文字書き起こし(ぼちぼちいこか。。。)
前半(講演@) http://bochibochi-ikoka.doorblog.jp/archives/3570663.html
後半(講演A) http://bochibochi-ikoka.doorblog.jp/archives/3570734.html