放射能測定器の選択
放射能と出来るだけ付き合わない為の測定器選びこのページでは、主に、 余り技術的なことがわからない人、勉強する時間がない人の為 に、放射能測定器の選び方を説明しようと思います。 まだ、情報の追加や整備の途中ですので、時々チェックして頂ければと思います。なお、時間があれば、下の方に学習用の資料やビデオへのリンクもありますので、ご覧下さい。
- 基本的には、我々素人が、個人的に勉強したり、判断したりする参考にする為の測定、というのを目標とする場合の話で、他人様にサービスを提供するとか、高い精度で汚染の程度を判定する、といった測定とは異なり、かなり低いレベルの目標です。
- 従って、要求される技術や知識も低く、気軽に初められ、やってるうちに詳しくなる、という作戦です。なんせ、素人が簡単に出来ないようでは、続けられないでしょうし。
- また、このページは、被爆の「予防」という観点で考えられたものであって、「被爆してしまうこと」を前提としているものではありません。詳しくは、 Preventive Measures 「予防の為の測定」をご覧下さい。
- 素人の場合、測定機にかけられる金額が少ない場合が多い、というのもそうですが、技術や知識の習得にかけられる時間も少ない場合もあるでしょうし、できる範囲で、分をわきまえた測定をしながら、だんだん色々と勉強したり慣れていくことを目指しましょう、という考え方です。もちろん、お金のある方は、どんどん良い機械、可能性のありそうな機械を買って、メーカーや代理店を応援し、情報を流して頂ければ、と、思いますし、時間のある方は、測定や実験、勉強に時間を使って情報を流すことが出来るでしょう。
- 初めは、だれでも赤ん坊で初心者ですし、成長の早さにも大きな違いがありますし、まずは始めること、そして、失敗もしながら経験を重ねていくという、非常に当たり前のことをしてみてはいかがでしょうか?
- 放射能汚染、そして放射性物質の測定に関しては、何故か、非常に感情的になってしまう例も多く、また、異論もあったりして、やってみる前から敬遠して諦めてしまう方もいらっしゃいますが、例えば出来合いの機械を買って、ある程度の汚染のある物や場所に、はっきりしたセシウムの山があるかどうか見るだけであれば、それ程難しいことではありません。 (参考資料: Lab Links )
- もちろん、精密な測定をしようと思うと、どんどん難しくなって来ますが、それは漢字を覚えたり、スポーツや音楽などなど、他の分野と変わりありませんし、たとえ数学は全く駄目という方でも、感覚的に捉えるだけで、きちんと同じ条件で計った汚染の「比較」は出来るので、各自の好みや必要性やその時の能力の限界に合わせて、できることをすれば良いかと思います。
既に測定器をお持ちの方は => Theremino Mca How To Ja
ご質問やご意見ご要望などございましたら、 nkom あっと pico.dreamhosters.com までご連絡下さい。
2015年現在、幾つかの測定器は中古や新古などで、大変安くなっています。例えば、食品などの検査に使えるAT1320Aは、最高200万円近くぼったくっていた業者もあったようなのですが(通常の推定価格120から130万円)、最近では80万円くらいとか、時として新古で32万円、中古で20万円台の品物も散見されます。携帯用の測定器にも新製品や中古などもあり、2,3年前よりもはるかに測定器の入手が容易になりました。
また、使い方や、測定する上で注意した方が良い点や、比較する為のスペクトルやデータも知識や経験とともに豊富に蓄積されつつあり、これから測定を始めようとする方にとっては、格段にとっつきやすくなってきていると思います。ただ、いまでも、まだ基本的な勘違いをなさっている方もいらっしゃいますので、「どの情報を参考にするか?」には、注意が必要です。
放射能の測定では、どうしても必ずバラツキがあるので、それが平均化して均されるのに必要となる、「十分なカウント数を稼ぐこと」が非常に重要になり、スペクトル測定の場合には、これに加えて「ピークがどの様に成長するか?」という点の理解も欠かせません。これらをきちんと理解していない場合や、他の基礎知識が欠けていたりすると、測定の基本的な初歩の仕組みが理解できないので、色々な勘違いや誤解の原因になったりしますので、よくよく注意なされることをお勧めいたします。
放射能測定器の選び方には、色々な意見がありますが、元々、一番普及している多くの携帯用測定器は 「危険」 、 それも、 「かなりの危険」 を探知するために作られていて、 「安全」を教えてくれる機械ではない 、という点に注意する必要があります。(これには、異論反論がある方も多いかと思いますが)
つまり、数千円から、場合によっては数万円で売られている機種であっても、「かなりの危険」を教えてくれることはあっても、ほとんどの場合、「安全」の保証にはならない、ということです。
これは、こういった機械やそのお手本となった機械の多くが、原子力発電所の事故や核爆発の後の高度の汚染を探知したり、計測する為のものであって、(意図的に)「被曝をしてしまう」人たちが、どれくらい被曝したのか知ることなどが目的なので、平常の微弱な放射能を正確に測り、被曝を避ける為のものではなかったか、あるいは、そのような性能を実現するのが昔は難しかったり、非常に高価になってしまった、ということから来ているのだろうと思います。また、核種がわからない測定器は、少しの変化があった場合に、それがごく自然な変動なのか、汚染によるものなのか(特に我々素人には)あまりわかりません。
また、たとえ非常に高価な機械を買っても、「安全」を「確実」に保証できる製品は、ありません。なぜなら、放射線には、色々な種類があって、それらを全て、正確に測ることの出来る万能な製品は、残念ながらまだ存在しないからです。
そこで、今ある製品の中で、最善と思われる選択をしたいわけですが、まず、外部被爆、及び呼吸からの内部被爆対策の為の、主に携帯用の機械と、食品からの内部被爆対策用の高感度で遮蔽付きの機械の二種類、そして、ガンマ線だけでなく、ベータ線も計れる機械の三つを持っていると、現在の西日本程度の汚染状況の地域において、被爆を最小限に抑えることが出来るだろうと思います。
なお、「危険性」や「安全性」については、意見がわかれ、更には感情的になりがちな点ですが、このページでは、個人的な測定の話をしておりますので、「安全」と「危険」もこの場合については読者の方の個人的な判断でもって、わけてしまって構わないと思います。つまり、いわゆる「危険派」も「安全派」も「科学派」も「非科学派」も、自分の人生の選択に限って言えば、各自が自分の基準で自分が納得できる「安全」と「危険」を判断して対処していただければと思います。
また、これまで、食品検査用の測定器は大変高価で、個人で買える様なものではない、という認識が普通だったと思うのですが、アマチュア用の機材やメーカーの家庭用測定器などを使うことで、家庭にそれぞれ一台の食品用測定器を持てるようになって来ています。あるいは、高価な健康機器やブランド品を買うお金があるのであれば、市民測定所などで使われている相当性能の良い測定器を買うことも可能です。ですので、自分なんかには到底手が届かない、と、簡単に諦めてしまわずに可能性を探ってみてはいかがでしょうか?
東日本、特に千葉の柏や福島、そして栃木の那須などなどの高線量地域では、地面などに溜まった放射性物質が濃縮された埃などがどうしても空中に漂い、それを呼吸してしまうことになりますし、汚染物質の付いた服、家、車などの問題もありますので、食品などに気を付けないと、ダブルパンチになりかねません。ただし、たとえ食品や水などを良く選んで、注意深く調理したとしても、肺や喉、そして目などをやられてしまう可能性が他の地域よりも高くなってしまうと思われますので、若い人や女性、病気がちの人などは特に早めの引越しを含めた対策を講じた方が良いだろうと思います。(お子さんが居たり、妊娠中なら、なおさらです。)この点については、吸っても問題ない、汚染された服を着ていても問題ない、基準以下の汚染された食品を食べても問題ない、とする計算や意見もありますが各自で判断して頂ければと思います。
また、西日本や北海道の原発のない地域であっても、瓦礫の焼却や、車や人、そして物に付着してくる汚染、空気や水の流れで運ばれてくる汚染などがあるので、車や人の多いところ、物が移動するところ、空気や水の流れ道などなどは、各自の敏感さや心配の度合いなどにもよりますが、注意が必要かもしれません。
さらには、福島の事故で目茶目茶になった原発や、他の原発からもっと放射能が放出される可能性もありますので、注意しておいた方が良いでしょう。
プルームなどを避けるには、感度の低い測定機では被曝した後にそれがわかる、ということになりかねないので、感度の高い機械で常時監視したり、遠くの測定値を監視して、プルームが到達する前に行動する必要があります。
また、残念ながら、政府や自治体、そして特に企業と繋がりの深い人たちの発表する安全度、危険度は、信用できない場合が増えていますし、今後更に増える可能性があります。これは、特に今に始まったことではありませんし、昔からの環境問題や汚染の事例からわかっている方も多いかと思います。
従って、自分たちで、出来るだけ測定し、自分たちの判断の助けにすることが出来るようになると、良くも悪くも、納得の行きやすい行動がしやすいだろうと思われます。
今後、次の震災や原発事故などが起きた時、福島の小康状態が終わりを告げて事態が悪化してしまった場合、自分たちの為、あるいは、他の人たちの為に何かしたい、しなければならないと思うのであれば、政府、行政、などなど、そのような仕組みがきちんと理想的に動く、などと考えたり期待して待機したりせずに、自分勝手に、あるいは、気の合う仲間で、さっさと行動しないと、「手遅れ」になったり、後々悔やまれる結果になったりする、というのをしっかりと忘れないようにしておいて頂ければと私は思っています。
これも、異論のある方も多いかもしれませんが、とにかく、沢山の人が放射性物質を検出できる機材を持っていることは、国民の皆様方の健康と安全の為には、とても良いことだと思いますので、どんどん購入して、使い方を学んでいきましょう。
測定の目的
外部被爆と呼吸からの内部被爆を避けたい(携帯用):
- 環境中の放射能を知りたい
- 特定の場所の放射能の変化を知りたい
- 自分が受けた放射能の合計が知りたい
- 近所、行った先で、ホットスポットや危険な物を探知したい
- 食品の検査をしたい
- 自分や家族などの体がどれくらい汚染されているか知りたい
- ベータ線も検出したい
- アルファ線、中性子も検出したい
色々な目的がありますが、常時身につけていて、危険な場所、長居しない方が良い場所、非常に汚染された物や場所、などを探知する為の機械、そして、食品検査用の機械、加えて、ベータ線が検出できる機械の三つが必要でしょう。
通常の(ガンマ線しかはかれないタイプの)ガイガーカウンターや、一般的な(安価な)シンチレーション式の計測器は、これらのどの用途にも向いていませんので、比較用、あるいは、お金が余っていて試しに買うのでないなら、必要ではありません。極端な意見の様に思えるかもしれませんが、これは、一般的なガイガーカウンターや結晶が小さいシンチレーション式計測器の感度が余りにも低く、周囲の放射能の変化に素早く反応しないからです。感度の低い機械を有効に使うには、とにかく時間がかかり、測定場所で10分や20分じっと「動かず」に計測を繰り返して、記録して平均をとったりしする必要があるので、時間や知識/技術や忍耐が豊富で無い一般の素人向けではないからでもあります。 また、危ない場所のそばを通過しても気づかず、汚染されたもののそばに居ても余程近づいて、そこに留まらないと、検出出来ない可能性があります。つまり、素早く検出して、放射能を避ける、という目的には性能が十分ではないので、あまりお勧めしません。もちろん、何も無いよりはいいのですが、使いこなすには時間と勘と経験が必要ですし毎回の測定も素早くできるわけではありませんので、どうせ買うなら、すぐに役に立つ感度の高い品物を買ったほうが良いと思います。
外部被爆や呼吸からの内部被爆を避ける為の機械の目安になるのは、シンチレーターのサイズです。2ccから3cc以上の大きさだと、そこそこの感度があるでしょう。
食品検査用の機械では、更に大きな結晶のサイズが望まれます。小型のシンチレーション式の機械の中には、核種判定や定量までこなすものもありますが、食品などの微弱な汚染を素早く検出するには感度が足りません。
予算との関連で、これより小型のものを使う場合は、出来るだけ遮蔽の厚いものを選び、また、感度の不足とその影響を十分承知の上で使用し、不足を補うような工夫が必要になっったりします。食品検査用には、結晶の大きさが2インチ(5センチ)以上のものが良いでしょう。そして、環境中の放射能の影響を遮断する為の鉛などの遮蔽が必要です。結晶の小さなものでも測定は出来ますが、時間がもっともっと凄く長ーーーーくかかります。
ベータ線検出用は、パンケーキ型と呼ばれる丸い形の窓の付いたガイガーカウンターがお勧めですが、その他にもガイガーカウンターでベータ線を検出できるものがあります。手ごろでシンプルなもので良いでしょう。ただ、これも感度の高いものの方が、素早くわかり、微量でも分かりやすいのには、変わりありません。
ちなみに、感度の悪い機械は、汚染が酷くて、長居をしない方が良い場所で役に立ちます。被爆することを前提として、原発で働いたり、汚染現場に行かねばならない人の為の機械であったり、そういった機械の性能を元にして作られた場合が多いようですし。
更に、もしも、将来汚染が深刻になった場合、アルファ線用の検出器や、中性子用の検出器が必要になることがあるかもしれませんが、地球上のどこへ逃げてたとしてもこれらの機器が必要になった時点で、事態は非常に深刻で放射能を避ける努力をする意味がどれだけあるのか、考え直さなければならないのではないかと思います。なので、あまり汚染されていない地域が残っている間は、技術的に詳しくない方がこういった機械を買う「必要」はないと思います。ただ、これらの機器を持っている人は大変少ないので、自分たちの状況を政府などに頼らず把握する為には、誰かが購入して、定期的にあちこち計測して報告するに越したことはありません。
また、現在お住まいの場所が、呼吸からの被爆の危険性が高い地域なのかどうか、あるいはそのような場所に行く機会があるのかどうかによって、選択の優先順位が変わってきます。
もし、現在住んでいる場所、あるいは、訪れる場所が、関東や、東北南東部であった場合、土ぼこりやいまだに放出され続けている福島からの放射性物質を吸い込んでしまう危険性が無視できません。また、「奇跡的に」小康状態を保っている事故現場にいつ、どの様な変化が現れるのかは、分かりません。
この場合は、どうしても携帯用で、素早く反応する機器を持ち歩いて、自分が(あるいは家族が)どのような地域に住んでいるのか、訪れているのかを意識し、色々な行動の判断基準に使って行かないと、内部被爆が増えてしまうことになるでしょう。そして、呼吸からの内部被爆の一部は、肺の中に溜まる一方だと考えた方が良いので、食べ物からのものよりも一層深刻ですし、目や鼻なども、ホコリが吸着しやすいので、注意した方が良いのではないかと思います。
逆に、もしも現在住んでいる地域が、ほとんど汚染されてなく、また、汚染された地域に行く必要も機会も無い場合は、呼吸からの被爆が少なくて済むので、食品検査用の機械を優先にした方が良いでしょう。ただし、中国や朝鮮半島での事故や、毎日の垂れ流しの汚染、そして、バカ野郎政府が再稼動した原発や研究機関の加速器、そして化学工場などからの汚染もあったりするので、やはり、携帯用の機器は、持っていたほうが良いだろうと思います。今は、対岸の火事で済んでいても、世界のどこにいたとしても、状況は、数時間の内にがらりと変わってしまう可能性があるからです。
実際の選択
お金が余り無い場合 (予算十数万円から)
メーカー物で、割安の商品、小さなメーカーの商品、キットや自作、といった可能性があります。それでも、最低12万円くらいはかかると思っていたほうが良いでしょう。(注) お金のある人は、さっさと飛ばして、次の「お金がある場合」をお読みください。
もし、それ以下の予算しかない場合、住んでいる地域と行動のパターンにより、携帯用を優先するのか、食品用を優先するのか、といった選択が必要です。実際には、数万円の予算しかない場合は、2013年7月現在の時点では、アルマジロの出来るだけ結晶の大きなものを買っておくのが最良の選択の一つかと思われます。また、イーベイのオークションで、Sovtubeの大型、又は小型の測定器が安く落とせる場合、食品検査に使える機械としては、最強で最も安い選択です。Sovtubeの一体型測定器は、今後どれくらい出てくるのかが残念ながらわからず、後数本で売り切れてしまって、もう出てこない、という可能性もあるので、数万円から十数万円のお金があるなら、定価でもオークションでも、今のうちに買っておくことをお勧めします。品物は、一本一本分解能などに差がありますが、あまり贅沢を言っている場合ではないだろうと、私は思いますし、たとえ、分解能が11%など高くないものに当たっても、それでも大変割安な機械ですので。
また、ほんの少し予算に余裕があるなら、チャッピーデジタル211という新製品が出ました。税込みで16万8千円。アルマジロの1インチ版の2倍の大きさの結晶です。また、アルマジロ同様、検出器の部分が小さいので、鉛の遮蔽も小さくて済みます。今のところ、小型検出器では、最強で、お値段も良心的に設定されています。
また、予算が限られている場合、自分で工夫をしたり、一部自分で作ったり、手間や時間、そして知識が必要になったりします。どのくらいの金額や手間暇で、どのくらいの性能や使いさすさの機器が手に入るかは、その時の需要と供給のバランスや運、そして、購入にかける意欲や時間によって左右されます。
- 環境中の放射能や、ホットスポットや極度に汚染された物の探知、そして、特定の場所の放射能の変化については、チャッピー検出器、アルマジロのType2、又は1インチ版(type3)、そして、iMetryなどがお勧め。これらは、みな、高感度のシンチレーターを利用していて、パソコン、又は、
iPhone , Androidと組み合わせて、その場の放射能の強さや、放射線スペクトル、そして、簡易核種判定などが出来ます。性能的には、PM1703と似ていて、非常に素早く反応します。3万円から6万円くらい。それに、小型PC,あるいはiPhone, Androidなどのスマホや端末が必要。これらの機械は、高性能で安い代わり、単体でそれだけを持ち歩いて計測することは出来ない、という点に注意してください。検出器、バッテリーパック、そしてスマホやタブレット、PCの三点セットが接続され、稼動していないと役に立ちません。この為、面倒くさいのが嫌いな人は、次の、中古品、オークションでの購入をお勧めします。 追加情報: アルマジロは、USB給電になり、USBホスト機能のある機械では、バッテリーパックが要らなくなりました。逆に言うと、USB給電が必要ですので、使用目的に合わせて、大久さん(製作者)と相談すると良いかも。
- もう一つの可能性は、誰かのお下がりや中古品、オークションなどで、メーカー品を安く入手する方法です。お勧めの機種は、お金のある場合と同じで、PM1703シリーズや同等か上位機種(PM1704, 等)、HoribaのRadi,Mr.Gannma,GammaRae2 (DoseRae2は、シンチレーターが小さいので、対象外です)、そして、テクノAPのTC200S。5万円くらい払えるのなら、これらの中古機が買えるのではないかと思います。この場合の利点は、上の三つの機械が、PCやスマホとの組み合わせでしか機能しないため、色々と持ち歩かないといけないのに対し、コンパクトにまとまった、ひとつの機械を持っていれば良い、という点です。GammaRae2のような製品なら、PM1703などもそうですが、バッテリーの持ちも良く、小型で大変便利です。RadiもGammaRaeと似たような大きさです。
- 食品検査には、「技術や暇がない」けれど、30数万円以上の予算があるなら、迷わずPM1406を買えば良いでしょう。33万円から50万円くらい。これ以下の金額だと、基本的にメーカー品で、食品検査が直ぐ出来るものは、ないと思います。 感度は高くない ですが、一番手ごろで、簡単に出来ています。これを買う場合は、遮蔽容器は、通常の20mmでなく、 必ず厚いほうのものを指定してください。 (日本では、残念ながら遮蔽の厚いものは16万5千円くらい高くなってしまうようです。)この機械を買う場合、100万円くらいの機械などで検出できるものが、これでは検出できない場合がある、というのを納得ずくで利用する必要があります。ただし、現在存在する機械の中では、一番素人に優しいと思います。
- メーカー品の食品検査機を買うお金が無い場合、暇や技術があれば、キットや自作、出来合いの検出器を揃え、それに合わせて、鉛の遮蔽を注文するか自分で組む、といった可能性があります。それでも、鉛の遮蔽は、5センチの厚さのものを組むのに、最低5万円から7万円くらいは、かかります。検出器は、1.5インチのNaI結晶のもので、運良く国内国外のオークションで落とせれば5万円くらいから。あるいは、検査に少し時間がかかって良いなら、アルマジロの1インチ版を使うことも出来ます。(それでも、恐らくPM1406と同じくらいの感度があるはずなので、非常にお買い得です。遮蔽に7万円+アルマジロ5万円で12万円強) もう少し予算があれば、チャッピーデジタル211、NaIの2インチ、CsIの2インチ以上、など、選択の幅が広がります。お勧めは、NaI,CsIのどちらでも、2インチ以上を初めから買っておき、もしも後でお金が出来たら、3インチの物を買うなりすれば良いでしょう。この場合、遮蔽と検出器で大体20万円から25万円くらいはすると考えておいたほうが良いでしょう。
- 食品検査用の機械を自分でなんとかするには、次のものが必要です。 読んでも分からない場合、アルマジロや Sovtube Detector の様な、これらの幾つかが既に組み合わさって売られている一体型の機械を買うことをお勧めします。その場合、PCにUSB、又はマイク端子に繋げば、無料、又は付属のソフトで、直ぐに使えます。
- シンチレータークリスタル : NaI,又は、 CsIを使用します。BGOやプラスチック製のシンチレーターなどは、分解能が悪くて、食品検査用には、向きません。 2インチ(50mm)のクリスタルで、通常最低でも3万円か4万円くらいしますし、最近は、そもそも品物があまりないで困ります。特にCsIは、大型の結晶の安い売り物があまりありません。クリスタルを買う場合には、分解能に注意し、出来るだけ良いもの(分解能の値が小さいもの)を選びましょう。662KeVで8%以下だと嬉しい。理想は6%台ですが、9%や10%でも使えます。
- PMT(光電子倍増管 Photo Multiplier Tube) 又は、Photoダイオード、ダイオードアレーなど。PMTは、1万円から2万円くらいで買うことが出来るでしょう。Photoダイオードは、個人が少数買えるものが限られてくるかもしれません。PMTの場合は磁気遮蔽用の金属板も必要です。なお、PMTは寿命があるので、中古よりも新品の方が良いだろうと思います。イーベイでは、安物が数千円で買えますが、当たり外れもあります。
- アンプと高電圧回路。 MCAに全て含まれている場合もありますが、別の場合もあります。ネットに各種の回路図が公開されています。ただし、自作は高電圧部分があり、かつノイズの管理がとってもとっても非常に難しい上に重要なので、上級者、ツワモノ向き。例: Theremino Pmt Adapter
- MCA 又は、PCの内臓か外付けのサウンドカード(マイク入力)。
- ソフトウエア。 サウンドカード形式の場合、よく使われる無料のソフトが、現在4つ存在します。ベクモニ、 Theremino Mca 、PRA ,いまでん屋さんのソフト
- 校正用の線源 (信頼できる測定所で計った、汚染米などを流用することも出来ますが、特にセシウム134の半減期に応じた変化などを考慮する必要があります。)
- 遮蔽用の鉛 5cm X 10cm X 20cm のブロックを十個から12個(測定器の大きさによる)積み木のように積むと、十分な大きなになります。 http://www.sanko-metal-industries.com/ ... http://www.ntt-i.net/inspectorplus/box.html また、鉛を小さなサイコロ状にして、それをケースに入れて芸術的な遮蔽を自作した方、鉛の薄板をぐるぐると巻いて素晴らしい遮蔽を自作した方もいます。 鉛以外では、硫酸バリウムがある程度使えるようです。水などは、労力やスペースの割に遮蔽能力が低いので、お勧めしません。
シンチレータークリスタルとPMTを組み合わせて、「プローブ」という形に既になっているものを買うこと出来ます。
そのプローブに、更にアンプと高電圧回路、そして外付けサウンドカードまで組み込まれた製品も存在します。この場合、鉛の遮蔽を用意して、無料のソフトを設定するだけで、簡単です。 Sovtube Detector
出来合いのプローブに繋げば、PC抜きで計測できるようなアンプと高電圧回路、そしてMCAのハード、ソフトが組み込まれた機械を作って、売ってくれる人も(海外には)居ます。 Gamma Grapher2
出来合いのプローブと、PCの間に入れる、アンプと高電圧発生回路が一緒になったものを製作して売っている人も居ます。自作用の回路図やプリント基板の図面も公開されています。 http://www.gammaspectacular.com/ ... Theremino Pmt Adapter
プロ用のMCAの中古や新品(新品で、20万円くらいから)、個人用のMCA(十万円くらいから)などもあります。
これら全てを、自分で設計して、作って、計測している人も居ます。 例: http://pico.dreamhosters.com/PinPhotoProbe.html 下の参考リンクにも他の例があります。
- ベータ線も計れるガイガーカウンターは、やはりあった方が良いです。4万円くらいから。自作やキットを使うと、1万円以下で作れたりしますが、通常400ボルトくらいかそれ以上の高圧を使う場合もあるので、注意が必要です。
- iMetry, チャッピー検出器、アルマジロの小型のもの(type1, typ2)、そして、PM1703MO−1A/B, Mr.Gammaなどは、スペクトルをとったり、簡易核種分析もできますが、食品の検査には向いていません。これは、結晶の大きさが小さい為、検査にとても時間がかかることになるからです。
- 通常の放射能検出器、食品用検査機、そして、ベータ線用検査機の三つを揃えるのに、最小十万円以上はかかると思っていたほうがよいです。これは、アルマジロの1インチ版を買って、食品の検査と、日ごろの探知に兼用する、ということにした場合です。まず、アルマジロの1インチ版を買い、鉛の遮蔽を買い、そしてベータ線も検出できるガイガーカウンターを買う、といった順番が良かもしれません。
キット、中古品、自作品、部品などの入手先
お金がある場合は、ここは素通りして、メーカーもの、サポートのしっかりした物を買いましょう。
低価格測定器
アルマジロ 結晶の大きいType−3がお勧め http://www.superoceanlight.com/index.html
チャッピー検出器 低価格測定器の草分け 他の製品もあります。 チャッピーデジタル211 税込み16万8千円! 、http://www.fuijapan.jp/%E3%83%81%E3%83%A3%E3%83%83%E3%83%94%E3%83%BC%E6%A4%9C%E5%87%BA%E5%99%A8/ 2インチNaIセット(鉛遮蔽用ブロック付き)が46万円に値下げ!
Imetry 「iPad用」みたいに書いてありますが、PCでも、アンドロイドでも使えます。 http://imetry.wiki.fc2.com/
オークション : 中古だと、新品の半値以下で、良い商品が手に入る場合もあるが、リスクもあって、失敗する場合もある。
国内でがんばるなら http://auctions.yahoo.co.jp/
海外製品なら http://ebay.com/
国内で、関連商品を扱っている店
球露屋 http://www.tamaroya.com/web_cart/view.php?sc=%CA%FC%BC%CD%C0%FE%B4%D8%CF%A2
Happy Scintillation http://openuser.auctions.yahoo.co.jp/jp/user/ledirectmarket?u=ledirectmarket
放射能測定機器の販売修理 テクノ坂上 2インチのプローブなど http://deaitai.sub.jp/
MCAと2インチ、3インチのプローブ (チャッピー検出器を売っている会社です) http://www.fuijapan.jp/%E3%83%87%E3%82%B8%E3%82%BF%E3%83%ABmca-%E5%A4%9A%E9%87%8D%E6%B3%A2%E9%AB%98%E5%88%86%E6%9E%90%E5%99%A8-2%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%813%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%81%E3%83%97%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%96/
2インチNaI測定機セット 46万2千円! 5センチ厚鉛ブロック及びソフト付き http://www.fuijapan.jp/2%E3%82%A4%E3%83%B3%E3%83%81nai%E6%94%BE%E5%B0%84%E7%B7%9A%E6%B8%AC%E5%AE%9A%E3%82%BB%E3%83%83%E3%83%88/
テクノAPでは、プローブや結晶のみも買えるようです。 http://www.techno-ap.com/seihin.html
海外で関連商品を売っている店
http://www.sovtube.com/en/ ... Ebay店舗 http://stores.ebay.ca/tubeussr
http://www.sphere.bc.ca/test/photo-tubes.html
http://www.gammaspectacular.com/ ... Ebay店舗 http://stores.ebay.com/BeeResearch?_trksid=p2047675.l2563
http://www.drct.com/multichannel-analyzers.html
http://myworld.ebay.com/iradinc/ PMT、磁気遮蔽用の特殊鋼(Ultraperm=Mu−Metal)、PMTソケット、プラシンチとBGOをアマチュアに分けてくれる人(Ebayに出品してないものも沢山あり、作る時間や技術が無い人向けに、分圧抵抗やコンデンサを既に付けて、BNCを繋げば良いようにしたPMTもあつらえてくれます。これだと、結晶とオプティカルグリース、そして磁気遮蔽とケースを付ければプローブが一応出来る。) iradinc@yahoo.com
ガイガーカウンター半完成品 Masterdil と Geiger Adapter、Extension cable これに適当なパンケーキGM管を組み合わせると安価なベータ線用測定器が出来る http://www.ideegeniali.it/shop/16-theremino
http://myworld.ebay.com/levytskyi/ Sovtubeさんと似てますが、扱っている商品が若干違います。こっちの方が種類は少ないですが、Sovtubeさんに無いものも売っていたりします。
http://ludlums.com/images/stories/price_list/LMI%20Price%20List.pdf Ludlumsの価格表 (比較/参考用)
鉛の遮蔽
http://www.sanko-metal-industries.com/
参考リンク
http://www.utsunomia.com/y.utsunomia/spectrometer/spectrometer.html
http://www.utsunomia.com/y.utsunomia/geiger.html <== ガイガーカウンター関連は、こちら。
https://googledrive.com/host/0B0OJSqueqCdVQnpOVFJrNVYxdTg/index2-1.html
http://ja2grc.blog3.fc2.com/blog-entry-2298.html
http://www.i-berry.ne.jp/~nakamura/
http://behind-the-days.at.webry.info/201306/article_7.html
http://www11.plala.or.jp/jk1hrb/index.html
http://m.videos.vietgiaitri.com/Tech/phim-video-clip--id.67Gqfvt-OiQ.vgt
HPGE関連リンク やるからにはゲルマニウム検出器だ!と言う人は、中古の製品が30万円位からあります。数百万円、1千万円の予算が無くても、技術や時間があれば十分手の届く金額ではないでしょうか?海外では、実際に個人でゲルマニウム検出器を買って色々測定している人が居ます。 ただし、検出器以外に、高圧電源、MCA、プリアンプ、などなども必要で、Ebayのオークションでは、通常それらは別々に売られています。まずは、HPGE測定器を使っている市民測定所などで十分勉強して、どんな機器やソフトが必要か?などを知った上で購入した方が良いでしょう。後、液体窒素の入手先とか、壊れがちな部品の購入先や修理の仕方なども知っておいた方が良さそう。ソフトは、大学などが開発した無料ソフトが幾つかあります。下手したら、NaIやCsI測定機向けのものよりも多いかも。
中古測定器屋さんEbay店舗 http://stores.ebay.com/hofstragroup/Radiation-and-Particles-/_i.html?_fsub=487263012
EbayのHPGE検索 http://www.ebay.com/sch/i.html?_nkw=HpGe&_sacat=0&_from=R40
EbayのOrtec検索 http://www.ebay.com/sch/i.html?_nkw=ortec
EbayのCamberra検索 http://www.ebay.com/sch/i.html?_nkw=canberra+detector
EbayのPrinceton検索 http://www.ebay.com/sch/i.html?_nkw=princeton+detector
お金がある場合 (予算、最低50万円くらいから)
「メーカーもの」で、使い方の詳しい説明や講習があったり、身近に同じ機器を使っていて教えてくれる人が居て、保証やサービスがしっかりした物を買いましょう。400万円くらいの予算があると、素晴らしい機械が買えます。(市民測定所で使われているもの、会社や自治体で使われるような製品の中でも上級品。そして、本当は、それくらいの性能が欲しい)例:
- 環境中の放射能、自分が受けた放射能の合計、ホットスポットや極度に汚染された物の探知などには、非常に優れたPM1703シリーズ がお勧め。バッテリーも普通の単三乾電池やエネループなどが使えて長持ち。持ち運びにも便利な大きさです。用途や機能により幾つかの機種があり、13万円くらいから。ガンマ線スペクトルを見たり、パソコンなどと繋いで、簡易核種判定の出来る機種(PM1703MO-1A/B)は、36万円くらいから。最近、少し値段が下がっているかも。
- その他には、HoribaのRadi,Mr.Gannma,GammaRae2 (DoseRae2は、シンチレーターが小さいので、対象外です)などなど、シンチレーターの大きさが2,3cc以上のものが良いでしょう。テクノAPのTC200Sは、20万円弱です。 http://www.techno-ap.com/index.html
- PM1703シリーズよりも大きくて、もう少し高くても良いなら、PM1704は、カラー液晶が付いていて、その場で核種判定が出来、スペクトルも見えます。約50万円
- スペクトルや自分が受けた放射能の合計は分からなくても良いけど、とにかく高感度の機械が欲しい場合は、PM1710Aが良いでしょう。
- 食品の検査には、3インチの大型結晶を使い、高精度の検査が出来るEMF211などがお勧め。300万円くらい?これは、アメリカのAmptekという大変技術的にしっかりした会社の製品を元にしているので、性能もよく、信頼性があります(この点に関しては異論もある)。その分、値段も張ります。 でも、これより高いもの良いものがまだまだあります。 EMF211の場合、水筒のような可愛い色と形の測定機部分を取り出して、サーベイなどにも使える、という利点がありますが、食品検査に使う機器は、高汚染地域に持っていく場合には測定機自体が汚染してしまい、測定精度を下げたりしてしまうので、十分注意した方が良いでしょう。
- EMFより時間がかかったり、検出性能が相当落ちてもいいなら、PM1406は、値段と性能の割合がダントツに高い。36万円から。使い方も、付属の判定ソフトはとても簡単。遮蔽の厚いものを指定するのをお忘れなく!(ただし、こっちは52万円くらい) PM1703MO−1A/B用のソフトを使えば核種分析も出来ます。ただし、付属のソフトと違って、初心者用に簡単に出来ているものではありません。
- EMFとPM1406の間で、1.5インチ以上の大きさの結晶を使った検査機が幾つかあります。値段は40万円くらいから、200万円くらいと、かなり開きがあり、遮蔽の厚さ、品質やサービス、特にソフトなどに色々差があったりします。
- Chappy検出器を出しているFUIJapanから、2インチの検出器とMCA,ソフト、そして遮蔽用などの鉛ブロックのキットが46万円で出ています。これは、PM1406程「お手軽」ではないですが、感度や価格などの点では、とってもお買い得。(チャッピーデジタル211に付いているMCAは、高圧電源部が付いてないので、シンチレーター式のプローブには対応してないそうです。)
- PM1406よりは、感度の高いものが欲しい場合、テクノAPのTC800Bが恐らく次の候補になるでしょう。定価76万円、日本製で、自社で色々な機械を作っている会社です。
- それよりも良い物、となると、市民測定所でお馴染みの Atomtexのものになるかと思います。120万円くらい。結晶は、NaI 2.5インチ = 63mm
- テクノAPは、3インチCsIも出しています。 TC700B=220万円+税金。 3インチNaIよりも高感度、良い分解能だそうで、EMF211の3分の2のお値段です。日本製。また、CsI結晶は、NaIよりも湿度による問題の可能性、温度によるずれが少ないと言われており、その点でも有利。
- ベータ線も計れるガイガーカウンターも買いましょう。3万円くらいから、10万円くらい。
- お金さえ出せば、個人で大きなゲルマニウム検出器を買って備え付けることも出来ますが、使うのがそれなりに面倒です。テクノAP製なら850万円から。未だにゲルマニウム測定機は2千万円かかる、とか言ってる人も居るようですが、ホントではありません。ただし、使いこなすのが面倒で勉強が必要で費用もかかるのは、ホント。
- 他にも、非常に高性能で高価な機械は沢山あります。幾つかの代理店などに相談すれば、喜んで教えてくれるはずです。この際、デモ機などを実際に触れてみて、試したり、購入しようと思っている機械を導入した市民測定所や個人の方の意見を聞いてみましょう。
- 詳しい人の中には、素人測定に極端に否定的な方、素人測定にプロ並みの技術や知識を要求する方などもいらっしゃいますが、そういう人の意見にも参考に出来る点、すべき点も沢山あったりするので、メモしておきましょう。ただし、素人が間違えるのは、当たり前。間違いを恐れて萎縮してたら、覚えるもの覚えられません。恥ずかしがらずに(あるいは、恥ずかしがりながら)、どんどん測定して、自分や他人の間違いから、どんどん勉強しましょう。
主なメーカー、代理店、など
- 携帯用測定器と食品用の両方を扱っている所:
ポリマスター Polimaster (PM1703,1406など) http://www.polimaster.jp/ ... http://www.taroumaru.jp/main/polimaster/
Techno-AP http://www.techno-ap.com/seihin.html ... 簡易式で76万円。なかなか良さそうです。 http://www.techno-ap.com/img/TC800B.pdf ... 3インチのもので、CsIが230万円。 http://www.techno-ap.com/img/TC700B.pdf ... NaI で3インチのTN300Bもあります。 http://www.techno-ap.com/img/TN300B.pdf
Million いい機械ですが、高いです。100万円かもっとか http://www.technohill.co.jp/product/hosyasensokuteikiki/pds100g-gn-id.html ... http://www.technohill.co.jp/news/oshirase/310--spir-quanta.html ... http://www.technohill.co.jp/product/hosyasensokuteikiki.html
Hitachi-Aloka http://www.hitachi-aloka.co.jp/products/data/radiation-002-PDR-111 ... http://www.hitachi-aloka.co.jp/products/data/radiation-011-CAN-OSP-NAI
代理店 数社の測定器を扱っています。 http://www.sekiyarika.com/labo-ware/chemical-apparatus/products/index.html ... 465万円らしい http://www.sekiyarika.com/labo-ware/chemical-apparatus/products/canberra/can-osp-nai.html
Ritec価格表 http://www.adfutec.com/jpn/service/pdf/Price_101213_Ritec.pdf
Zitech価格表 http://www.adfutec.com/jpn/service/pdf/Price_101202_ZTEC_SEGG.pdf
Sarad価格表 http://www.adfutec.com/jpn/service/pdf/Price_101122_SARAD.pdf
AdvanceSiD 価格表 http://www.adfutec.com/jpn/service/pdf/Price_110221_AdvanSiD.pdf
GBS価格表 http://www.adfutec.com/jpn/service/pdf/Price_110221_AdvanSiD.pdf
XGLab価格表 http://www.adfutec.com/jpn/service/pdf/Price_101216_XGLab.pdf
Seiko EG&G価格表 http://www.adfutec.com/jpn/service/pdf/Price_110117_CIVIDEC_SEGG.pdf
- 携帯用を主に扱っている所
Horiba Radi 9万8千円くらいから http://kakaku.com/item/K0000283145/
Gammarae2 12万9千円くらいから http://www.amazon.co.jp/LaboShop21-GammaRAE-2-R-%E4%B8%80%E4%BD%93%E5%9E%8B%E6%94%BE%E5%B0%84%E7%B7%9A%E6%A4%9C%E5%87%BA%E5%99%A8%E3%83%BB%E7%B7%9A%E9%87%8F%E8%A8%88-GammaRAE/dp/B004WW1812
MrGamma 13万5千円 http://www.clearpulse.co.jp/mr_gamma/index.html ... http://sukoyakahiroba.com/gamma/ ... http://store.shopping.yahoo.co.jp/suzumori/a2700.html ... http://www.sekiyarika.com/labo-ware/chemical-apparatus/products/A2700/Gamma_A2700.htmlThermo 19万8千円 http://kakaku.com/kaden/dosimeter/itemlist.aspx?pdf_ma=4991
- 主に食品検査用の機械などを扱っているところ
EMF Japan 300万円くらい http://www.emf-japan.com/emf/emf1/emf211.html
ATOMTEX 代理店 120万円くらい。各地の市民測定所でよく使われている機種です。 http://www.adfutec.com/jpn/service/index.html ... http://www.saigai-kiki.com/radiological-equipment/radiationdetector/item-646.html
Akp (ウクライナ製) 1.5インチのもので、230万円くらい http://www.envsafe.jp/product/03/SEG001-AKP-S-40.html ... http://www.n-tokuso.co.jp/products/scintillation-spectrometer.html ... 本社のサイトは、バリバリのロシア語のみ http://www.akp.com.ua/
上の会社で、ストロンチウムの検出用の機械があります。個人的には、かなり気になります。お金のある方は、是非購入してリポートして頂ければと思います。 http://www.envsafe.jp/product/03/SEB-01-150.html
SinmatrikX 日本のメーカーで、ちょっと面白い製品を作っています。150万円と350万円 http://www.smtx.co.jp/ ... デモ機あり http://geiger.grupo.jp/ サーベイ用の機械もあるが、分解能に少し疑問が。
非電化工房 SPECTRA(スペクトラ) (旧名Csk−3i) http://www.hidenka.net/topics/csk/index.htm 非電化工房 SPECTRA(スペクトラ) (旧名Csk−3i) (デジタルMCA1301非電化版+3インチプローブ+遮蔽+オリジナルソフト) 2インチで70万円。3インチで100万円。発売当初は、オーストラリア製のアマチュア用の製品を遮蔽容器や、日本製のソフトなどと組み合わせたもので、色々、悪口(本当のことを含む)を言われたようですが、現在はデジタルMCA1301の非電化用バージョンに置き換えられたそうです。
SND 2013年夏発売予定 http://www.snd-sbc.com/
日本製 遮蔽が薄い http://sukoyakahiroba.com/becquerel/ ... 遮蔽も厚くなって結晶も大きくなった3インチ版 http://sukoyakahiroba.com/becquerel/3inch.php
日本製 遮蔽がやや薄い http://www.jujo-e.com/product/j-ray-food3.html
ドイツ製 http://www.measureworks.co.jp/ANNA.html
ドイツ製 http://www.jemsci.co.jp/products/nai/
http://www.envsafe.jp/product/03/index.html
http://ark-measure.com/product#category3 ... http://ark-measure.com/product_data159.html
ベラルーシ製 1.5インチ http://hopeline.co.jp/goods/adani/index.html
木村真三氏のところが売っている機械 NaI 2.5インチ http://www.radiationguardians.com/product.html
韓国製 安いです。40万円くらい。 遮蔽は薄い。 http://item.rakuten.co.jp/harenando/pmt01_wopc/ ... http://www.arsjapan.com/newproduct_01.html
中華製です。 1インチのもので87万円。安くないです。遮蔽も薄い。 http://www.redstar.co.jp/sk/jb5000s.html
同じ会社でこういうものもありますが、同じく止めておいた方が良さそう。 http://www.redstar.co.jp/geiger/detail34.html ... 実際に試してみた人の情報 http://supermab.com/wp/%E9%A3%9F%E5%93%81%E7%94%A8%E6%94%BE%E5%B0%84%E7%B7%9A%E6%B8%AC%E5%AE%9A%E5%99%A8%EF%BC%88bs9711%EF%BC%89%E3%82%92%E8%A9%A6%E3%81%97%E3%81%A6%E3%81%BF%E3%81%9F/
- 以下、海外のサイト:
http://www.thermoscientific.com/ecomm/servlet/productsdetail_11152___14007489_-1
http://www.seintl.com/products/gammapal.html ... http://www.berkeleynucleonics.com/wordpress/?tag=radiation-detectors ... http://www.personalradiationdetection.com/971_food_ssafe_kit.html
Atomtex 本家 http://www.atomtex.com/en/products/radiometry-stacionarnye
http://www.radiansa.com/detectors-radiation/radiation-in-food.htm
http://www.ortec-online.com/Solutions/Food-Water-Environmental-Monitoring.aspx
みかげさんのページのリスト: http://www.mikage.to/radiation/detector_list_scintillation.html
測定の基礎
測定の基本は、比較です。
基本的には、分かっているものを「ものさし」にして、分からない物と比べることになります。
放射能測定では、測定機が「ものさし」の役目をしてくれると良いのですが、色々と測定に大きな影響を及ばす要素が多いので、それらをきっちり管理しないと正確な測定は出来ません。
また、感度の低い測定機(エアカウンターやTerraなどのガイガーカウンターなども)では、頑張っても、微妙な変化/汚染は、はっきりと分かりません。
これは、普通のものさしで、1マイクロメートル単位の長さを測れないのと同じことです。ただし、機械が「悪い」のではなくて、その機械の「守備範囲(使用目的)」が違うだけです。
また、低い汚染を測るには、長時間計ったり、色々と工夫が必要で大変だったりします。
逆に言うと、これらの機械ではっきりと分かるような汚染は、私から見ると「かなり危険」だと思います。(もちろん、ただちに影響は出ないかもしれませんし、1万人中1人に症状がでるだけかもしれませんが)
これに対して、もう少し感度の高い機械だと、微妙な汚染が分かりやすかったり、より短時間で分かったり、多少雑な測定でも分かりやすかったり、素人にとっては、より使いやすくなります。
なので、測定機の感度は、特に私たち「素人」にとっては、非常に重要な要素になります。
ただ、たとえ感度の良い機械でも、測定条件を揃えるのは重要です。
たとえば、測定中にフラフラ機械を動かせば、測定値の信頼性は下がるでしょう。
測定機によっては、温度、湿度、衝撃、電磁波、磁力、音波などの影響されるので、測定する前にこれらの条件がどうなっているのか考えたり、調べたり、メモすることも測定の信頼性を高めることに繋がります。
また、最初に書きましたように、測定の基本は「比べること」ですので、一つ一つの測定結果を記録しておくことも大事ですし、古文書にある記述から現代の科学者が色々なことを推測出来るように、それを公開することで他の人たちとデータを共有することも「比べる」為の資料が増えるので、役に立ちます。
また、公開することで、同じようなことをしている人たちと情報の交換をしたり、勉強の助けになったり、間違いや勘違いに気づくきっかけになったりするので、恥ずかしがらずにデータを共有しましょう。
放射能測定では、スペクトルが見れると、数値を見て色々推測するだけでなく、画像的な解釈も出来るので、これも素人にとっては強みになります。
また 日本語ページインデックス のページにも、参考になる資料が色々あります。
食品検査機の使い方
それぞれの機械に、注意すべき点など、色々あるでしょうが、素人が素人らしい使い方をするのであれば、まずは、色々な程度のセシウム汚染の山を見て、その特徴に慣れ、少しでも山が見えたら、数値がどうであれその食品は破棄(又は、資料用に保管)する、といった方針でよいでしょう。
なまじ、正確に数値を出そうとすると、補正やつめ方、温度管理、密度、などなど、注意する点が沢山あります。
また、数値を知る(定量)にしても、その前に「何があるのか?」(定性)を調べないと、数字に振り回されたりしがちです。
スペクトルの山に慣れるには、こちら Isotopes And Peaks , Spectrum Examples の情報や、こちらのリンク Lab Links から、実際の検出結果を「沢山」見るのが良いだろうと思います。その際、測定機の種類や測定時間も一緒に見ておくことをお勧めします。また、漫然と見るのではなく、その食品を食べるかどうか決めるつもり、その土壌のところで子供を遊ばせるかどうか決めるつもり、などの気持ちで見ると、学習効果が少しは高まるかもしれません。
ただし、一見山が無いように見えても、機械が汚染を発見したら、最初は、そちらの判定を優先した方がよいかと思います。これは、ソフトによっては、人間の目には見えないような山も検出できる場合があるからです。その逆に無い山を検出したり、ある山を検出できない場合もありますが。
もちろん、この様な使い方をすると、実は汚染がほとんど無い、あるいは、全く汚染していないのに、食品を破棄したりすることもあるかもしれません。しかし、「安全」を優先するのであれば、多少の余裕を見て、危なそうなものは口にしないほうが、より安全です。
検査機の中には、通常の使い方において、スペクトルが見えないものもあります。この場合は、機械が不検出判定をするかどうか、あるいは、たとえ不検出判定をしても、セシウムなどの数値が「ゼロ」でなかったら、その食品は使わない、といった方針で居れば良いでしょう。
機械によっては、設定を変えたり、別のソフトを使うと、スペクトルを見て判断できるようになるものもありますが、お手軽な自動判定と「同時」には出来ない場合が多いので、2度測定するか、どちらかの判定法を選ぶことになるでしょう。
上記のような使い方は、機械の性能の無駄使いのように思えたり、大雑把なように思われるかもしれませんが、知識や暇のない素人が、毎日暮らしていく中で、出来るだけ手軽に測って「感覚的」に納得できる判断を下せるのでなければ、どんなに正確な測定が出来たとしても、結局はあまり利用しないで終わってしまい、その結果避けることの出来た汚染も避けられずに食べてしまう、ということになりがちです。
従って、徐々に色々勉強したり、より精密な測定が出来たり、より正確なピークの見分けが付くように慣れていくに越したことはありませんが、最初は、とにかく測定器が自分の手足、そして、目や鼻などの延長のようなつもりで、放射能を感覚的に捉える、といった、非科学的でアバウトな姿勢で始め、後で知識なども段々身に付ければよいだろうと思います。
また、どんなに測定の知識や精度が上がっても、最後は自分の動物的な感覚を食べるものや行動の基準にした方が気分的にも肉体的にも良いと私は思うので、まず、機械に馴染んで、機械を通して得られる放射性物質に対する嗅覚のようなものを養えれば、放射性物質の避け方について納得のいく行動が出来るのではないかと思います。
でも、暇があったら、勉強もしましょうね。これも、やっぱり色々と奥が深くて、はまりやすいツボとかあったりしますし、他の人の話を聞くと、そういうのを避けることが出来る場合もあります。
また、素人測定は、あくまで自分の為であり、原則的に他人様の行動をあれこれする基準にはならないと考えていたほうが良いだろうと思います。
もちろん、メーカー物のしっかりとした機械を買うお金があり、十分な訓練を受けて、知識や経験も豊富になり、校正や温度管理などもきちんとやって、他の測定器との相互比較なども怠らず、国などのガイドライインなんたらかんたらもご立派に満たすような計測をコンスタントに証明できる水準にあるのであれば、それはもう素人測定ではありませんので、十分に他の人の判断材料として使えると思いますし、そういうレベルの人が津々浦々に居るようになれば、色々な発見もあるでしょうし、不必要な内部被爆を避けられる人も増えるでしょう。
ただ、それは、そんなに簡単な事ではなく、市民測定所や事業として運営されている測定所であっても、全てのところで完璧な測定がなされているのではないだろうと思います。
ですので、まずは、自分が納得できる測定をする、というのを心がけ、私たちそれぞれの時間や優先順位の範囲で、段々と経験を積んでいけば良いだろうと思います。
テレミノMCAの使い方 Theremino Mca How To Ja
素人測定の難易度とお勧めのコース Sirouto Sokutei Course
測定の基本 Basics Of Measurement
スペクトルの見方
http://hanshinshs.web.fc2.com/siryou/sokuteikekka_mikata.pdf
参考資料
結晶の大きさ(容積)の比較:
結晶の大きさと、感度が、NaIやCsIの場合、おおよそ対応していて、大雑把な性能の目安に使えます。 ただし、結晶の種類と、光電子増倍管(PMT)を使うか、フォトダイオードを使うか、そして、電子回路やソフトによって、細かな感度、分解能、その他の性能や特性の違いがあります。
例えば、Sovtubeの小と大では、約4倍の結晶の大きさの違いがありますが、実測でも大体それくらいの感度の違いになっています。
ただ、以上の違いに加え、遮蔽の厚さ、どれだけ測定する物を結晶に密着させるか、なども測定結果に影響します。また、感度だけでなく、分解能(ピークの高さと幅の割合)も重要です。
他にも核種のエネルギーによっても変わりますし、以下の表は、「目安程度」にご覧下さい。
- CsI 1センチ角の結晶 (アルマジロ Type1、など) = 1cc
- CsI iMetry = 2cc 6,000 cpm/μsV/h (カタログ値)
- CsI アルマジロ Type2 や チャッピー検出器製品版 = 3cc
- CsI PM1703シリーズ、GammaRae2 = 約4cc 6,000 cpm/μsV/h (カタログ値) 実測は、遥かに高い?0.05μsVくらいで、8cps=480CPM以上あります。
- CsI PM1406 = 1インチ (直径1インチ=25mm x 長さ1インチ) 12,000 cpm/μsV/h (カタログ値)
- 1インチ(直径1インチ=25mm x長さ1インチ) AT1125など = 約12.5cc 21、000 cpm/μsV/h (カタログ値)
- CsI 1インチ(2.54cm)角 アルマジロ Type3 = 約16.4cc 28、000 cpm/μsV/h (実測+推定)
- CsI 1.5インチ角 x 1インチ厚 HSF(ホットスポットファインダー) = 36cc 40,000 cpm/μsV/h (カタログ値)
- NaI 1.5インチ (直径1.5インチ=40mm x長さ1.5インチ) Sovtube小= 約50cc 60,000 cpm/μsV/h (実測+推定)
- 2インチ (直径2インチ=50mm x長さ2インチ) = 約103cc
- CsI 2.5インチ (直径2.5インチ=63mm x長さ2.5インチ) Sovtube大= 約196cc 240,000 cpm/μsV/h (実測+推定)
- 2.5インチNaI (直径2.5インチ=63mm x長さ2.5インチ) Atomtex1320= 約196cc
- NaI 3インチ (直径3インチ=76mm x長さ3インチ) NaI標準 = 約347cc EMF211など多数
PMT(光電子増倍管)とフォトダイオードの比較:
シンチレーターが放射線を浴びて発するかすかな光を電気信号に変えるのには、光電子増倍管やフォトダイオードが使われ、それぞれに長所や短所があります。
- 寿命の問題: 光電子増倍管には、寿命があると言われています。もちろん、フォトダイオードも、20年くらいすると他の半導体の様に劣化するのかもしれませんが、PMTよりは、寿命について気にする必要はないと思います。
- 大きさの問題: 通常、光電子増倍管を使うと、遥かに大きな測定器になります。これは、持ち運びの点からも不利ですが、何よりも鉛の遮蔽をしようとした時に、より大きな量が必要になり、重量と価格も上昇する、ということになります。従って、もしも感度、分解能、価格、回路設計の簡便さ、などが同じであったなら、この点においてはフォトダイオードの方が有利になります。
- 需要と供給:2013年現在、光電子増倍管は、比較的豊富な中古や在庫処分品などがあり、価格も今のところ安定していますし、小さなものから、大きなものまで、色々な種類のものを買うことが出来ます。これに対し、自作用に一つ二つという数量で買うことの出来るフォトダイオードは、それほど多くなく、また、食品検査に使いたい2インチ以上の大きな結晶に使えるフォトダイオードは、あんまり見当たりません。従って、手頃さ、という点では、PMTが今のところ有利であり、海外の方の多くは、大き目の結晶と光電子増倍管を組み合わせた測定器を作っています。これに対し、日本では、小さな結晶とフォトダイオードを組み合わせた測定器を作る人が多いようです。これは、日本の場合、秋月電子で、小さな結晶と小さなフォトダイオードが手頃な価格で購入することができ、さらに、数人の人が自作例や回路図などを発表していて参考にしやすい、といった要因があるのでしょう。
- 電源回路や増幅回路の作りやすさ: 海外で、色々な回路を組んで自作している人たちの話では、フォトダイオードは、光電子増倍管以上にノイズの問題が厳しく、そのせいなどで分解能を高めることが難しい、という意見があるようです。また、大きな結晶に見合う、大きなフォトダイオードを使おうとすると、そういった問題が更に困難になったりするのだそうです。私は、回路設計は分からないので、この様な意見がどれだけ妥当なのかなんとも言えませんが、色々な点から、大型の結晶とそれに適したフォトダイオードを組み合わせた非常に高性能の測定器が出来るのなら、とても良いことだと思いますので、専門的な知識のある方は、是非チャレンジして、発表していただければと思います。これに対し光電子増倍管用の回路は、長年プロとアマチュアによって色々試されており、参考資料も豊富です(少なくとも海外では)。また、流用できる中古の製品や部品などもあり、プロにとってもそうですが、アマチュアにとっては特に枯れていて使いやすい技術だと言えるでしょう。ただ、その「蓄積」のせいで、古い方式や部品、ケーブルに引きずり回される場合もあったりします。
- 複数の結晶を組み合わせた測定器への適応性: 感度の点だけをとれば、結晶は大きいほど良いのですが、大きい結晶を使った検出器は、分解能が低くなったりする場合があります。また、少ない量の検体から、高い感度で放射能を検出するには、検体で検出器を囲むか、検出器で検体を囲むか、といった工夫をする必要があります。例えば、筑波の SinmatrikXという会社では、平たい検出器を両側から二つに分かれた検体でサンドイッチの様に挟んで効率を高める工夫をした150万円の製品と、小さな検体を、4方から四つの検出器で取り囲むことで効率を高めた350万円の製品を作っています。この様な製品は、フォトダイオードを使用しているから小型化して、馬鹿でかい製品にならずに済んでいるのであって、光電子増倍管を使用したら製品化するのが困難であっただろうと思われます。つまり、大きさの要素が、検出器の構成のの工夫をも左右することになったりする、ということです。
- 温度変化: まず、シンチレーターの結晶そのものが温度に影響され、CsIはNaIに比べて影響が小さいとはいえ、それでも温度変化が最小の環境で測定するに越したことはありません。また、アンプや高圧発生回路などの回路部分も温度に影響されます。フォトダイオードを使った場合、結晶や回路部分を含め、コンパクトに収めることが可能であるので、温度補正を取り入れる場合に、結晶近辺の温度を測れば、残りの部分もそんなに変わらない、という場合が多いかと思います。これに対して光電子増倍管(PMT)を使った場合は、結晶の温度、そして回路部分の温度と、それぞれの影響を考える必要が出てくるかもしれません。また、PMTは、真空管と同じように、温まるまでに時間がかかり、それまで特性が動く、という点もあります。
- 音や振動: 次に、音や振動については、どちらの場合でも、最小に抑えるに越したことはないでしょう。PMTの場合、デリケートな部品だと私は思うので、動作中か停止中に関わらず、そっとやさしく扱ったほうが良いだろうと思います。これは、対してフォトダイオードの方は単なる半導体なので、物理的にはPMTよりもタフです。が、測定中は、音や振動の影響を受けやすい、場合によっては、ほとんどマイクのように音を拾ってしまうこともあるようです。従って、防音、防振対策を含めたノイズ対策を行わないと、思わぬ落とし穴になるかもしれません。
- 磁気: PMTは、磁気による影響をかなり受けることが知られており、メーカーものの検出器には、ほとんどの場合磁気シールドが施されています。これが無いと、縦置きと横置き、そして検出器の東西南北の向き、更には、付近の電子機器や電線などなど雑多な磁気の影響を受けてしまい、直線的に数値がずれるだけでなく、直線性が損なわれる場合もあります。また、微妙な汚染を計る為に長時間の測定をする場合、地磁気の変化や他の影響の変化により、ピークがずれることにより、結果的に分解能が悪くなってしまう、というのもあります。従って、頻繁に補正して、短時間の測定だけするのでもない限り、磁気シールドは欠かせないと思って居た方が良いでしょう。フォトダイオードの場合、この様な敏感性はないので、楽です。
- 電波や電源ノイズ: これは、どちらを使ったとしても、回路部分の問題が大きいので、非常に注意する必要があるようです。以下のブログの記事など見れば分かるように、ノイズの問題は、測定器の性能に非常に大きな影響を及ぼし、かつ、とてもデリケートで対策が難しい場合もあったりします。そして、高圧発生回路に使われる発振源のノイズや、電源自体のノイズ、他の家電などのノイズに加え、各種の電波を拾ってしまったりする問題、さらには、空気中の湿度などの影響によるノイズの増減、部品の経年変化や温度変化に伴うノイズの出現や消滅、配線の太さや種類や、ほんのわずかな位置の違いからくる増減、など全くもってみなさん苦労している問題です。PMTの方が高圧を必要としがちなので、それに伴う問題が加わるかと思いますが、フォトダイオードの方にも色々な問題があったりして、単純な比較は出来ないと思います。プロの方もそうでしょうが、自作している方は、性能を追及すればするほど、各種の問題に精通していればいるほど、ノイズ対策に頭を悩ませているようです。ちなみに、効果的な対策としてよく見かけるのは、回路の電源部分、高圧部分、アンプ部分などなどをきっちり区分けして、銅版などを使って内部でもシールドを行い、かつ、場合によってはエポキシで封入してたりして湿度や振動にも対処し、配線の長さ種類や基板上での引き回しや、鍵になる部分の部品の特性にこだわる、といったようなものです。
http://ja2grc.blog3.fc2.com/blog-entry-2336.html ... http://ja2grc.blog3.fc2.com/blog-entry-2337.html ... http://ja2grc.blog3.fc2.com/blog-entry-2338.html ... http://ja2grc.blog3.fc2.com/blog-entry-2340.html ... http://ja2grc.blog3.fc2.com/blog-entry-2341.html ... http://ja2grc.blog3.fc2.com/blog-entry-2343.html ... http://ja2grc.blog3.fc2.com/blog-entry-2344.html
シンチレーター式 放射能測定器の構成
以下は、良くあるシンチレーター式の測定器の構成です。
MCAは、それ自体でパソコンなど抜きで動作するものもあります。
MCAの中には、高電圧発生部分が含まれておらず、別の装置を必要とするものもあるので要注意。
PMTやフォトダイオード側に、プリアンプが含まれていることもあります。
携帯用の機械でも、スペクトルが取れると更に良いわけ
線量だけ見てて汚染があまり無いように見えても、スペクトルを取ると良く見えたりする。サーベイ地図では、線量の低い伊豆の西側でもセシウムの山が出ている。
(機械の)感度によっては、時間がかかるかもしれないですが)
http://togetter.com/li/310266
http://d3j5vwomefv46c.cloudfront.net/photos/large/677820449.png?1351261308
勉強用の資料
- γ線によるCs定量-1
http://www.scribd.com/doc/99954021/%CE%B3%E7%B7%9A%E3%81%AB%E3%82%88%E3%82%8BCs%E5%AE%9A%E9%87%8F-1
- NaIによる測定の時に気をつけるべき点などが書かれている文書。
http://www.radioisotope.jp/pdf/Ennyu_IndustryEnv_12.pdf
http://www.radioisotope.jp/pdf/Ennyu_IndustryEnv_12b.pdf
http://www.radioisotope.jp/pdf/Ennyu_IndustryEnv_12c.pdf
- 放射性同位体とそのピーク Isotopes And Peaks
- 鉛214とヨウ素131の判別 Separating Pb And I
- コベル法、関数Fitと、MCAエミュレーションの比較
http://www.godac.jamstec.go.jp/catalog/data/doc_catalog/media/JAM_RandD12_03.pdf
- ガイガーカウンター (ベータ線測定)
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