Pico Tech - PicoBBS


Date: 2013/12/16 21:18(41)  ---  Name: nkom


10gの汚染土壌は、放置して他の事をやってたら、5時間ちょっとでこうなりました。

水色は、そのままのスペクトルで、スムージングも無し。黄色がBG(これもスムージング無し)。
緑がBGを差し引いて、今回は40%のIIRフィルターでスムージング。

「綺麗な」スペクトルでも、何か特別なスペクトルでもないですが、これを「物差し」の
目盛りの一つにして、あんまり形状の変わらないものの汚染の程度を推測するのに使います。



http://pico.dreamhosters.com/img/V60/2013_12_16_23_20_51-Cs137_10g3_x1_3-6_LC2-CsI_63mm.txt

同じものですが、x0.2のチャンネル倍率で測定していたもの。



http://pico.dreamhosters.com/img/V60/2013_12_16_23_20_55-Cs137_10g3_x0.2_3-6_LC2-CsI_63mm.txt


10gの土は、これで切り上げて、30gの土を測り始めています。
これだと、約3倍のセシウムがある筈で、測定開始後1分半くらいで、
既に、セシウムがありそうなのが見えます。



http://pico.dreamhosters.com/img/V60/2013_12_16_23_24_53-Cs137_30g3_x1_3-6_LC2-CsI_63mm.txt



3分もすれば、こんな感じです。
スペクトルの高さが違うように見えるのは、縦のズームを変えた為です。
縦や横のズーム、そして対数表示と、その設定を変えたりすると、印象がかなり変わったします。



http://pico.dreamhosters.com/img/V60/2013_12_16_23_26_31-Cs137_30g3_x1_3-6_LC2-CsI_63mm.txt


先ほどの、10gの土を水色で出して、灰色のバックグラウンドの上の高さを比較します。



http://pico.dreamhosters.com/img/V60/2013_12_16_23_26_44-Cs137_30g3_x1_3-6_LC2-CsI_63mm.txt


単純な、2,3倍の高さの比較には、YLogボタンを切って、対数表示表示を止めた方が、見やすいかも。
「桁の違うもの」を比べる時は、対数表示が便利ですが。



http://pico.dreamhosters.com/img/V60/2013_12_16_23_28_27-Cs137_30g3_x1_3-6_LC2-CsI_63mm.txt


いずれにせよ、ものの数分で、30gの土は、10gの土の約3倍の高さのピークが確認できたわけです。
もちろん、この様なテキトーな素人測定は、気軽で良いですが、圧倒的にいい加減で、精度が低いので、
「業務用」などに使っては、まずいでしょう。


これは、たまたま、土の中のセシウムが、余り偏っておらず、満遍なく混ざっていた為に
ラッキーだったのか、あるいは、この土を準備してくれた方が、非常に優秀で、
良く混ぜ混ぜしてくれたのか、とにかく、お気楽な素人測定としては、かなり上出来の部類かもしれません。

また、検体の大きさが小さい為、「点線源」的に見なして、こういう大雑把なことをやっても、
そんなに違いが出なかったのか、色々な違いが、偶然打ち消しあったのか、
良さそうな結果が出ても、色々と検討してしまうものです。

ともかく、素人測定用の「物差し」の目盛りをもう一つ刻むことが出来たので、やれやれです。





Date: 2013/12/16 15:30(11)  ---  Name: nkom


10gの汚染土壌ですが、もう嫌になるくらい早いですね。

5分でこんな感じ。もうCs134やCs137があるのは、見えてきます。


さすがに、スムージング無しだと、微妙な汚染を測る為にズームし過ぎなので、良く分かりません。


それでも、MaxボタンをOFFにして、スペクトルの全容をみると、スムージング無しでも、既に、小山が見えます。


先ほどより、5倍ズームアウト。


スムージングをかけると、見慣れた小山が現れます。



これくらいの量(推定でCs137が10ベクレルくらい)があると、別にバックグラウンドを差し引いたりしなくても、
セシウムの有無は、明らか。


汚染の存在を判断するだけ、あるいは、とてもとても大雑把な量を推測するだけなら、
他の核種が沢山混じっているわけでもないなら、5,6分で済んでしまいます。
でも、せっかくなので、もう少し放置して、5,6分で判断した場合と、数時間待った場合で、
いい加減な量の推測にどれくらいの違いが出るかを知りたいので。




Date: 2013/12/16 15:04(00)  ---  Name: nkom


あ、量のおおまかな推測を間違えてました。

こっちの方が正しいだろうと思います。いずれにせよ、素人測定のテキトーな推測ですので、
たいした違いはありませんが。
「多分、その12gの中に1.5ベクレル+−300% (0.5ベクレルから4.5ベクレルの間?)くらいのセシウム137があるのでしょう。」

この後、Cs137が約1024Bq/kgの土を10gに分けたもの
(つまり、とっても大雑把に、10ベクレルくらいのCs137が含まれている土)を測って、
セシウムのピークを比べてみます。

同様に、20g、30gの土も作ってあるので、運良くセシウムがまあまあ均等に分配されているかどうか、
そして、ジオメトリーを無視して、単純に土の入った袋を遮蔽の中の測定器に当てた状態で、
どれくらいのピークになるのか?を比べる予定です。


でも、これくらいの高さのピークが出ると、かなり早くから分かるし、長時間温度を維持しようと
頑張らなくても良いので、本当に気が楽です。

既に、低エネルギーガンマ線用プローブで、この灰化したメープルシロップと、
10g、20g、30gの土は測って様子も分かっているし、あんまり我慢しないで、
確信が持てたら直ぐに止めて、次の検体に移る予定です。
http://pico.dreamhosters.com/DetectingContaminationWithLegProbe.html


一連のメープルシロップの測定は、先日作った以下のぺーじにまとめ、以前の測定データも追加してあります。
http://pico.dreamhosters.com/MapleSyrupSpectrums.html



Date: 2013/12/16 14:16(31)  ---  Name: nkom


灰化したメープルシロップは、測定開始から3時間40分くらいで、こんな感じ。
灰化して、元は1.5リットルのメープルシロップが12gに濃縮されてます。
多分、その12gの中に3ベクレル+−300% (1ベクレルから10ベクレルの間?)くらいのセシウム137があるのでしょう。
約1リットルの灰化前のものを測るより、約50%おおい量のセシウムが含まれている筈なので、
検出するのも簡単ですし、そのピークも「疑いようもなく、明らか」と断言してよいかと思います。
で、同時に、メープルシロップにCs137が含まれていて、灰化前の測定でもそれが検出されていた、
ということの傍証、確認にもなりました。
(一部に、遮蔽の外の線源を検出していたのだろう、とか言い出す人も若干一名いらっしゃいました。)


水色がバックグラウンドを差し引く前のスペクトル。黄色が遮蔽内のバックグラウンド。緑がバックグラウンドを差し引いたスペクトルです。

まずは、x1の細かなチャンネル倍率でスムージング無し。


上の、x1のチャンネル倍率のものに、60%のIIRフィルターをかけたもの。


そして、x0.2の粗いチャンネル倍率のもの。




Date: 2013/12/16 11:29(29)  ---  Name: nkom


ようやく、遮蔽の中のBGの再測定も終わって、一生懸命灰化したメープルシロップの測定を始めました。
x1とx0.2の二つのチャンネル倍率のテレミノMCAを同時に走らせて比較しています。

BGは、60時間以上かけて、ギザギザが大分収まったもの。スムージング無し。

左は、x1の細かなチャンネルピッチで、それに60%のIIRフィルターによるスムージングをかけたもの。
右は、x0.2の粗いチャンネル倍率で、スムージング無し。
で、どちらも、結構似ているのがお分かり頂けるかと思います。


こっちは、上下に並べてみたもの。


どっちも一長一短があって、それならいつも二つのテレミノMCAを走らせれば良いのですが、
面倒だし、非力なマシンを使うと、それは難しいかもしれないし、またまた、色々考えてしまいます。

x1でスペクトルデータを取っておけば、それを5チャンネル毎にまとめて、x0.2に相当する
データに改造してしまう、ということも出来るかもしれませんが、逆はちょっと無理なので、
x1+スムージング、という方針をもっぱら使うことになるかもしれないです。

ただ、まだまだスムージングを使うのがあんまり好きでない(生データが好き)なので、
別のスムージングの方法を追加する、というのも、考えています。

ソフトの内部のチャンネルデータ(スペクトルデータ)をオブジェクト化して、
チャンネルピッチや校正やリニアライザーや、その他の設定を個々の
チャンネルデータに持たせるようにして、それを一緒に表示したり、
まとめて加工したり、色々出切ると楽しそうだ、という気がする。



Date: 2013/12/16 09:35(21)  ---  Name: nkom


ゲルマニウム検出器用のマリネリで、K40が少し持ち上がるかもしれない件は、
その容器の成分に、K40が入っているから?とか、後は、表示の再に「正規化」されて
そう見えているだけ、などが考えられるかと思います。

やっぱり、細かな比較には、cpsとMaxボタンをOnにしたり、
色々な見方で比べると、見えてくることがあるかもしれません。


Date: 2013/12/16 09:30(29)  ---  Name: nkom


黒月☆縷々 様へ

測定結果、有難うございます。

エネルギーの低い方の違いがどうして出るのか?気になりますね。

ただ、これが、マリネリの違いや、お米が入っているかどうかの違いで出たものなのか、
あるいは、測定した24時間のラドン濃度や温度の変化の様子の違いなどによるものか、
それらが混ざっているのか、私にも、よく分かりません。

温度は、あんまり変化してないようですから、K40のズレには影響していても、
低エネルギー部分の違いは、それ以外の何かが原因なのかもしれません。


これで、例えばラドン濃度がガクっと下がった日などに、スペクトルに大きな違いが
出たりすると、その関連の疑いが強まったりしますが。




それと、もし、面倒でなければ、cpsボタンとMaxボタンを押して、気になる領域が良く見えるように
縦軸ズームを設定した画像もキャプチャーして頂けないでしょうか?
スペクトルの全体の形を比べる時は、MaxボタンをOFFにした状態で、スペクトルの一番高い位置が
画面の最上部に来るように表示させると分かりやすい場合も多いですが、細かな量の比較などには、
cps表示で、Maxボタンを押して縦軸の正規化(自動調整)を切ったが、わかりやすいですので。


後は、やっぱりスペクトルファイルがあると、もっと色々比較したりできるので、
掲示板に直接アップロードできる仕組みを付けたいのですが、もう少しお待ち下さい。

ボタンの数を増やす件も、内部的な仕組みや、インターフェースの工夫とか、
考えていますが、まだ少し時間がかかりそうです。

「測定をしている最中」は、同時に表示するスペクトルの数を増やすと、
非力なマシンでは重くなってしまうかもしれないので、
「画面の更新はしないけど、沢山のスペクトルを並べて比較できるモード」
みたいなものを追加すればよいのかな?とか、考えています。



Date: 2013/12/16 09:29(32)  ---  Name: 黒月☆縷々

訂正

ゲルママリネリありのBGの方が、なしBGよりも、プラで若干遮蔽去る分、
スペクトルの位置が下がると予想していたのですが、
100〜300keVのゾーンでは、予想に反してスペクトルの位置が上になりました。
カリウム40のゾーンでは予想通り、空容器なしのスペクトルの方が上になりました。


上記を下記に変更


カリウム40のゾーンでは、空容器なしのスペクトルが空容器ありよりも上にきたので、
若干でも遮蔽がないと自然核種を拾うのかな?予想通りだなと思っていたのですが、
100〜300keVのゾーンでは、予想に反して空容器なしBGよりもゲルママリネリありBGの方が、
スペクトルの位置が上にきました。

なぜそうなるのか?あまり理解しておりません。



Date: 2013/12/16 07:43(19)  ---  Name: 黒月☆縷々

追伸

ゲルママリネリありのBGの方が、なしBGよりも、プラで若干遮蔽去る分、
スペクトルの位置が下がると予想していたのですが、
100〜300keVのゾーンでは、予想に反してスペクトルの位置が上になりました。
カリウム40のゾーンでは予想通り、空容器なしのスペクトルの方が上になりました。

自作マリネリでのBGも取得したいところでしたが、記録できるボタンが足りないので断念。
今後、ゲルママリネリあり、自作マリネリありでのBGスペクトルの差も確認したいと思います。

時間軸や地磁気、温度差でのズレもあると思いますが、何回か測定を行い、
常に同じ結果になるかで判断したいと考えています。

また、自作マリネリは100円ショップで購入したポリ容器(1kgの味噌用+100ml容器)で作成。
容量は約1Lで、ゲルママリネリに詰めた「無洗米」がピッタリ収まりました。

では。


Date: 2013/12/16 07:28(00)  ---  Name: 黒月☆縷々

皆様、こんばんは。

Atom Spectra Russian 2.5×2.5 NaI(TI)USB
デテクタ上向 + Windows7+「30ミリ鉛遮蔽」
磁気シールドなし、24時間測定。
空容器あり&なしBG及びゲルママリネリ&自作マリネリテストを行いました。

その2は、空容器なしBGに対して、空容器あり(ゲルママリネリ)BGの、BKG使用スペクトル(緑)です。

セシウム137(662keV)のピークは土壌検体で軽く合わせました。
低エネルギー側と高エネルギー側のズレは、あえてイコライザー調整を行いませんでした。

感想としては、BGを取得する際、検体を入れる容器と同じ容器の空をセットした方が良いのかな?
という測定結果なのかなと思いました。

また、「福島産」無洗米(1L)を、ゲルママリネリと自作マリネリで比較測定しました。
検体の量は全く同じです。

ゲルママリネリの凹みが約50ミリに対して、自作マリネリの凹みは約25ミリと半分です。

ゲルママリネリの方がやはり良いのかな?という測定結果なのかな?と思いました。

測定中の鉛遮蔽内温度は、約20〜21度の範囲でした。
測定中の室内ラドン濃度は、約100〜117Bq/立方メートルでした。

以上です。





Date: 2013/12/15 19:35(25)  ---  Name: nkom


いまさら、というか、しつこいですが、
「素人測定」と「プロの測定」の違い、というのを、色々な面から
はっきりとさせると良いのではないかと、思いました。


例えば、まずは使用する測定器から始めると、シンチレーター(結晶)が大事な部品です。
素人測定では、中古や再生利用の結晶、分解能すら分からない結晶なども使用されます。

これに対し、プロ用の測定機では、結晶の製造/販売元にもよりますが、
一つ一つの結晶がテストされ、前方だけでなく、横に線源を置いた場合の分解能も
保証する報告書がその検査のスペクトルと一緒についていたりします。

次に、PMTですが、これも、テストされて、報告書がついていたり、
最低でもこれくらい、という保証があったり、中古や新古のPMTを買って、
単に「生きているかどうか?」という心配から始めたりする素人機材とは、
かなりの違いがあります。

そして、回路部分についても、北米の会社とかだと、軍やお役所に
納品する場合は特にそうでしょうが、色々な規格を満たすように
設計されていないとまずいですし、実際に色々なテストを通らないと、
「売れない」ので、要所要所は押さえてあるでしょう。
もちろん、日本でも、色々な規格などがありますので、安全基準やら
JISやら保険会社の規格やら、色々と満たしているものと思われます。
(そうだといいけど・・・)

これに対し、素人測定の場合は、「何でもアリ」なので、楽しいし、
手抜きも出来ますが、その分、失敗したり、不具合が出たり、
十分な性能が出なかったり、色々な弱点がメーカーものより多かったりします。
素人用機材を使うのは、メーカーものを使うより、難しいのです。


で、「ベクレルモニター」(私は、この呼び方が嫌いなので、普段は使いませんが)の場合は、
どこぞのお役所の「スクリーニングレベルなんたらかんたらを満たす機械のリスト」とかの
お仲間に入れてもらえないと、売れる見込みが相当低くなるので、設計段階、あるいは、
OEM元や機種の選定段階から、そういった要求を満たせるように考えていることでしょうし、
そうでなければ、販売元や輸入元や真面目な代理店なら、メーカーやOEM供給先と
協議したり格闘したりして、そういうリストから仲間外れにされてDisられていじめられないように
頑張るのだろうと思います。(少なくとも、真面目な下っ端の社員は頑張って欲しい)

素人測定の場合は、「俺基準」ですから、セシウムの山が「この前買った乾燥しいたけ1個分」と同じ程度か?
とかで、自分が食べるか、旦那に食べさせてしまうか、といった判断をしたりするわけで、
そこで、要求される精度は、自分の測定目的や、汚染に対する心理的や肉体的な
感受性などなどによって定まってくるのでしょう。


また、prochil様が書かれたように、メーカーもののベクレルモニターの場合は、
まともなメーカーであるならば、ユーザーが行わなくてはならない作業をなるだけ少なく、
そして簡便にするように努力するものですし、まともな部品を使って、まともな組み上げ方をして、
まともなソフトを開発するなり契約し、まともなマニュアルを書いて、まともなテストをして、
まともな校正や係数を算出して、まともなサポートをしているのだ、と、思いたいものです。

実際には、「そうでない場合」もあるみたいですし、メーカーや販売店の努力にも
差があるでしょうし、ユーザーがメーカーや販売店の手抜きを補足しないとならない場合も
あるのかもしれません。

これに対し、素人測定では、素人用機材のメーカーが上記のような事柄のうちの
全部をやっている例は皆無でしょう。通常、使用する部品や製造がしっかりしていたら、
それだけで「とっても幸せ」な気分になれるような世界なわけですから、
それを「業務用」に使うのであれば、自分たちで全部補足しないとならないので、
凄−−−−く大変、という事です。


もちろん、例えばアルマジロの開発者の大久様や、チャッピーのFUIジャパン様などが、
上記のようなこともやって、さらに、通常のメーカー品よりも初心者などに優しいような、
「難易度の高い」製品やソフトやサポート体制の開発と維持をしてくれるのであれば、話は別ですが、
そうでなければ、「業務用」として使おうとする場合には、
知識や経験が無いと面倒で難しい作業をユーザーが全部やらないとならなくなります。


なので、個人的には、「素人用機材」は、基本的には「素人測定だけ」に使用するのが良いだろうと思います。



ただし、大雑把であれ、不正確であれ、間違いや勘違いを含んでいたとしても、
「自家用」や「趣味」として、素人測定をしたり、素人定量を試みるのは、どんどん
やって欲しいと私は思います。
その場合、基準線源として使うのは、やさしおと測定所で定量推定された試料だけ、とか、
理想とは程遠いことになったりするでしょうが、それでも、色々チャレンジして欲しいと思います。
でも、それを「商売」や「業務用」に使ったりしたら、私から見ると、色々な意味で「怖い」です。


例外:

業務用として、素人用機材の使用があってもおかしくないのは、例えば測定所で、
結果が出るのを待っている間に、アルマジロやチャッピーを使って、幾つかの物の
スペクトルの見方を説明する、とか、遮蔽に入れたり出したりして、その違いを見せる、とか、
退屈しない為の設備、メンバーやお客様の理解を深める為の道具、などとしての
利用であれば、投資額も少ないですし、有効だろうと思います。

また、衝撃や音や電磁波などでの誤動作やノイズなどが余り無いなら、
屋外や出先で、色々なスペクトルの形を見てみる、というのも、良いでしょう。

そして、測定所などで、定点スペクトルモニタリング網を作るのにも使えるかと思います。

新しい2インチ角のものであれば、分解能がどれくらいになるのか?とか、
使用するオーディオコーデックの性能などにもよりますが、
変化に素早く反応するモニタリング網を非常に手ごろな金額で作り上げることが出来る
可能性があります。
この場合、人が判断したり、ソフトを工夫すれば、核種もまあまあ分かるでしょうし、
雨が降って騒いでしまう、という必要もないですし、雨に含まれる核種の推移、というのも
おまけに監視できるかもしれませんし、出来たら是非やって欲しいと思います。





Date: 2013/12/15 18:06(11)  ---  Name: prochil_chiba

さらに補足
手順としては単一(体積)線源でROI幅の設定、計数率→放射能濃度の換算値をザックリ押さえる
K40を含む環境試料でコンプトンによるベースラインの上昇分を見積もる
容器、充填量ごとに計測を繰り返し近似曲線(検量線)を求める
当然検出器は程度によりますが個体差があるので実機での確認が必要です
(「メーカー製は楽」みたいな事を書きましたが、実測定では上記以外にも温度の影響や充填密度に伴う系統誤差、試料そのものに含まれる自然核種の影響をうけます。)

素人の場合いきなり複合線源で検量線を求める場合(現物合わせ)がほとんどだと思いますが、はっきり言って物凄く大変です。(能力のある方なら屁でもないかもしれませんが、何度も挫折しまままです。)
ベクモニのデフォは(N605+N662)-a×N796-b×N1460 (Nはカウント数 数字は添字)みたいな方法だと思いますが
Cs134が強いとマイナーやサムピークの影響をK40が受けるので結構面倒な相互参照関係にあります。
分解能の高い検出器なら662を単独定量したほうが(温度ドリフトの影響は厳しくなりますが)扱いははるかにスッキリしすると思います。(もしくは500〜1000keV単一ROIのシングルチャンネル法)

この掲示板を読んでいる様な方には二百も合点の話ですがベクモニに最初に入っている換算係数は作者の株職人さんの検出器(と測定条件)のものなので、そのままで数値が一致したとしたら宝くじなみの奇蹟でしょう。


Date: 2013/12/15 16:11(33)  ---  Name: prochil_chiba

蛇足ですが
メーカー製のベクレルモニターは指定された容器に指定された検体量を充填すれば「計数率→ベクレル量」の換算が出来る「換算係数」が提供されています。(「検量線」を引くためにどのくらい真面目に測定やソフトの改良を繰り返したのかは別として)
ユーザーはメーカーから提供された標準線源を用いて毎日始業前に装置の「健全性」を確認すれば良いだけです。

アルマジロ、チャッピー、AtomSpectraの様な単体の「検出器」単体には当然「換算係数」が付属していません。全部自分で(少なくとも)Geで定量された試料をもとに容器-充填量ごとに計測、算出しなくてはなりません。
自然核種を含みその含有量やコンプトンの影響の異なる「野良試料」(土壌など環境試料)ではなく、値付けされた単一核種の体積線源(少なくともCs137)が無いといつまでたっても「軸」が出来ません。(欲を言えば、かつ非密封線源ですが管理区域内でした取り扱えません)


Date: 2013/12/15 14:48(13)  ---  Name: nkom


NaIの温度変化について、自分でもリンクを貼った良い参考資料がありました。
http://arxiv.org/ftp/physics/papers/0605/0605248.pdf


シンチレーターに関する情報のページに入れて、忘れていました。
http://pico.dreamhosters.com/ScintilatorCrystal.html



Date: 2013/12/15 06:48(16)  ---  Name: nkom


アルマジロのUSBコーデック型への改造を5000円でやってくれるそうです。
サウンドカード関連で、問題があった方には朗報かも。
https://twitter.com/ohisa1/status/412081157769920512


Date: 2013/12/15 06:40(58)  ---  Name: nkom


CrowGoki 様へ

情報有難うございます。
「風の便り」で、噂は聞いていましたが、特に結晶の大きいいものや、
サウンドカードの問題をかなり軽減できるコーデック付きは、楽しみです。

「素人測定用」としては、強力な測定器になるでしょうし、使い安くなって
どんどん普及したら良いな、と、思います。


======

以下は、この掲示板をご覧の皆様へ向けたものです。


ただし、「業務用」に使ったり「商業的利用」をするのであれば、メーカーか
ユーザーが、「かなりの時間と労力」をかけて、色々な条件や検体で
試験を繰り返したり、データをとったり、マニュアルを整備したり、
それなりの経験と知識と、そしてお金も必要になると思います。

その場合、遮蔽やマリネリなども「条件の一部」として揃えないと、
試験をやり直したり、データを取り直したりしないとならないので、
「素人用」以外の用途を考えている方が居るのであれば、
ソフトの側の整備なども含めて、その辺をよーく考えて
計画した方が良いだろうと思いました。



Date: 2013/12/14 23:35(28)  ---  Name: CrowGoki

『アルマジロ』進化発展中…とのこと。

【ディジタル・アルマジロ】USBオーディオ回路内蔵で接続はUSBケーブル1本。

【スーパー・アルマジロ】超特大CsIシンチレータ(2インチ角)。
直径8cm、長さ8cmの巨大な円筒形のセンサー。

価格等の詳細はまだ確定的にはアナウンスされていないようです。

12月17日から、dtiblogのサービスが終了されるため『http://ohisa.dtiblog.com/』から『o-hisa.com』に
Blogを引っ越す予定だそうです。

【ドリームコンピュータ株式会社】アルマジロ販売サイトはコチラ。
→ http://www.superoceanlight.com/index.html


Date: 2013/12/14 11:29(14)  ---  Name: nkom


温度変化の影響ページに再測定の第一部の結果を追加しました。
やっぱり、温度を下げると、SovtubeのNaI1.、5インチは、ピークが右へ行きます。
http://pico.dreamhosters.com/TemperatureAndProbes.html


Date: 2013/12/14 07:11(07)  ---  Name: nkom


私としては、「素人測定」というのは、「自家用」であって、「業務用」ではないのです。
だって、業務できる位なら、「プロ」になって貰わないとならないわけで、
それは、「素人」では、まずいでしょうから。


素人 => 無謀なことをやっても良い。無謀なことも面白い。
プロ => 無謀なことはしない。業務では、面白くないこともきっちりやらないと駄目。



また、趣味や「試し」として、「アマチュア用の機器や調整や校正が長年されてない中古の機器」で、
「素人定量」するのも、私はやってみれば良いと思うのです。

ただ、それは、「個人的な」趣味やチャレンジであって、「測定所」や「商売」にするなら、
「不安定要因の多い測定器を使いこなす」のは、単なる「測定所の測定員」の経験や知識だけでなく、
「測定器やソフトの技術者」に近い経験や知識がないとならないので、
「普通の素人」には難しいかと思います。

「新車を運転するのは簡単。ボロ車を運転するのは、注意や技術が必要。
ボロ車を修理したり、チューンナップしながら業務に使うのは、もっと大変。」
とか言えば、分かりやすいでしょうか。




「素人測定」的には、土みたいなもの、液体、などのマリネリ詰めされたり、
(無理やり)点線源的に見なせる程度の幾つかの線源などを持っていて、
ジオメトリーなどの条件を合わせれば、これとこれのピークの出方と同じくらいだから、
多分、それくらいの汚染なのでしょう、とか、そんな感じでやってれば
十分役に立つし、比較的簡単だと思いました。
誤差は、+−数倍、とか。

でなかったら、単にスペクトルから汚染の有無を見てるだけなら、もっと考えることは少なくなります。
でも、それでさえも、「ギザギザの中の白く抜けてすらいない部分や、ヒゲとかをピークだとか
思ってしまう段階」を早く素通りした方が良いと思いますです。




Date: 2013/12/13 12:50(00)  ---  Name: nkom


NaIの温度変化に関する参考になる文書
http://www1.s3.starcat.ne.jp/reslnote/paper1.pdf


Date: 2013/12/13 11:08(02)  ---  Name: nkom


「低エネルギーガンマ線用検出器で汚染を見つける」というページは、30gの汚染土壌のデータと、
メープルシロップの灰のスペクトルを追加しました。
http://pico.dreamhosters.com/DetectingContaminationWithLegProbe.html

今、BGの再確認中。

次に、汚染の密度が異なる検体で、どういう違いが出るかのテストをする予定。


Date: 2013/12/13 07:17(41)  ---  Name: nkom


prochil_chiba 様に教えて頂いたtkimura6502氏の実験の結果と、
http://www.youtube.com/watch?v=1STHHQ5FXBg&feature=youtu.be
http://www1208ub.sakura.ne.jp/~tkimura6502/GS2000Atest2/

私がやってみた実験の結果(まだ、全部データを貼り付けていませんが)を比べると、
http://pico.dreamhosters.com/TemperatureAndProbes.html

違いがあります。

tkimura6502氏の実験
温度を下げると: ピークは左へ移動。全体的な効率は変わらない?

私の実験
温度を下げると: ピークは右へ移動。また、低い方のピークは高くなったけど、鉛のX線のあたりからは、低くなった。



ただ、ちょっと色々と疑問に思うことがあるので、チャンネルピッチをx1かx2にすることで、
移動の詳細がもっとよく分かるようにして、Cs137のピークが素早く出るように、
線量の高い、標準ディスク線源を使い、自動定期保存の間隔をもっと短くする、という風に
実験方法を変えて、再度試してみたいと思います。






Date: 2013/12/13 05:09(03)  ---  Name: nkom


昨晩から、通常は安定している遮蔽の中のCsI2.5インチの1号機で、
電源からと思われるノイズが入る問題が発生しました。

どうして分かったかと言いますと、とても微妙な汚染があるかもしれない
(あるとしたら、メープルシロップ以下)ブルーベリージャムの再測定中、
スペクトルが安定していたのが少し動き出し、下に沈んだり横にも
少しだけズレ始めたからです。

そこで、調査の為に測定を中止して、新規測定を始めたところ、
毎秒あたりのカウント数が40cpsくらい張ったものが17cpsくらいに
落ちていることが分かりました。

温度は、ずっと監視していましたし、たとえ数度の変化でも、
カウント数が半分になるほどの変化は出ないだろうし、
パルス表示サブウインドウで高いほうや低いほう、そして中間の領域で、
破棄されているパルスや、正常と判定されたパルスを眺めたり、
最大傾斜や最大ノイズの設定を少し変えてみたりしたところ、
200KeV以下のパルスに、ノイズが混じっていることが分かりました。

で、低エネルギーや、高エネルギーのノイズや潰れたパルスを排除する為に、
最大傾斜と最大ノイズの設定を小さくしていた為、新たに加わったノイズのせいで、
多くの低エネルギー領域のパルスが弾かれることになり、その結果として、
全体のカウント数も落ちていたわけです。

これが、その、ノイズの波形


その、ノイズが無い場合の、本物のパルスの波形(それでも、破棄しています)



このノイズは、以前にも見たことがあって、表の通りを走るバイクの無線の影響か、
家の中の電気機器のせいか、原因が不明で、時々邪魔されていたものです。

そこで、パルス表示を見ながら、疑わしいものから調べていたら、何の変哲もない
USBメモリーを測定器が刺さっているハブから引っこ抜いたところ、
ノイズがピッタリ収まりました。

で、このUSBメモリーがノイズを発生しているのかと思ったら、他のUSB機器を刺しても
ノイズが出るので、現在はUSBハブの電源がおかしくなった(壊れた?)という疑いを調べています。
数週間前にも、一度、ハブの電源異常と思われることがあって、USB機器を全部抜いて、
PCもリセットして調べたことがあったのですが、その後、直ったみたいだと思っていましたが、
そうではなかったのかも。


ちなみに、同じハブに刺さっているテレミノPMTアダプターは、全然気にせず動作中。
灰化したメープルシロップを測定中です。
ベータの制動X線で全体的に持ち上がっている様に思えます。
32KeVは、それよりもちょっと高くなっているし、もっと低いエネルギーにも何かあるようです。
汚染土壌とは、やっぱり様子が違います。



Date: 2013/12/12 14:56(01)  ---  Name: nkom


prochil_chiba 様へ

温度変化の影響の実験は、まだ途中までしかやってませんが、こちらになります。
http://pico.dreamhosters.com/TemperatureAndProbes.html


また、先ほどから、CsI2.5インチの2号機を冷蔵庫に投入して、現在、中の温度まで馴染んだ所です。
ズレや変化は、多少はありますが、やはりNaIに比べると断然少ないです。



>今後、もし再度大量放出があった場合AtomSpectraは高計数率が故に簡単に飽和して「ものの役に立たなく」なります。

理想的には、そういう現場には居合わせないように出来ると良いと思うのです。


まあ、私もそうですが、もう若くない人で、既に色々楽しんだ人は、そのような嫌な環境に居残ったり、
わざわざもっと危険な所に出向いて、データを取っておく「役目」をするのも良いかもしれないですが、
その場合には、「素人用」の高感度の機械ではなく、AtomSpectraのケースを無理やり外して
(ケースをバラバラに破壊して取り去ってしまう)、PMTソケットを自作して
適当なMCAに繋げる、とか、もっと色々考えないとならないのでしょう。


私としては、高線量地の測定などは、やりたい方に「やるな」とは申しませんが、
積極的にお勧めするものではありませんので、安全に、低線量地域で生活している分には、
高感度の機械が色々便利だろうと思いますし、そういう用途であれば、
現在のAtomSpectraでも十分だろうと思います。

また、私の場合、通常は鉛の遮蔽に入っているので、その背景をモニターしていれば、
非常に高線量になった場合の外の様子も、少しは分かるかもしれませんが、
個人的には、そういう場面には遭遇したくないです。



Date: 2013/12/12 14:24(20)  ---  Name: nkom


「ベータは怖いよ」

と、言いますか、灰化して濃縮したら、推測ではたった3ベクレルくらいの総線量のものでも、
背景(30cpmくらい)の10倍以上(324cpm)のベータが出まくりで、ちょっとびっくりしました。


2桁ベクレルや3桁の総線量があるなら、遮蔽とか関係なくて、色々分かるし、
ガイガーカウンターを当てたって反応するかもしれないけれど、
メープルシロップの3缶分弱を灰化して、たったの12gになったものから、
こんなにベータとかが出てるとは思わなかったです。

K40もベータ出すし、Cs137だけじゃないのでしょうが、やっぱりパンケーキ(あるいは、ベータが
測れて、感度の良いGM管など)は、持ってた方が良いでしょう。


また、灰化に使ったPyrexのガラス容器に、おこげになってこびりついているものに、
どれくらい放射能があるのか?と思って測ったら、おこげの無い、底の側を測ると52cpmで
おこげのある内側を測ると70cpmくらいでしたので、この容器にはセシウムとかが
引っ付いてしまったかも。

灰化は、まあまあ面白かったですが、やっぱり大変だし、灰やチリや、もしかしたら
間違って加熱しすぎて蒸発してしまったものを吸い込んでしまうかもしれないし、
使用機材の除染も面倒だし、あんまり何度もやりたくないと思いました。

もちろん、きちんとした効率が良くて安全な灰化の作業手順や機材などがあれば、
もっと楽なのかもしれませんが、今回は、全く勉強しないでやってみたので、色々新鮮でした。



で、「低エネルギーガンマ線用検出器で汚染を見つける」という実験の今測っている30gの土の次に、
この灰化したメープルシロップを測ってみる予定です。
http://pico.dreamhosters.com/DetectingContaminationWithLegProbe.html


総線量で3ベクレルくらいしかないので、検出は難しいだろうと思いますが、どうなるのやら。


Date: 2013/12/12 13:13(28)  ---  Name: prochil_chiba

>NKomさま

「結晶を冷却すると計数率が落ちる」というHORIBAの資料の記述は間違いないようですね、ありがとうございます。
あと、「光子エネルギーvs出力電流直線性の計数率依存性」の問題ですがアノード-最終ダイノード付近でパルス(電流)が飽和するのは相当な高計数率時でないと起きないと思います。

AtomSpectraは線量率で行くと0.5μSv/h以上から直線性が失われますが、これは電荷の飽和というよりA/Dのサンプリング周波数による制限だと思います。(元々使用しているPMTの時間分解能がそれほど良いとは思いませんが、高圧電源は1000Bq/kgオーダーの試料の計数でピークがズレるほどヘナチョコではないはず)

http://protectchildren311.blog.fc2.com/blog-entry-495.html

厳重な磁気遮蔽、断熱処理をして短時間計測を繰り返し、本当に試料量の多少で「同じ方向」にズレるか確認すれば影響の有無は容易に判別できるはずです。

2011年3月木村真三氏自宅(台東区の高層マンション)内でも1μSv/hを軽く超えていたそうですが、AtomSpectraを表面線量が1μSv/h程度の試料に当てるとスペクトルはガタガタです。
宇都宮さんの「ポジトロン祭」の結果でも明らかですが、今後、もし再度大量放出があった場合AtomSpectraは高計数率が故に簡単に飽和して「ものの役に立たなく」なります。


Date: 2013/12/12 10:12(01)  ---  Name: nkom


「低エネルギーガンマ線用検出器で汚染を見つける」という、昨日から始めた実験の今までの結果です。
http://pico.dreamhosters.com/DetectingContaminationWithLegProbe.html

10gと20gの土を測り終わって、現在30gの土を測定中。
傾向は分かっているのですが、もう少し滑らかになるまで待ちます。





Date: 2013/12/12 09:18(05)  ---  Name: nkom


いつのことか、シアトルの公園で放射能汚染がみつかった?とかいうミニ騒ぎがあったらしく、
それに関連して流れていた2011年の夏に行われたヘリを使ったアエリアルサーベイの文章(英語)
http://www.doh.wa.gov/Portals/1/Documents/4100/aerialsurvtech_p_.pdf

(斜め読みした限りでは)セシウムは、検出されなかったみたいですが、甲状腺治療中の人のものと思われる
ヨウ素131を検出していたり、消滅ピーク(511KeV)が出たり、スペクトルも載っていれば、機材の
説明や機器のチェックやデータの調整の詳細なども載っていて、興味深いです。



Date: 2013/12/12 06:40(17)  ---  Name: nkom


昨日のその他の発見。


私が愛用するお皿は、結構ベータが出ていた。
家の中のものは、まあまあ調べたつもりだったのですが、これは、忘れていたのかも。
たまたま、パンケーキを充電して、お皿の上に放置していたら、通常30cpmくらいなのが
66cpmとか出ていました。

もう一つのパンケーキで再確認したら、(シーベルト表示ですが)通常なら、
0.09マイクロシーベルト/hくらいですが、0.24マイクロシーベルト/hの表示になりました。
3ミリのアルミのベータ遮蔽をスライドさせたら、0.11マイクロシーベルト/hになったので、
ガンマ線は、あんまり出ていないようです。

陶磁器などには良くあることですが、多分、釉薬にでも、トリウム系やウラン系がっているのでしょう。
今度、スペクトルを取ってみます。


後は、OrtecのMCAやら高圧電源やらプリアンプやスプリッターやPMTなどの試験は一応成功して、
皆さん、少なくとも生きていらっしゃるようで、ホッとしました。
Cs137のディスク線源を使って、Maestroでスペクトルも取れました。
(結晶とPMTの大きさも会ってないし、PMTも古いし、色々なパラメーターもいい加減なので、
感度も分解能も悪かったですが)



また、遮蔽の中では、メープルシロップは、測定を終了して、ブルーベリージャムの再測定をしてます。
x1とx0.2の二つの設定のテレミノMCAを走らせて、比べています。
同時に、x1の場合、スムージングのかけ方や、その結果と、x0.2との比較などもやってます。
これは、現在のスムージングの方法が、あんまり好きになれなかったので、その妥当性とか、
他の方法を考える際の試験用データを取る為でもあります。

またまた大雑把な話ですが、x1で測定して、50%から60%のIIRフィルターをかけると、
x0.2で測定するのと、似たような感じになるのが分かりました。
また、その結果も、これまで考えていたよりも、結構似ていて、若干IIRフィルターを見直しました。


昨日の実験のデータとか、今整理中。
メープルシロップは、一部出来ましたが、まだ途中です。
http://pico.dreamhosters.com/MapleSyrupSpectrums.html



Date: 2013/12/12 06:15(14)  ---  Name: nkom


あ、間違えました。

これは、逆でした。
「特に低エネルギー領域の感度が低温にすると低くなりました。」

32KeVのピークは、測定器の温度が低い方が高くなりました。

ただ、結晶のせいか、PMTのせいか、高圧やアンプ、そして、コーデックのせいか、
その辺は謎ですが。



Date: 2013/12/12 06:03(58)  ---  Name: nkom

prochil_chiba 様へ

リンクありがとうございます。

こっちにあるデータも見てみようと思います。
http://www1208ub.sakura.ne.jp/~tkimura6502/GS2000Atest2/

私が昨日SovtubeのNaI1.5インチ版を冷蔵庫とそして冷凍庫に入れた実験では、
ズレも相当でましたが、特に低エネルギー領域の感度が低温にすると低くなりました。

ズレは、温度を下げると、右(エネルギーの高い方)へと、Cs137のピークが移動するようです。
室温よりちょっと高め(26℃くらい)と冷凍庫の中(マイナス15℃くらい)では、
60KeVくらいのズレがでるみたいです。

まだ、データをメインマシンにコピーして、色々調べていないので、確かなことは言えませんが、
はっきりと言えるのは、「やっぱり、温度は一定に保っておくのが吉」というのと、
温度補償をする場合、カバーする温度の範囲によっては、横軸の校正だけでなく、
効率曲線や、もしかしたら直線性なども考えないとマズイかも。
分解能の変化は、ざっと見た限りは分かりませんでしたので、PMTを使った検出器では、
関係ないかもしれません。

やっぱり、こういうのは、やってみないとわからないものだと思いましたので、
CsI2.5も2号機(又は1号機)を投入して同じような実験をしてみる予定です。




もうひとつ昨日の4つの測定実験で面白かったのは、低エネルギーガンマ(とX線)用の
プローブを利用して、遮蔽無しで、Cs合計1500Bq/kgの汚染土壌を10gに小分けしたサンプルで、
Cs137の32KeVのピークを確認できました。
つまり、遮蔽無しでも、これで総線量10Bq程度のCs137の存在を確認できる可能性が高い、ということです。

で、20gの土で試したところ、ピークの高さはより高くなったので、精密な定量は無理でも、
非常に大まかな「測定器に入ってくる線量」の推測は出来るかもしれないです。

これから、30g、140g、そして、線量濃度の違う他の二つの汚染土壌でも測定を繰り返して、
調べる予定です。

このプローブは、Ebayで5万円程度で買えるもので、テレミノPMTアダプターとも相性が良いです。
簡単な蛍光X線解析にも使えますし。
また、パンケーキみたいに、ベータも良く拾うし、屋外サーベイに使えるかも。
(分解能は、そんなに良くないですが)

ちなみに、この様な低エネルギーガンマ線に特化したプローブを作る場合、非常に薄いCsIや
NaIの結晶を使い、これもまた非常に薄いウインドウ(遮光と結晶の保護をしながらも、
X線やガンマ線を通す為の窓)を使用する例が多いですが、PDとか、PDに極薄の結晶が
既に載っている製品などもあるので、そういうのも誰かもっと実験したら面白そうです。
(既に、2,3人やっている人を見ましたが、セシウムの特性X線をきっちり拾って、
少量の汚染を検出できている例は、見た記憶がないので)





Date: 2013/12/12 05:42(58)  ---  Name: nkom


CrowGoki 様へ

Eberline E600とかのパーツは、(今のところ)値段も安いし、この手の機械に
興味のある人は、面白そうですね。



Date: 2013/12/12 02:20(47)  ---  Name: prochil_chiba

tkimura6502さん謹製
NaIシンチの周辺温度を下げるとどうなるか実験してみた。
http://youtu.be/1STHHQ5FXBg

ただズレているだけで分解能が向上しているようには見えません。

以前真冬にエアコンを止め、測定スペースの扉全開でEMF211の温度を下げて下がりきった所で平衡するかテストしましたがあにはからんやかえって不安定になりました。


Date: 2013/12/11 23:13(58)  ---  Name: CrowGoki

eBayなどで、それなりの機種をJUNKとして安く買うコツ。

コネクターなどで機種依存性の高い特殊パーツが単体で出品されていることがあるので、
まずはこういったキーパーツを押さえておく。
あとは『欠品多し』でJUNK扱いの本体が出てくるのを待つ…。

現在、『CANBERRA Smart Probes』と『Eberline Thermo E600 Parts and Pieces Geiger Radiation Meter Repairs』という2件の『キーパーツ』出品がされています。

『Eberline E600 』や『CANBERRA』などには『Smart Probe』としてプローブの自動認識型コネクターを
採用している高機能機種がありますので、この手合いを狙っている方は要チェックでしょうd(⌒ー⌒)

ついでに…AC仕様の機種の場合、電圧の他に周波数のチェックをしとかないと
測定器のような精密機器はマトモには動かないと思います。
1,500W以上の正弦波インバーターとかで出力220V/110V対応のも見かけますので、そういうので
電源確保する手もありますけどね…。

【Canberra PNK-R Smart Probe Pancake Probe Adapter】
http://www.ebay.com/itm/ws/eBayISAPI.dll?ViewItem&item=221335375212&item=221335375212&lgeo=1&vectorid=229466

【Eberline Thermo E600 Parts and Pieces Geiger Radiation Meter Repairs】
http://www.ebay.com/itm/ws/eBayISAPI.dll?ViewItem&item=251400228434&item=251400228434&lgeo=1&vectorid=229466


Date: 2013/12/11 14:59(31)  ---  Name: nkom

higano様の測定 (何を測ったのかわかりませんが)

コンプトンエッジは、こんなに出ないので、Be7説に一票!

https://twitter.com/higanokenji/status/410756923172982784/photo/1


半減期が短いので、53日くらいして半分程度の山になっていれば、Be−7でほぼ確定。


Date: 2013/12/11 10:42(42)  ---  Name: nkom

CrowGoki 様へ

これは、(一部では?)そんなに評判は良くないみたいなのですが、
液体窒素を使わないで済む、というのは、魅力です。

でも、きちんと動くかどうか?と、保守の手間や費用がどうなのやら。

後は、Ortecの(これまた、アマチュアの一部には評判が良くない)POPTOPという
形式の検出器でないと、簡単には付け替えられないので、
そういうのを既に持ってる人や買う予定のある人にとっては、良い製品かも。

ちなみに、POPTOP(そしてOrtecの検出器そのもの)が一部のアマチュアには
好まれていないのは、プリアンプとかが壊れた時に、自分で修理するのが
困難だったりするから、というのが主な理由らしいので、元々保守はお金で
解決するつもりなら、関係ないかも。



Date: 2013/12/11 10:29(32)  ---  Name: nkom


現在測定器を4台稼動させて色々テスト中。

遮蔽の中では、メープルシロップの続き。
x1とx0.2のチャンネル倍率の違いで、測定開始後どれくらいでCs137に「少しある」
というのが見えてくるのか?とか、試してますが、x0.2の場合は、3時間くらいで
ある程度分かるかも。


冷凍庫の中は、雪のスペクトルを終了して、バックグラウンドの再チェック。
−15度くらいで、+−2℃か3℃上下するようです。
雪は、バックグラウンドとの違いが見られませんでしたが、データをメインマシンで
読み込んで、何か見えるのか、見えないのか、調べる予定。

後、WinXPで長時間測定の時に、「測定器からの信号がなくなる現象」、
そして、「テレミノMCAが死にました」というメッセージが出るけど、実際には
まだ動いているみたいな現象、というのを確認しましたが、まだ詳細は不明。
二つ目の件は、多分、自動定期保存機能を使っていて、USBメモリーの
空きが無くなったからではないか?とか思ってます。



三つ目の測定器は、久々に電気を入れた低エネルギー領域用のRAP−47というプローブを
テレミノPMTアダプターに繋いだもの。
これでもって、セシウム汚染土壌を測ったら、32KeVを利用して汚染の度合いが見えるのか?
という実験の準備。まず、Cs137線源で校正の調整をして、現在BG取得中。


四つ目の測定器は、某所から入手した約10ccの大きさのCsI結晶を、3インチの古い古いPMTに
適当にくっつけて、結晶と、そしてPMTが生きているかどうか?を調べているもので、
HPGe用のMCAにシンチレーター用のプリアンプを繋げ、外部高圧電源ユニットを使って
それらの構成要素が生きてるかどうか、健康かどうか、などの調査も兼ねています。

おまけに、灰化作戦の最終段階もやって、テレミノMCAの作業とかもやっているので、大忙し。





Date: 2013/12/11 09:45(21)  ---  Name: CrowGoki

こんな物がeBayに出品されてますね。
『For HPGe Detectors within a Wide Range of Gamma Spectroscopy Applications』
なんて文言がありますが…私にゃ無用のモノのようですけど…( ̄▽ ̄;)

【MMR Ortec/Ametek X-Cooler Cryo-Cooling Compressor Pump & Cold Head CC2001 AS0239】
http://www.ebay.com/itm/MMR-Ortec-Ametek-X-Cooler-Cryo-Cooling-Compressor-Pump-Cold-Head-CC2001-AS0239-/221334217755?

【MMR Ortec/Ametek X-Cooler II Cryo-Cooling Compressor Pump w/ Cold Head CC2402-1】
http://www.ebay.com/itm/MMR-Ortec-Ametek-X-Cooler-II-Cryo-Cooling-Compressor-Pump-w-Cold-Head-CC2402-1-/221334217562?


Date: 2013/12/11 09:04(22)  ---  Name: nkom


カナダには、市民測定所みたいなものは、無いみたいだと思って、そう書いたりしてましたが、
日本人(又は日系人)が、バンクーバーで日本の食品や、カナダやアメリカのものを
測ったりしているようです。
http://www.vancouvermonitoring.blogspot.ca/


で、私も、メープルシロップをはじめ、カナダの放射能関連情報のページを作ってみました。
http://pico.dreamhosters.com/CanadianInfo.html


メープルシロップは、言わばカナダの「国民食品」で、毎日大量に消費する方がそんなに多くなくても、
カナダ人やカナダに住んでる人ならほとんど誰でも、口に入れるものですし、
カナダの東部では、輸出商品でもありますし、少量とはいえ放射能汚染がある、というのは、
もしかすると色々なところに結構インパクトがあるかもしれないので、考えてしまいます。



Date: 2013/12/11 07:24(10)  ---  Name: nkom


八木明々 様測定のいわき市の掃除機のゴミパック

https://twitter.com/nrg34331/status/410607260469977089


https://twitter.com/nrg34331/status/410343062867423232


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