Pico Tech • Radioactive Dust Of Summer2013

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２０１３年夏（８月１９日）の瓦礫飛散のグラフやマップ

http://pico.dreamhosters.com/raddata/ja/datalist.html

２０１３年の夏に瓦礫の処理のせいで放射性物質が飛散し、降下物の測定によって検出された
という報告を目にして、そういうかなり大規模な汚染の飛散を新たに飛散している汚染物質を
効果的に検出できる降下物の測定ではなく、既に大量に地上に降り積もった汚染の線量に
紛れた形での測定になるモニタリングポストの線量の推移で検出できるのか？ということで、
幾つもの地点のグラフを出して見たのですが、当初はそれらしき変化を見つけることは
出来ませんでした。

ところが、ＷＥＢで色々検索したりするうちに、この「まとめ」を見つけ、そこに記された地点を
見ると、確かに変化があったようでした。

http://togetter.com/li/555507

そこで、まず、その周辺をしらべ、それから相双地区を虱潰しに調べた結果、私が規制庁から
ダウンロードして手元に保管している地点の中では、上の図の様に、７箇所で幾分かの
変動が観測されていたようです。

基本的には、上記のまとめの中の地図に記されている通りでした。

線量の変化についても、上記のまとめにも出ています。

福島県は、当時から状況をしっかり把握していたようです。スペクトルも調べています。

http://www.pref.fukushima.lg.jp/download/1/20130827moni.pdf.pdf

追加: 東電が新たな資料を発表しました。これから行う予定の１号機の建屋カバーの撤去や
瓦礫の処理に向けての説明の為の文書。

http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/handouts/2014/images/handouts_140819_04-j.pdf

まずは、８月１５日からの９日間をプロットしたグラフです。

気象データは、最寄のアメダス観測点を使用しており、多くの地点では自動的に「浪江」が選択されています。
風向のデータは、グラフの一番下の灰色の線で、右側の気温や降水量と風速を示す赤の目盛りの、
ゼロの下にＮＥＳＷとあるのが風の向きです。
線量データも気象データも、一番細かい１０分値を使っています。

線量データは、規制委員会のダウンロードページから落としてきて繋げて加工したもの。
気象データは、アメダスの過去データのページから、１０分値のＨＴＭＬページを一日づつ収得して
繋げて加工したものを使っていて、全てグラフとデータとマップのページからダウンロードできます。

グラフの作成はＧｎｕｐｌｏｔを利用していて、以下のページで紹介しているスクリプトを発展させたものを使いました。

http://pico.dreamhosters.com/GnuplotMemo.html

「全てのグラフは、８月１５日から９日間のグラフを指定地区の全地点について生成してサーバーにもアップロードする」
というような指示をするだけで、自動的に作られるようにしてあります。（そうでないと、この地区だけで８０箇所以上もの
モニタリングポストのデータがあるし、その数もいつも増加中なので、やってられませんので。）

お望みなら、エクセルでも、結構色々なグラフを描くことは出来ますが、私にとっては面倒で苦痛でした。

http://pico.dreamhosters.com/ExcelDataAndMacro.html

各地点の画像の下のリンクは、これらの地点のｃｓｖデータや他の時期のグラフやマップのページのものです。

更新：浪江のアメダス観測点の風向データがつい最近まで落ちていたので、浪江付近のモニタリングポストでは、風向データだけ、広野のものを使うようにしました。

更新：これらの地点の更に北の小高区第三分団ＭＰでも小さなスパイクが見えているように思うので、追加しました。９日間のグラフと三日間のものです。

http://pico.dreamhosters.com/raddata/ja/07B/07212/07212_HG3004.html

一番北の３点

http://pico.dreamhosters.com/raddata/ja/07B/07547/07547_HG4024.html

http://pico.dreamhosters.com/raddata/ja/07B/07547/07547_M03251.html

http://pico.dreamhosters.com/raddata/ja/07B/07547/07547_1070000013.html

中間の３点

http://pico.dreamhosters.com/raddata/ja/07B/07547/07547_M03250.html

http://pico.dreamhosters.com/raddata/ja/07B/07546/07546_M03243.html

http://pico.dreamhosters.com/raddata/ja/07B/07546/07546_M03246.html

原発に一番近い南側の地点

http://pico.dreamhosters.com/raddata/ja/07B/07546/07546_1070000010.html

次に、３日間のグラフも出して見ました。

東電の文書では、８月１９日朝の９時半頃や１０時頃にダストの警報がなったそうです。
http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/handouts/2014/images/handouts_140723_07-j.pdf

こちらは、上とは逆に、南から北へと並べてみます。

原発に一番ちかい郡山のモニタリングポストでは、上記の９時半から１０時頃の放出に対応すると思われる
小さなスパイクと上昇があり、その後、東電は何も言ってませんが、午後になって、もっともっと重篤な
放出があった様に見えます。

ここは、分かりづらいですが、少し変動しているようにも見えます。

比較用にこれらの直ぐ近くで、変動が（少なくとも私には）見えなかった地点のグラフです。

原発に近い南側から北へ並べてみると、ほんの少し西や東では、変化が見られないほか、
北側でもほとんど見られなくなっているのが分かります。

http://pico.dreamhosters.com/raddata/ja/07B/07546/07546_1070000018.html

http://pico.dreamhosters.com/raddata/ja/07B/07546/07546_M03245.html

http://pico.dreamhosters.com/raddata/ja/07B/07547/07547_M03255.html

ここは、微妙。８月１９日に、少しだけ増えているようにも見えます。
（地面が乾燥して線量が上昇する分よりも増加が少し多い様にも見えます。）

http://pico.dreamhosters.com/raddata/ja/07B/07546/07546_M03241.html

http://pico.dreamhosters.com/raddata/ja/07B/07547/07547_M03249.html

http://pico.dreamhosters.com/raddata/ja/07B/07547/07547_M03254.html

http://pico.dreamhosters.com/raddata/ja/07B/07547/07547_M03253.html

http://pico.dreamhosters.com/raddata/ja/07B/07547/07547_M03265.html

http://pico.dreamhosters.com/raddata/ja/07B/07212/07212_M03285.html

ここも、少しだけ、見えているような気もしますが・・・

http://pico.dreamhosters.com/raddata/ja/07B/07212/07212_M03289.html

思ったこと

これらの変動は、放出量としてはかなり大規模であったにも関わらず、雨による変動や、
モニタリングポストの近くに車両が止まって線量が下がったり、汚染車両が止まって
線量が上昇する変動、そして測定機の温度補正の過不足による（特に日照や気温の急変化と
関連した）変動と比べても同じか小さいくらいで、余程毎日注意して見ていて、
しかも雨や除染や車両の往来などが無い場合でしか、分からないのではないかと思いました。

また、変動が観測される範囲も限られていて、どの距離や方角で観測されるか分からない場合は、
人間が毎日見張っていて検出するのは、「運任せ」に近いかと思います。
かといって、プログラムなどで、変動を捉えようにも、雨などによる変動と見分けを付けるのが
難しいかと思われますし、工夫が必要でしょう。

それ以前の線量の毎日の増加について

２０１３年の８月は、１９日以前においても、幾つものモニタリングポストで線量が
徐々に上昇していました。

これが、瓦礫の撤去作業による飛散と関係があるかどうか気になります。

基本的には、７月に雨が多かった為、地面が濡れて、その水分によって地表近くの
でも地中の汚染からの放射線が遮蔽され、線量が本来の数値より下がっていたものが、
天気が良くなって地面の乾燥が進み、それに伴って放射線が地面から出易くなって
上昇した分がほとんどなのではないか？と、思いますが、瓦礫の撤去作業に伴う
放出が、それらと一緒になって寄与していた可能性もありえると思いますし、
まだ、検討中です。

少なくとも、これらの８月の月間グラフを見ると、８月１９日の飛散で変化のあった地点では、
上昇のパターンが少し違って、８月１９日に向かって、上昇率が上がっている様にも思えます。

この地点の８月１２日あたりの上昇が気になっています。もし、これが放出された汚染による上昇だとすると、かなりの量の汚染が新たに追加されたのかも・・・

もしかしてもしかしたら、この飛散と関係があるかもしれないスパイク

ちょうど同じ時期に、これらの位置のとても近くで、大きなスパイクがありました。
時間的には、上記の放出よりもちょっと前になるので、関係が無いかもしれませんが、
大量放出の前に、非常に高濃度のものが、ぱらぱらと放出され、その一つか二つが
このモニタリングポストのとっても直ぐ近くを滞留するなり通過した、という可能性も、
一応は、考えて見た方が「安全」だろうと思います。

ただし、規制庁情報では、「機器の異常（定型文）」とされています。
皮肉にも、ちょうどその時、直ぐ近くの幾つものモニタリングポストでは、異常な変動があったのですが。
http://radioactivity.nsr.go.jp/html/07B/07547_postInfo.html
川添葉山会館

平成24年11月27日　機器調整工事を実施済。
2013年8月19日 9:00 - 8月27日 13:50の測定値は、機器不具合によるものです。
(現地ポスト周辺の線量に異常がないことは確認済みです。）　＜＝＝＝本当に確認したのか疑問です。

他の大きなスパイクに関しては、こちらのページにまとめてあります。　

http://pico.dreamhosters.com/DoseRateSpikes.html

スパイクに関しては、機器異常の場合が多いのではないかと当初考えていましたが、スパイクが発生している地点が、あまりにも上記の変動のあった所やその周辺に非常に多いので、「機器の異常」ではなかった割合が私が考えていたより多かったのではないだろうかと思うようになりました。
例えば、高濃度の汚染物質の付いてしまった可哀想な小鳥がモニタリングポストの柵に止まって羽根を休めていた、とか、小鳥ではなくて、てふてふだったり、ハエだったり、狸だったり、場合によっては人や車の可能性もあります。
もちろん、この様な大きな変化を起こすには、凄く高濃度の汚染物質が無いとなりませんが、そういうものが飛散したり、既に転がっている訳ですから十分考えられると思います。
この場合、そういうスパイクが、「原発からの汚染物質がまたまた絶賛飛散中」ということをただちに示すものではありませんが、関連がある場合も考えた方が良いでしょうし、瓦礫の撤去作業など無くても、そういう非常に高濃度の汚染が飛び交っていることを示していると考えられるのかもしれません。

スパイクが頻発した今年の夏のグラフ Dose Rate Spikes　と合わせてご覧ください。

　 Dose Rate Graph Of Summer2014
　 DoseRateGraphOfSummer2014_06_27

DoseRateGraphOfSummer2014_07_05
DoseRateGraphOfSummer2014_07_12
DoseRateGraphOfSummer2014_07_19
DoseRateGraphOfSummer2014_07_26

２０１３年８月１９日以外の放出

（基本的に、壊れた原発からは毎日色々出ていると思いますが）新聞などで報道された
降下物が検出された他の日時も調べてみることにしました。

http://www.asahi.com/articles/ASG7Z01KRG7YUUPI005.html

「他の７回は１２年９月７～１１日、１４～１８日、１１月１６～２０日、昨年５月２８～３１日、６月２８日～７月２日、２～５日、８月６～９日。」

以下は、調べるのに使っているグラフです。こういうものをまず見て、怪しいものについては、
周辺と見比べたり、その前後の期間も調べたり、必要に応じて色々検討します。

　 * 現在グラフの検討中です。今のところ、ほんの少し怪しい、というものが少しあるくらいで、８月１９日の変動に匹敵するくらいのものは見つかっていませんし、確実にそうだと思える変動もまだありません。

もっと他の地点のグラフも見たい場合

グラフとデータのページで、マップまたはリストから「データ」のリンクへ行くと、色々なグラフや
使用したデータ（csv)にアクセスできます。

http://pico.dreamhosters.com/raddata/ja/datalist.html

また、以下は、相双地区と他の地点を含む２０１３年８月１９日を中心とした９日間のグラフのＵＲＬです。
これらは、私がダウンロードしてあるものだけで、規制庁が提供している全地点を網羅するものではありませんが、
今回の事例と関わる地点は全部含まれている筈です。８０地点くらいあります。
（既に上で紹介した地点も含まれます）

更新：地点を追加して、相双地区が１７２地点、他と合わせて３４０地点くらいありますので、簡易画像ビューワーを付けました。

（Ｊａｖａｓｃｒｉｐｔが切ってある場合は、単に長いリンクのリストが表示されます。）
前後の矢印ボタンで次の画像や前の画像に切り替わります。左右のカーソルキーも使える筈ですが、「Ｎ」と「Ｐ」も使えます。
キープボタン(Keep)か「Ｋ」を押すと、その画像をボタンの下にキープし、幾つかの画像を比較し易くなります。
クリアボタン(Clear)か「Ｃ」のキーで、キープした画像を一掃出来ます。
スライドショー(SlideShow)か「Ｓ」のキーで自動的に画像が切り替わり、再度ボタンかＳキーを押すと止まります。
スライドショーの間隔（秒数）を変えたい時は一度止めて、再スタートしてください。
リスト表示(List)のボタンか「Ｌ」のキーで、画像へのリンクのリストの表示を切り替えられます。

更新：宮城の丸森などで見えるかどうかグラフを出してみましたが、見えませんでした。

風向きが２０１３年８月１９日の午後以降は東の風が多いので、影響が少なかったのかも。
http://pico.dreamhosters.com/raddata/ja/04/04000_M03045-p_2013-08-15_9.png
http://pico.dreamhosters.com/raddata/ja/04/04000_M03046-p_2013-08-15_9.png

名取なども、風が（よくあるパターンで）午後から北の方角からに移っているので、あまり飛んでこなかったかも。
http://pico.dreamhosters.com/raddata/ja/04/04000_M03059-p_2013-08-15_9.png

こちらは、相双地区　主な地点の８月１９日を中心とした３日間のグラフのリストです。

そして、主な地点の８月の月間グラフです。

この件を扱っている他のサイトのページなど

お馴染みのＷｉｎｅｐブログです。

http://moribin.blog114.fc2.com/blog-entry-1888.html

まとめのひとつ（２０１４年の１号機建屋カバーの撤去についての審議会での話）

http://togetter.com/li/701133?page=2

小豆川教授の論文（英語、ＨＴＭＬ版。ＰＤＦ版もあります。）

http://pubs.acs.org/doi/full/10.1021/acs.est.5b03155

幾つかの地点の線量の推移と気象データ

山口県萩市の２０１４年の線量と気象の推移 Hagi Yamaguchi2014
２０１４年７月にスパイクのあった福島県広野町東下地区集会所 Azumakudari Fukushima
２０１４年７月に線量が（一時的に？）急降下した飯舘村役場　蕨平自治公民館 Warabitaira Fukushima
上記の浮島、千鳥、そして川崎の線量と、羽田の気象データを組み合わせたグラフ Ukishima Chidori Tonomachi2014

福島第一原発周辺の情報マップ：　Fukushima Daiichi Map Of Rad Info
福島第一原発周辺（２０から３０ｋｍくらい）の情報マップ：　Fukushima Daiichi Second Map Of Rad Info
福島第一原発周辺（３０から４０ｋｍくらい）の情報マップ：　Fukushima Daiichi Third Map Of Rad Info
福島第一原発周辺（４０から５０ｋｍくらい）の情報マップ：　Fukushima Daiichi Fourth Map Of Rad Info
福島第一原発周辺（５０から６０ｋｍくらい）の情報マップ：　Fukushima Daiichi Fifth Map Of Rad Info
鮫川村の情報マップ: Samekawamura Map Of Radinfo

川内原発周辺の情報マップ：　Satsuma Sendai Map Of Rad Info

宇都宮の情報マップ： Utsunomiya Map Of Radinfo
埼玉周辺の情報マップ：　Saitama Map Of Rad Info
松本周辺の情報マップ：　Matsumoto Map Of Rad Info
新潟周辺の情報マップ：　Niigata Map Of Rad Info
仙台周辺の情報マップ：　Sendai Map Of Rad Info

全アメダス、気象台情報マップ：　The Map Of Amedas

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