Pico Tech - Reading Gamma Radiation Dose Rate

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放射線量(ガンマ線量)グラフから読めること ReadingGammaRadiationDoseRate

日本各地のモニタリングポスト、モニタリングステーションで測定されている放射線量のグラフは、いろいろな所で見られますが、その読み方を詳しく説明しているサイトは見かけたことがありません。

そこで、どんな線量グラフやデータから、どのようなことが読み取れるのか、という例や、その際に役に立つ基礎知識をこのページに集めておきたいと思います。

私自身、つい最近まで、分からないことだらけでしたし、今でも誤解したり間違っている点もあるかもしれませんし、まだまだ疑問点もありますので、気づいた事があれば、メールや掲示板などで指摘していただけると幸いです。

メールアドレス:  nkom アット pico.dreamhosters.com

また、大変残念ながら、公開されているお役所やそして個人の有志による線量情報は、「とても大きな異変」がようやく感知することが出来ますが、微妙な異変にはほとんど歯が立ちません。従いまして、「線量情報に異変が無ければ大丈夫」と思わない方が良いでしょう。
2013年の夏に瓦礫の撤去作業で大量の汚染が放出された際も、それを感知できたモニタリングポストは数える程で、しかもその変化も小さなもので、雨による増減よりも目立たない程度のものでした。
詳しくは、以下のページをご覧ください。

http://pico.dreamhosters.com/RadioactiveDustOfSummer2013.html


私が、こういうことをいまだに(今になって)気にする理由

線量の増減も大事ですが、放射性物質がくっついたホコリにも、十分注意した方が良いでしょう。特に、静電気や水の流れなどでホコリが溜まるところは「危険性が高い」と思いますので、それらが再飛散したり、それらを触ったり吸い込んだりしないようにすると良いでしょう。これは、関東や東北南部だけでなく、近隣の地域や幹線道路や物や人の流れの多いところでも注意した方が良いかも。「線量の数字だけ」を見て判断すると、間違いの元になる可能性があります。




全国の線量変化の兆候や異常の発見に便利なサイト

手っ取り早く、現在の線量の異常な状態を見つけるのは、これらが私には使いやすいです。:

これらのサイトは、規制委員会発表のデータを使っていると思われますが、規制委員会のページからも元のデータや異なる表示法で見ることができます
さらに、これらの測定地点に加え、各原発や原子力施設などと、個人や会社が観測しているデータなどもありますので、組み合わせて上手に使いましょう。

私が作った、超お勧めのグラフ、データ、マップ 線量情報の解釈をする場合に絶対利用した方が良い情報です。
これは、現在の線量を知る為のものでなく、その測定地点での、過去からの線量の推移や変動の様子、
そして何より、他のどの線量情報サイトよりも詳しい気象データが一緒に見られるグラフなどがあり、
生データなどもダウンロードして自分でエクセルやGnuplotでグラフを作ることも出来ます。
また、これらの地図は、徐々に強化中で、全国4000以上のモニタリングポストを検索して、その位置をマップに出したり、
KMLファイルをマップにくっつけたり、他のサイトへのリンクも備えていて、私が線量や気象関連のことを調べたい時に
使っているものです。
グラフは、一日に一回の更新ですので、最大で24時間ちょっとの遅れがあります。


使われている測定器の種類や感度の話

一般に、使われている測定器の感度が高いほど、細かな変化を見分けることが出来ます。
たとえば、よく使われるガイガーカウンターなどは、20から30CPM程度だったりして、
「かなり大きな変化」でないと、直ぐには分かりません。

その点、県や規制庁の発表に使われているモニタリングポストは、2インチのNaIなどを使用しており、
80から100cpsくらいあって、上記の様なガイガーカウンターの200倍くらいの感度があります。

ところが、事故後に福島において粗製乱造され、二つの業者とのトラブルも起きている
「リアルタイム線量システム」とか呼ばれるものは、ガイガーカウンタよりちょっとマシな程度で、
従来型のモニタリングポストとは比べ物にならない低感度であり、私の個人的な感想としては、
「ほとんど使い物にならない」「お金の無駄」だと思っています。

従って、発表されている数値、特に現在の数値だけを見て、簡単に何かがはっきり分かるとは限らず、
過去の傾向や現在のグラフなどを良く調べて、ようやく何かが推察できる場合もある、という点をお忘れなく。

危険派でも安全安心派でも、非常に短絡的に、公開されている現在の数値でもって
安全や危険や原発の状況やその他の事が確実に分かるかの様に勘違いしている例が
物凄く多いですが、そんなに単純ではありません。


降水量や気温、日照などの気象データと照合

私が毎日更新している全国700箇所以上の線量グラフは、最寄りの気象観測点の情報を組み込み済みなので、
一番手っ取り早く、慣れると、色々と分かりやすいです。

雨雲(レーダー) 現在の状況や過去のデータが地域別、県別など、かなり詳しく見られるので、降水(感雨)情報がついていないモニタリングポストの線量に疑問がある場合の確認などに非常に有効。
また、このページのリンクから、アメダスや衛星写真(赤外、可視光、水蒸気)など、色々な情報に行けます。

http://www.tenki.jp/radar/

過去の詳しいデータは、ここでも調べられます。

http://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/index.php

私が作った気象関連情報マップから、アメダスや気象台を選んで、他のサイトが提供しているリアルタイムグラフや過去データなどを見ることが出来ます。
情報量が多いため、重いですが、ここから上記のサイトや他のサイト、そして、私がダウンロードして作成した10分値のデータに飛べます。

http://pico.dreamhosters.com/TheMapOfAmedas.html

もっと詳しく気象関連情報が知りたい場合には、ここにまとめてあります。

http://pico.dreamhosters.com/WeatherDataJa.html

スピーディー予報 (防災Nネットが打ち切られた為、線量情報は無し・・・)

http://agora.ex.nii.ac.jp/earthquake/201103-eastjapan/radiation/speedi/

気象オーバーレイ版!(雨雲のレーダー画像と風向風速を知るには、大変便利!線量情報はありません。)

http://agora.ex.nii.ac.jp/earthquake/201103-eastjapan/radiation/speedi/weather-map/


個人や会社による測定と比較

ただし、個人による測定は、感度の低い機種によるものの場合が多く、
微妙な変化は捉えられないと考えていた方が良いでしょう。
(もしも、感度の低い機種で確実に分かる様な変化が有ったとしたら、
そういう場所には居ない方が安全だろうと私は思います。)

日野での個人によるガイガーカウンターの線量、降水、風向き。日間、月間 「ナチュラル研究所(石川宏)様」

http://park30.wakwak.com/~weather/geiger_index.html

http://www.ishikawa-lab.com/index.html 他の気象データなど。

Pow2pさんのスーパーらじだす。ほぼリアルタイムでスペクトルが見えるモニタリングを公開しているのは、世界中でも珍しい! 3ccのCsIで、1時間毎のデータ。
一般的なガイガーカウンターに比べると、感度は高めです。それでも官製の標準的な2インチNaIに比べると、細かなことは見えません。

http://pow2p.web.fc2.com/spViwer/FPO/

各地のらじだす線量情報 http://pow2p.web.fc2.com/pgnet/sample/index.htm

(主に列車での)サーベイマップやスペクトル http://pow2p.web.fc2.com/gmaps/on-rails2/spectrum.html

ツイログ http://twilog.org/pow2p   掲示板 http://sns.prtls.jp/sokutei/newly_diary_login.html

らじだすアラート

https://twitter.com/search?q=%23Radidas_Alert#!/search/%23Radidas_Alert

べくまるチェッカー

https://twitter.com/BqMaruMP

2015年1月1日からの異常検出のリスト:

http://bqm.jp/mpchecker/report.php?to=2015-12-14%2023:59:59&from=2015-01-01%2000:00:00

2014年

http://bqm.jp/mpchecker/report.php?to=2014-12-31%2023:59:59&from=2014-01-01%2000:00:00

2013年

http://bqm.jp/mpchecker/report.php?to=2013-12-31%2023:59:59&from=2013-01-01%2000:00:00

急上昇判定ロジック: ホワイトフード様のところのやり方と似た感じ?

http://bq-maru.com/wp/?page_id=2045

このページの下に、他の個人で測定している方のページへのリンクをまとめました。


異常なデータがあったら、まずは測定器情報のチェック

これらのグラフで異常と思える変動があった場合、測定器の異常や保守を確認すると良い。
JavaScriptをOnにして、Googleなどにもアクセス情報を与える気なら、ここが手っ取り早い。
地図から県を選んで、目当ての測定器に「移動」すると、測定器情報もすぐ出てくるし、
日間、週間、月間のグラフを出したり、データをダウンロードもできる。

http://radioactivity.nsr.go.jp/map/ja/index.html

あるいは、この「測定器情報」へのリンクを使うと、各県の測定器情報に直に飛びます。
ただし、これらは、規制庁のお役所仕事の公式見解で、多くの場合は「定型文」しか出さず、
その信憑性には、疑問が残る場合もありますので、「鵜呑みにしない」ことをお勧めします。

北海道 | 青森 | 岩手 | 宮城 | 秋田 | 山形 |

福島:いわき | 福島:相双 | 福島:県北 | 福島:県中 | 福島:県南 | 福島:南会津 | 福島:会津 |

茨城 | 栃木 | 群馬 | 埼玉 | 千葉 | 東京 | 神奈川

新潟 | 富山 | 石川 | 福井 | 山梨 | 長野 | 岐阜 | 静岡 | 愛知 | 三重 | 滋賀 | 京都 | 大阪 | 兵庫 | 奈良 | 和歌山

鳥取 | 島根 | 岡山 | 広島 | 山口 | 徳島 | 香川 | 愛媛 | 高知 | 福岡 | 佐賀 | 長崎 | 熊本 | 大分 | 宮崎 | 鹿児島 | 沖縄


そのMPの設置場所や機器の信頼性のチェック

線量の異常があった場合、 自然な変動や事故以外に、モニタリングポストの質などに関する問題が原因の場合があります。

駐車場の出入り口の近く線量計があるのか、朝と晩にがっつり下がり、途中は止める位置や車の種類によって低下?

ちょこちょこと短時間の駐車が繰り返される。

お役所なので、規則的に出勤してきて、帰って行く。このMPは、航空写真などで確認済み。

汚染物質集積所の真ん中にあるMP。高濃度の汚染物質が通過しスパイクも発生し、線量も増加。

あまり役に立たない粗製乱造のリアルタイム線量計の例:

測定器がほとんど温度計+降水計として動いている分かり易い例:

逆の位相の場合(気温が上がると、線量が下がる)。ただし、これは、駐車場パターンの可能性もあります。:

非破壊検査が予告され、確認された静岡の草笛

このように、現状では信頼性の低いモニタリングポストや運用が見られますので、改善されるまで規制委員会や自治体、メーカーなどに働きかける必要があるかと思います。

問題のある測定地点は、「本当に異常な事態」が起きた時に、「普段の問題」に紛れて検出できなかったり、確認に時間がかかって検出が遅れたり、異常事態の程度や性質の把握が難しくなったりする可能性がありますので、そのままにしておくとモニタリングポストの目的の一つが失われてしまい、良くありません。

ただし、お役所に期待していても、実際に改善されるのか、いつ改善されるのかは分かったものではありませんので、自分たちで勝手にスペクトルモニタリングポストなどを設置するのが一番良いと思います。


詳しいデータと照合して確認(降水の有無、風速、空気中放射能濃度、など)

もっと詳しく調べたい場合、降水情報と照らし合わせられるとわかりやすいです。
このリンクから見られるモニタリングポストには、大抵降水情報があります。

http://www.nsr.go.jp/jimusho/

線量データのダウンロード

これらの他にも、県でやっているサイト、事業所などのサイトでデータをダウンロードできる場所があります。

ダウンロードしたデータの確認には、エクセルでも出来ますが、私は今のところGnuplotが一番気に入っています。


福島の事故原発周辺なら、福島県のページがわかりやすい

日間、週間、月間の線量の推移と、感雨(そして、MPによっては降水も)があるので、通常のパターンなのか、異常事態なのか推測しやすいです。
原発周辺の地図も付いていてますし、画面左の周辺地図のリンクをクリックしたり、環境放射線一覧表のリンクから、現在の風向風速などを含むデータもわかる。

http://www.atom-moc.pref.fukushima.jp/dynamic/C0009-PC.html

マップから、もっと多くの地点お情報が見られるサイト

http://fukushima-radioactivity.jp/

そして、東電の福島第一原発構内のMP

http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/f1/index-j.html

東電の福島第二原発構内のMP

http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/f2/index-j.html

女川原発

http://www.tohoku-epco.co.jp/electr/genshi/onagawa/mp.html

東海第二原発

http://www.japc.co.jp/pis/tokai/trend2.htm

JAEA(原研)の各施設のMP

http://www.jaea.go.jp/about_JAEA/realtime/


東京

東京については、江戸川が他と一緒に見られるので、ここが分かりやすい場合もあります。

http://oku.edu.mie-u.ac.jp/rad/

東電本社 降水、感雨情報付き

http://www.tepco.co.jp/nu/pamp/index2-j.html


裏日本の状況や、学習用には、福井県のページが最高!

福井県のページは、降水情報だけでなく、風速や大気中放射能濃度(ダストモニタリング。ベータ線)や、
カーソルを合わせると風向もわかり、その上、日間(10分値)、週間(1時間値)、月間(4時間値)も切り替えられるので、最高です。
csvデータもダウンロードできます。

http://www.houshasen.tsuruga.fukui.jp/monitoring/post_index.php

http://www.houshasen.tsuruga.fukui.jp/monitoring/m/index.php スマホ用のコンパクト画面版

これが、その画面の一例です。夜、風がないか微風の状態で、ラドンが溜まって空気中放射線濃度があがり、それが線量にも影響を及ぼしているのが良くわかります。



静岡県のサイトは、ウラン系やトリウム系、カリウム40などの成分ごとのグラフがある

以下の様な成分分析を含む情報を、集めて一挙に見られる様にしました。
(ただし、あまり重くならないように、表示する地点を絞ってあります。)

http://pico.dreamhosters.com/RadiationDataOfShizuoka.html

これらのページで、地理や風向風速などがわかります。

http://www.hoshasen.pref.shizuoka.jp/rr-condition/index.html

http://www.hoshasen.pref.shizuoka.jp/rr-condition/index_upz.html

測定地点をクリックすると、こういうページが出てきます。

http://www.hoshasen.pref.shizuoka.jp/rr-condition/st/04.html

 週間データと月間データが、降水、感雨と一緒に表示されます。

ブラウザーでアドレスの 「07.html」 という、リンクの最後のところの前に、半角で 「sp」 を付ける付けると、成分を解析したグラフになり、雨の時などに線量が上がるのは、ほとんどウラン系の成分が増えたからだ、ということなどがわかります。ただし、全部の地点でこれが使えるわけではなさそうです。

http://www.hoshasen.pref.shizuoka.jp/rr-condition/st/sp04.html


逆に言うと、雨などで線量が上がっていて、それでもウラン系の成分が増加していないとすると、変です。
つまり、それは「雨でラドンがああ」という説明がつかない現象なので、トリウム系とK40が増えたのか、それ以外なのか?を考えることになります。

ただし、これは「隠しページ」または、「実験ページ」の可能性もありますし、解析済み画像へのリンクが常に測定地点一番のものになっているかも。
ともかく、こんな風に並べると、分かりやすいです。(これは、小笠原支所)


柏崎刈羽

http://www.tepco.co.jp/kk-np/monitoring/index-j.html

浜岡原発 フラッシュがないと見られません・・・

http://www.chuden.co.jp/hamaokastate1/RealMonitorPost.html

川内原発 これも要フラッシュ

http://www1.kyuden.co.jp/php/nuclear/sendai/s_env_monitor.php

関電とかも、(必要なら)原発構内のMPのページがあるはずです。


補足的情報: 大気イオン、ラドン、宇宙天気など

ラドン濃度は、明らかに線量に影響するので、こういうデータが参考になる場合もあるかもしれません。
ラドン関連のページに、季節による変化や測定機の情報、地震との関連など、詳しい情報があります。  Radon Detection

ラドン計を設置して、一年くらい調べてみましたが、私が買った様な機械では、ほとんど何も分かりませんでした。
日本で同じ機種を使用しているほかの方のデータでも、やはり何かが確実に分かった例は、見当たりませんでした。
ラドン計にしても、感度や信頼性のあるものを使わないと、あまり意味はないと思われます。

ラドン濃度、大気イオン測定 

http://www.com-system.co.jp/PISCO/PISCO.html

http://www.e-pisco.jp/ion.html

羽村の大気イオン濃度

http://www.com-system.co.jp/PISCO/Data_Hamura/ion_Hamura.html


これらは、今までのところ、線量やスペクトル測定に目立った影響があるようには思えませんが、測定環境やフレアーの大きさによってはどうなるか分からないので、一応時々チェックしてみると良いかもしれません。

宇宙天気予報

http://swnews.jp/

http://swnews.jp/swnews_infl.html

(電離層の状態を表す?)短波減衰マップ

http://wdc.nict.go.jp/cgi-bin/x-ray/viewer.cgi?YEAR=2014&MONTH=06&DAY=11&HOUR=23&MIN=0&TYPE=M

http://swc.nict.go.jp/radio/index.php

オーロラアニメーション(このリンクは北半球。他に南半球や、過去のデータなどもある。)

http://www.swpc.noaa.gov/pmap/AnimateN.html


北米の放射線量

http://www.enviroreporter.com/radnet-air-monitoring/maine

http://www.enviroreporter.com/radnet-air-monitoring/vermont




線量の推移から想像できること


二ツ沼MP(モニタリングポスト)での2014年5月の線量と降水の例

http://www.atom-moc.pref.fukushima.jp/dynamic/C0026-PC.html

これを見ると、雨が降ると、線量が上がることがある、というのがわかります。
ただ、雨の量や持続時間の長さと、線量が上がる高さは、関係ないかもしれないのも
見て取れるでしょう。

さらに、雨が降った時に、若干線量が上がっても、その後で以前より低くなったり、
雨が降らない期間が続くと、線量が少しづつ上がっているようだったり、
雨が降らなくても線量が上がっている場合があるのも、見て取れるかと思います。


気象のことが分かると線量の変動が分かりやすい

難しいことは分からなくても、こういったページのGIFアニメや図だけ見れば、日常の気象現象の仕組みが分かりやすくなるかも。

色々計算したい場合は、こういうのや、他にも色々な資料があるでしょう。

http://phys.koshigaya.bunkyo.ac.jp/~masa/lecture/meteorology/meteorology2009.pdf


汚染が少ない地域で線量が上下する理由

事故や異常事態が無くても、環境放射線(背景放射線)の線量は、季節により、また、天候にもよりますが朝晩で変動することが知られています。
そういった現象には、地中から放出されるラドンガスなどが関わっている場合が多く、ラドンガスと、その子孫の放射性物質の動きが分かると、平常時の線量の動きが分かりやすくなります。

追加/訂正:この現象でも、測定機の温度補正の不具合などによる場合が考えられます。詳しくは、線量と温度の関係のページをご覧下さい。

http://pico.dreamhosters.com/RadiationDeserateVsTemperature.html


福井県のサイトで、どんな理由で変動するのか、説明しています。雷が起きるような状態で、ラドンの降下とは別に、制動Xによる線量の上昇があることについてもサラッとですが触れています。

空間放射線量率は、降雨・降雪の影響により上昇することがあります。これは、空気中に存在する天然放射性物質が降雨・降雪とともに地面に溜まり放射線を放出するためです。

また、積雪時は雪が地面からの放射線を遮蔽する働きをするため空間放射線量率が低下します。

空間放射線量率は、夜から朝方にかけて上昇することがあります。これは、大気が安定した場合によくみられる現象で、空気中の天然放射性物質の濃度が高くなることによる自然変動です。

冬場は、雷による制動放射線の影響で空間放射線量率が一時的に上昇することがあります。

  制動放射線:荷電粒子が物質中で急速にブレーキをかけられて大きな速度変化を受けるような場合に、荷電

        粒子がもっている運動エネルギーの一部を電磁波<X線>として放出するものをいう。

測定データは、測定器やデータ処理計算機の保守点検時において欠測になることがあります。なお、この時のデータは「調整中」で表示されます。

変動に関するお知らせ

空間放射線や放水口モニタは、降雨などの影響により上昇することがあります。

空間放射線量率は、空気中放射能(放射線を出すラドン娘核種)濃度の影響で変動します。

これは、夜間から早朝にかけて観測されやすく、毎日周期的に変動するのが特徴です。

運転中にクラゲ等の海生物が多量に取水口に漂着した場合、1号機では復水器出口弁開度、2号機においては循環水ポンプの翼開度を調整することに伴い運転出力が僅かに低下することがあります。

排気筒モニタの指示値は、発電所内の作業や運転操作により変動することがありますが、指示値は監視しており、環境への影響が問題ないレベルであることを確認しています。

敦賀発電所2号機の放水口モニタの値は、発電所の運転停止中は放水流量(海水流量)が少なくなり、放水トンネル(長さ約800m)内の湧水に含まれる天然放射性核種(ラドン娘核種等)の影響を受け、変動することがあります。特に、大雨の後しばらくの間は大きな変動が見られることがあります。


高線量地域で特有のパターン

低線量地域では、どんな成分が通常の線量に追加されるのか?というのを考えると分かりやすい場合が多いですが、
高線量地域では、逆に、どんな理由で汚染物質からの放射線が「遮蔽されるのか」?というのを考える と、分かりやすい様に思います。

ただし、福島の場合、新設された地点の測定機が、変なデータを流していたり、温度に影響されすぎていたり、(集会所などの)駐車場に設置されている為に車両の出入りを測定してしまっている例があったり、MP自体や周辺の除染で線量の推移がとても人為的だったり、とにかく一筋縄ではいかない不可思議な現象も多い上に、最近のモニタリングポストは感度が悪くてばらつきがとても大きく、細かな変化の観察には使い物にならないので、非常に注意する必要があります。

低線量地域パターンと高線量地域パターンの比較

那須塩原は、丸森より若干(平均的な)線量が高いにも関わらず「低線量地域パターン」になり、丸森は「高線量地域パターン」になっています。
どちらのパターンになるのかは、その土地の放射性物質に対する空中、地表、土壌中の水分の遮蔽効果と、土壌などからのラドンとその子孫の供給量のバランスによって決まるものと思われます。

基本的に、夜間に風か弱く、大気状態が安定し、晴れていて放射冷却も進んだり、逆転層ができやすいような気象条件の夜から朝にかけて、

これらの相反する二つの要因の強弱により、低線量地域パターンになるか、高線量地域パターンになるかが決まると思われます。

これら二つが、釣り合いを見せているのではないか?と思われるパターンを見ることもあります。
両方とも少なければ、朝晩の波は、ほとんど見られず、雨などが無い限り平坦な線量グラフになります。

東京でも、低線量地域のパターンと、高線量地域のパターンの両方を見ることができます。オレンジの江戸川は、高線量地域のパターン。他は、低線量地域のパターン。
その場所で、どちらのパターンが見られるかは、汚染前に線量に「上乗せ」された汚染物質の量と、ラドンの放出量などによって決まるものと思われます。
江戸川の様に、それほど線量が高くなくても、高線量地域のパターンになったり、福島の原発の近くの二ツ沼のモニタリングポストで低線量地域のパターンになるのは、興味深いことです。おそらく、二ツ沼の周辺は、地面から供給可能なラドンガスの量が大きいのでしょう。


 http://oku.edu.mie-u.ac.jp/rad/


地震の前後のラドン濃度の変化

線量が、通常よりも高い状態が続いた場合、地震の前兆現象としてのラドンの増加が原因かもしれません。

また、ダストモニターも、ラドン濃度とかなり関連している様に思います。そして、これらが異常に増加する場合、ガンマ線の線量も増えるかもしれません。

http://www.mext.go.jp/component/b_menu/shingi/toushin/__icsFiles/afieldfile/2013/12/19/1339687_20.pdf

こういった地震によるものや、雨によるもの、そして、夜のラドン滞留によるものでも、ラドン子孫核種のスペクトルは、同じ様なパターンになります。


自然現象ではなく、人為的な原因による変動の可能性やその特徴

あまりに綺麗にストンと上がって、その後ほとんど変化せず、またストンと下がっている例。自然現象にしては、少々綺麗過ぎます。

通常の雨による変化なら、この様に丸かったり、少しギザギザになったりするものですし、近くの測定地点でも似たような動きをする場合が多いです。

2011年3月12日の早朝、郡山モニタリングポストで観測された、テルル132のピーク。 規制委員会が発表したデータをテレミノMACで読んで表示したもの。この時点で、逃げたり退避できていれば、初期被曝が少なくて済んだ方達も居たでしょう。スペクトルが見えると、線量が上がった、というだけでなく、それが良くある雨による増加なのか、異常なスペクトルなのか、判断しやすくなります。このスペクトルの場合、ラドン子孫核種のスペクトルとの違いは、歴然としています。

郡山局の3Dスペクトル表示。プルームの通過の様子が分かりやすいです。

他の地点の3Dスペクトル表示はこちらをご覧下さい。

http://pico.dreamhosters.com/FukushimaDisasterSpectrum3D.html

2014年6月における神奈川県川崎市の浮島局と千鳥局の変な動き

http://pico.dreamhosters.com/RadiationDataOfShizuoka.html

草笛

http://www.hoshasen.pref.shizuoka.jp/rr-condition/st/10.html

http://www.hoshasen.pref.shizuoka.jp/rr-condition/st/sp10.html


線量の不自然な動きの原因などについて詳しく解説してある文書

この文書は、色々と大変参考になります。一度目を通しておくと良いでしょう。

http://www.tokyo-eiken.go.jp/files/archive/issue/kenkyunenpo/nenpo64/konishi.pdf

このサイトも、クリプトン85を含め、色々な可能性が書かれています。

http://www.jaea.go.jp/04/ztokai/kankyo/kaisetsu/kaisetsu4.html


付録

自然放射線とクリプトン85を見分ける

スペクトルのウラン系の成分やトリウム系の成分などを解析して、Kr85を検出する事例や、自然放射線の増減の仕組みや、その他の大変興味深い情報(ただし、少々専門的)が詰まっている文書です。

http://gensiryoku.pref.aomori.lg.jp/center/files/110_184952cd15_69.pdf


事故前の日本の線量分布マップとK40,Th,U分布マップなど

https://gbank.gsj.jp/geochemmap/setumei/radiation/setumei-radiation.htm


モニタリングポストの2014年6月から9月の平均値のマップ

http://www.jsdfq43wtr.net/mp/fixed-mp-0001/


医療放射線・・・

http://www.pref.kanagawa.jp/cnt/f7235/p26585.html

「(赤羽委員)
 やはり、患者さんが通ったということで、やはり事例として報告されてるんだなと思いました。これは、あきらかにエネルギーからテクネチウム99mということで確認できるんですね。
(事務局)
 MCAのスペクトルをとりまして、バックグランドのスペクトルを差し引いた残りについてエネルギーとの関係を見ますと、テクネチウム99mが出しているガンマ線とほぼ同じ位置にピークが来ておりますので、そのピークの形から、テクネチウム99mだろうというふうに判断をしておるところでございます。
(赤羽委員)
 ちなみに、そのピークの高さというのは毎回同じくらいでしょうか。
(事務局)
 強さという意味でしょうか。いえ、やはりその通過する人により、ポストからどのくらいの位置かでかなり強さというものは、その時によって変わってしまいます。エネルギーのキロエレクトロボルト(keV)のピークのところだけで、強さについては私ども押さえておりません。
(赤羽委員)
 思ったのは病院が近くにあって、件数はそんなに多くはないので、病院が近くにあっても、この前を患者さんが通る確率というのはそんなに大きくはなくて、そして結構、通る幅というか道の幅があって、立つ位置もかなり変わるというふうに考えられるということですね。
(事務局)
 そのように考えております。」


福島第一原発の海水汚染グラフ

NHKが東電のデータを使って提供しているグラフ

http://www3.nhk.or.jp/news/genpatsu-fukushima/

東電の元データのページ

http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/f1/smp/index-j.html


個人で測定してデータを公開している方々

お役所のモニタリングポストには、設置場所が不適切なものや、問題がありそうなものも含まれますので、
個人で勝手に測定している方のデータと比較検討してみると良いでしょう。


日野での個人によるガイガーカウンターの線量、降水、風向き。日間、月間 「ナチュラル研究所(石川宏)様」

http://park30.wakwak.com/~weather/geiger_index.html

http://park30.wakwak.com/~weather/geiger_links.html   リンク

http://www.ishikawa-lab.com/index.html 他の気象データなど。

Pow2pさんのスーパーらじだす。ほぼリアルタイムでスペクトルが見えるモニタリングを公開しているのは、世界中でも珍しい! 3ccのCsIで、1時間毎のデータ

http://pow2p.web.fc2.com/spViwer/FPO/

各地のらじだす線量情報 http://pow2p.web.fc2.com/pgnet/sample/index.htm

(主に列車での)サーベイマップやスペクトル http://pow2p.web.fc2.com/gmaps/on-rails2/spectrum.html

ツイログ http://twilog.org/pow2p   掲示板 http://sns.prtls.jp/sokutei/newly_diary_login.html

らじだすアラート

https://twitter.com/search?q=%23Radidas_Alert#!/search/%23Radidas_Alert

べくまるチェッカー

https://twitter.com/BqMaruMP


関東各地

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東京都三鷹市上連雀

http://deeppurple.dip.jp/gm/

東京都町田市三輪町

http://www.bwt.jp/geiger/

マップ(グラフも見られます)

http://kusano-net.appspot.com/map

リンク

http://mag.torumade.nu/?p=1801


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