Date: 2014/04/06 08:41(41) --- Name: nkom
20Bqの土だと、遮蔽の外で数センチの距離に近づけただけでは
検出限界付近でよく分からないので、900Bq程度のCs137を含む
スパークギャップチューブで試してみました。
さすがに、3桁ベクレルあると、早いし、分かりやすいです。
先ほどの、ピーク情報の数値の件はバグだったので直しました。
あ、ピークとベースの所がまだそのままでした・・・
スムージング有りのBG差分
スムージングはかけたまま、BG差分をはずすと値が違うのは、主にベースがBGスペクトルよりも下の設定になっている為でしょう。
こういう比較をするとBGのないスペクトルの時に、どこにベースを取れば良いのか分かりやすくなるかも。
後は、スペクトルに傾斜が加わることで、推定分解能が変わったりして、その影響でピークの幅が
変わったりとか、そういう違いもあるかも。
スムージングも無し
Date: 2014/04/06 07:37(18) --- Name: nkom
prochil_chiba 様へ
うちのCsI1号機とかだと、平気で200KeV付近にバックスキャッターが出たりします。
まあ、特に低い方は時に結構ずれたままでやってたりするので、そのせいかもしれませんが。
新しいバージョンだと、低い方も下駄の履かせ方で結構合うみたいなので、
そのうち再度試してみます。
Date: 2014/04/06 07:21(47) --- Name: nkom
昨日、縦の目盛り部分を作り直すのが終わったので、そのテストなどをしながら、
Refスペクトル関連などの作業をしています。
この画像は、BGモニタリング用の測定器に20BqのCs137を含む土を近づけたもの。
上が、スムージング有りで、下がスムージングなし。
Cs137とCs134の領域が、十分な幅で抜けて上がっているのが分かりますが、
綺麗な山があるとは、言えません。また、Cs137の662KeV付近で400カウントくらい
ありますが、BG差分では1カウントにも満たない、非常に僅かな違いを見ていることがわかります。
多分この為かバグなのか、試しに出してみたFWHMやピーク情報は、全部ゼロ表示・・・
遮蔽の中では、SpecSim機能にライブラリーとして入れておくスペクトルを取っています。
これは、ストロンチウム90。
ベータ線はガンマ線スペクトル測定では見えない、とか言われることもありますが、
強いベータ線なら、制動X線や蛍光X線が(ベータがぶつかる物質にもよりますが)
普通の測定器でも見えたりします。
この場合、遮蔽の鉛の制動X線なのか、CsI結晶そのものか、アルミなどの
結晶のカバーのものなのか、調べていませんが、線源の後方をアクリルとかの
密度の低いもので遮蔽して、鉛にベータ線がぶつからないようにすると、
もう少し分かるのかもしれません。
Date: 2014/04/06 05:28(26) --- Name: prochil_chiba
後方散乱はジオメトリに依存しますがEMF211でも高エネルギー側(右側)にシフトする傾向があります。ただあのピーク形状なので5keV、10keVずれたと言っても.....。
Date: 2014/04/05 06:24(54) --- Name: nkom
三田様のデータが地図上で見やすい形になっていました。
仙台周辺などでも、まだまだ濃度の高い汚染が色々くっついている様です。
https://maps.google.co.jp/maps/ms?vps=2&hl=ja&brcurrent=h3,0x34674e0fd77f192f:0xf54275d47c665244&ie=UTF8&oe=UTF8&msa=0&msid=206706572256667565568.0004c9a642feac2b0da61&dg=feature
ツイログ
http://twilog.org/hanaharuok/
ブログ
http://mtmtmg.blog.fc2.com/
Date: 2014/04/05 05:31(26) --- Name: nkom
今やっているのは、縦軸の目盛りの改造です。
既に数週間前に、自分なりに満足の行く形に改造したのですが、
今回、ゼロ以下の部分を表示することが出来たり、カウント(またはcps)の
低い方をカットして、見たい部分を拡大できるようにした関係で、
また作り直しています。
さらに、現在は「指数表示」になっているYLogボタンによる表示法も、
本当に対数表示にすることが出来るようにする予定なので、
その場合への対応も考えて、見やすくて分かりやすい目盛りが出てくる方法を、
カウント数表示、cps表示の両方について、画面の上がスペクトルの一番高いところに
合わせてある状態(MaxボタンOFF)と指定の数値になる状態(MaxボタンOn)の場合、
そして、Ylogボタンの切り替えによる「指数表示」と「リニア表示」と、予定している
「対数表示」のそれぞれの場合について考えないとならないので、結構面倒なのです。
Date: 2014/04/05 05:13(57) --- Name: nkom
バックスキャッターの位置って、測定環境(鉛の配置や隙間の大きさ形状とか)によっても
変わるののではないだろうかと思います。
私の環境では、Cs137のバックスキャッターは、きっちりと186KeVには来ません。
大抵、もっと右側に出ますが、これは、180度後方からの反射(というか、鉛でのコンプトン散乱)
よりも、もう少し角度の付いたものが多い為なのだろう、と、思っています。
これに対し、U235やRa226は、186付近にちゃんと出ます。
(どっちがどっちかは、Th234,Pa234mとか、Bi214,Pb214の有無などで推測するしかないですが)
Date: 2014/04/05 05:03(42) --- Name: nkom
現在作業中のバージョンでは、今まで以上に、
「これまで測定したスペクトルデータを有効に活用すること」を考えています。
つまり、現在のBrowse機能でも、違うチャンネル倍率で測定したスペクトルデータの
縦横の倍率を現在の設定に手動で合わせる事が可能ですが、
今後は、横軸の校正情報などをスペクトルのヒストグラムファイルに含めることで、
可能な場合は自動的に縦と横の設定を現在の状態に合わせた形で表示できるし、
また、その様に「座標変換」したスペクトルをBGとして使用したり、SpecSim機能に
使ったり、ということができる様になります。
ただし、これまでのスペクトルデータについては、校正情報が十分含まれていないため、
その場合は、手動で調整できるようになっています。
また、リニアライザーについては、自動や手動での変換に対応していませんが、
横軸の校正のに 「Ax^2 + Bx + C」というよくある形式を加えたので、
よっぽど直線性に癖があるのでない場合は、これで十分対応できるのを私の
手持ちの測定器でテストして確認しています。
リニアライザーについても、対応することは一応可能なのですが、それをやると
ソフトが重たくなったり、色々と面倒なことが増える上、ほかのソフトとの互換性もないですし、
今回は、見送りました。
で、「今までのスペクトルデータの有効利用」という点では、福島原発周辺の
モニタリングポストの生データをテレミノMCAで読み込んで検討した例でも
分かるように、「他の機種やソフト」で採集したデータも視野に含めて考えています。
既に、SPE形式を経由して多くの機種に対応していますが、そのうち他の機種も
加えたいと思っています。
幸い、みかげさんのSPViewerが既に非常に多くの機種に対応している上、
テレミノMCAと同様にオープンソースなので、とても参考になるだろうと思いますし。
この様に、縦横の倍率や校正を自動変換して現在の環境での測定やデータと
比較検討しやすくはしますが、「生データ」は内部的にも常に手を付けずに、
そのまま保存し、チャンネル倍率や校正などの設定を変えると、自動的に
必要に応じて再変換したスペクトルをキャッシュに保存して、その後のフィルター
やBG差分などの加工と表示に備えるようにしています。
SpecSim機能では、基本的にデータを1keV/chの完璧な直線の校正に
修正した形のデータを使用することで、内部でも計算効率を高めていて、
リニアライザーを使用した過去のデータの場合でも、一度生のままで
読み込んで、同じリニアライザーの設定か、新しい校正サブウインドウでの
設定で、横軸を十分合わせた状態で、SpecSim用のデータに変換できますし、
もし、その校正が十分正確でない場合には、後から再度加工できるので
失敗を恐れずに色々と試すことができます。
もちろん、SpecSim用のデータへの変換は、通常は、自動的に行われるので、
普段は特に意識する必要はありません。
また、この様な変換を行う場合に、一応統計的にカウント数の総数の保存が
保障される方式と、スペクトルの形を重視する方式の二つがあって、
SpecSimの場合や、他の場合に、どちらを使おうか考えているところです。
これらに加えて、例えば、Cs134とCs137の比率も自動的に計算して、
SpecSim機能で使ったり、総カウント数の計算と表示をする最大エネルギーも
していすることができる様になったり、色々と細かな追加や変更が多い為、
時間がかかっていますが、早めにスナップショットを出したいと思っておりますので、
もう少々お待ちください。
で、その間、スペクトルデータを保存しておくことをお勧めします。
その場合、BGのデータも一緒にまとめて保存しておくと、後々楽です。
BGがない場合でも、BGの使い回しや仮想BGの生成が出来ますが、
BGと、そして、設定ファイルを、AutoSaveのデータに一緒に
入れておくのがお勧めです。
現在作業中のバージョンでは、BGデータと設定データも、
AutoSaveの画面で自動的に保存することを指定できますし、
それを「既定値」にしてしまう予定なので、AutoSaveを使えば
色々心配しないでも「測定環境」の必要な部分はスペクトルデータと
一緒に保存され、後で自分が見るときにも、他の人が見る場合でも、
自動的にその状態を再現したり、あるいは、現在の状態に
合わせることで、データの有効利用が出来ますし、
他の人や機種との共有や比較なども非常に楽になります。
もちろん、SpecSim機能のデータも、パッケージにして
保存、読み込み、共有が可能で、特に同じ機種のデータなら
かなり使い回しが効くだろうと思います。
将来的には、一種のスペクトル計算機、みたいな感じで、
保存されたスペクトルを、機種や測定環境のデータを元に
仮想の理想スペクトルにしたり、それを元に、他の測定環境での
想定スペクトルに変換したり、それと実測スペクトルを
比較して、測定環境のパラメーターを類推したり、などなども
前から考えているのですが、それは、また、かなり先の話に
なりそうです。
(その前に、まじめな核種判定の試みや、ピークフィットとか
スムージングの改良とか、色々とあるので)
ただし、同じ様な興味を持つ方が、他の言語でも良いので、
そういうルーチンを開発して、ライブラリーにしてくれたり、
大学や高専などで、学生の課題や宿題やプロジェクトとして
区分けして少しづつやったり、優秀な人がやれば、実現が
早まる可能性はありますが、今の所そういう動きはないです。
Date: 2014/04/04 09:18(43) --- Name: nkom
日光でメープルシロップを作っている方が・・・
http://fifabakutyouou.cocolog-nifty.com/nikkousannsou/cat23642977/index.html
http://fgtochigi.jugem.jp/?eid=52
http://9r8m.jp/dorobu-maple/
メープルシロップ(そしてメープルシュガー)は、樹液をとっても濃縮して作るので、
セシウムなどがあれば、それも濃縮されます。
大体、元の樹液の40分の1くらいに煮詰めて作ります。
栃木の山の方は、何度か行って大変好きな場所だったのですが、原発事故で
相当汚染されてしまった地域でも有り、そういう場所で樹液を濃縮したら
どういうことになるのか?というのを考えると、複雑です。
カナダの東部では、メープルシロップは「国民的食材」というか、
一種のシンボル(国旗もカエデのはっぱですし)でもあり、
ヨーロッパから来た人たちが、厳しい冬を越そうとして苦しんでいる時に、
地元の人たちに教えられ、助けてもらったという歴史的な背景や思い入れもあり、
信仰というか、日本の正月の餅つきみたいな、丁度今頃の雪解けの季節の
全員参加型の重要行事の一つなので、1〜3q/kg程度の汚染があるのが
広く知れわたっとしても、食べるのをやめる人は極僅かだろうと思います。
でも、日本では、そういった歴史的、風土的な背景もないでしょうし、
濃縮型の食材は作るのも食べるのも気を付けた方が良いのではないかと思います。
Date: 2014/04/04 08:57(00) --- Name: nkom
うちで測って、結果がとても微妙だったブルーベリージャムをProchil様が測定してくださいました。
低い検出下限で、不検出でした。(これも、ロットは同一かどうか不明です)
http://sirabell.blog.fc2.com/blog-entry-119.html
ただ、カナダで売られているブルーベリーも、残念ながら少し出る場合があるらしい。
(産地不明品で、どこのものかは分からず、アメリカ産の可能性もあるかも)
http://www.vancouvermonitoring.blogspot.ca/
また、カナダの土壌も少しは核実験やチェルノブイリなどの影響で汚染されているので、
カナダ産のものでも、検出される場合もあるかもしれません。
私が以前測った時のスペクトルは過去ログ(ページの中ほど)にあります。
http://pico.dreamhosters.com/picobbs/index005.html
Date: 2014/04/04 06:42(37) --- Name: nkom
テレミノMCA6.2のマニュアルに間違いがある、と勘違いなさっている方が
いらっしゃいます。
多分、以下の部分に書かれている「高エネルギー領域を強調するスライダー」
のことかと思います。
「(2)スペクトルの高エネルギ領域を強調するスライダー:スペクトルの右側の方を強調して観察したい時に使
います。解除するには、右クリックをすれば、標準に戻ります。これらのスライダーは、マウスのボタンを押して
変化させる他、マウスホイールやカーソルキーでも調整できますし、数値ボックスに数を入れたり、そこでマウ
スホールやカーソルキーを使っても調整できます。
ガンマ線スペクトルは、測定機の効率のせいで高エネルギーに行くほどカウントが下がる傾向があり、一時
的に高エネルギー領域を強調することで、ピークやスペクトルの特徴が分かりやすくなる場合があります。」
この方は、これが、スペクトルを平行に上に持ち上げると思っていらっしゃる様なのですが、
そうではありません。
これが、メモ帳で作った、全チャンネルが8カウントのスペクトルデータ。
(総カウントとかは、本当の数字ではありません。)
http://pico.dreamhosters.com/img/Misc/2014_04_04_TEST-8-SPE.txt
カウント数がとても少なくて、画面の下の方にあって「図形として」面積を測るのが
難しい為に、このスライダーをご利用なさっているのですが、横軸のズレがあれば
拡大率が変わってしまうので、定量的なことをしたい場合には、このスライダーを
使わない方が良いです。
ある程度のスムージングを除き、分解能補償機能やこのスライダーは、スペクトルの
形や特徴を捉えるのには大変役に立つ場合もありますが、厳密に量的な
比較や推測をするのは向きません。
さらには、この様な方法で作った「係数」は、使いまわしが効かない可能性も高く、
とにかく「限定的」になってしまいます。
また、縦軸のズームが最大でもこの程度になっているのは、「意図的」な設定です。
目盛りを追加したり、スライダーの設定を数値でも出来る様にする際に、どんな
設定にしたら良いか色々と考え、もっと拡大できるようにもしようかと思ったのですが、
思いっきり拡大することの利点と弊害を考えた末に、
「見えないものが見えているかのような思い違い」をしにくい設定にしました。
つまり、何時間計っても、カウント数が10カウントとか、非常に少ない場合は、
測定結果の精度が高くないので、それをもっともっと拡大しても、ギザギザが非常に
大きく見えてくるだけになります。
そして、それをピークと勘違いしたり、とても不確実なものを確実な結果であるように
思ってしまったり、弊害が大きいので、V6.2では、微妙な検体の測定において
「良く見えないくらいの検体である」というのが、そのまま感じられる様に、
ズームの幅を決定しました。
この場合、あまり良く見えない、というのは、「測定器も」良く見えていない、ということなのです。
また、スペクトルの読み込みの際に、フィルターがかかってしまうのは、
元々のテレミノMCAに付いていたほとんどバグに近い「仕様」で、
この「問題」を回避してスペクトルを改変されない生の状態でも
読み込めるように、「生データ」のチェックボックスがBrowse機能には付いています。
現在作業中のバージョンでは、基本的に読み込みは全て生で行うオプション設定も
つけてあります。(測定では、データの改変が嫌われる場合が多いですし)
同時に、読み込んだスペクトルを縦横に平行に拡大縮小できる機能も付いているので、
無理矢理スペクトルを拡大したい場合は、どちらかと言うと、こちらの方が良いでしょう。
(これも、そういう目的で付けた機能ではなく、現在の設定とは違う横軸の設定の
スペクトルを読み込んで、現在のデータなどと比較したり、BGスペクトルのズレを
若干修正したりする為の機能です。)
BGや記憶させたスペクトルにフィルターをかけたり、BG差分を施すことは、
現在作業中のバージョンでは自由に出来ますので、そういう意味での自由度は、
かなり改善されます。
定量的な推測方法としては、私はスペクトルの高さを利用するのが一番簡単で、
かつ、間違いも少ないし、素人測定にとっては十分な精度があると思っていますが、
次回のバージョンでは、ピークで右クリックすると、その山の分解能を推定して、
理想的な釣鐘型のピークであった場合の計算上のカウント数や計数率(面積)と
実際のスペクトルデータを積分した値などが一瞬で分かるので、図形的な計測や
計算をするよりも簡単で精度の確認もしやすくなります。
加えて、SpecSim機能で、既に測定した汚染物質と比較して山の高さだけでなく、
コンプトン散乱などの形状も併せて視覚的にスペクトルを重ね合わせ、
その倍率から量を推測する方法も使えるようになりますし、K40やウラン系、
トリウム系の混ざった状態でも、その影響を目で見える形で推測して、
ベースになるスペクトルを合成した上で目的の核種について推量できるので、
ただ単に数字の羅列が出てくるより、非常に分かりやすい形になりますし、
学習効果も高くなります。
Date: 2014/04/03 10:56(05) --- Name: nkom
あ、画面を見直していて、バグを一つ見つけました。
赤い文字で、表示しているピークのベースのカウント数が、間違っています。
(これは、まだ配布していない作業中のバージョンの問題で、
以前のものには、関係ありません。)
こんな感じで、改造しては、テストをして、バグを見つけて修正、
そして、新しい方法の実験やら、その実装と確認とバグ取り、というのを
延々とやっています。
Date: 2014/04/03 10:42(26) --- Name: nkom
テレミノMCAの改造は、内部構造の改造で作業量が多い為、徐々に進行中ですが、
昨年からやり始めていたFWHMの表示機能もかなり強化しました。
これは、トリウムマントルのPb212の239KeVのピークで右クリックしてピークの位置、
FWHMの幅、そして、従来からの%表示に加えて、KeVでも値を出すと同時に、
その分解能に見合うガウス曲線を出すようにしました。
(将来的には、ピークに見合うコンプトン散乱も出したり、とか、これと、SpecSimの連動、とか、
色々と可能性があるので考えています。 また、右クリックによる、ピーク位置の自動割り出しの
他に、全部手動で、任意の位置に、好きな高さと分解能の計算上のピークを出すことも可能です)
また、そのついでに、曲線内部(つまりは、理想上のピーク)の面積と、実測値、
それらの計数率、そしてBGの面積とその計数率、そして、初期値では3σで表示/計算する
ピークの幅もチャンネル数とエネルギーの両方で表示します。
このピークの幅は、自由に変更できます。
以下は、2σ、1σ、0.4σと狭いROIにしてみた場合です。
で、これらの計算をする際に、生のスペクトル、スムージングしたスペクトル、
そして、BG差分のスペクトルのどれでも利用することが出来ます。
フィルターがかかっている状態だと、スムージングされたスペクトルで計算が行われ、
BG差分でも同様です。また、フィルターONの場合、分解能補償機能などが
かかっている場合には、その状態で計算します。
これは、100%のIIRフィルターでスムージングした場合。(特にエネルギーの低い方は、
現在のフィルターでは、この様にピークを低くしてしまいます)
で、ご覧の様に、フィルターの使用時には、生スペクトルも同時に見ることも出来ます。
BG差分と、フィルター使用の場合、最初にボタンを押すと、生と加工されたスペクトルの両方が見え、
もう一度押すと、ボタンの周囲が赤くなって、加工されたスペクトルだけが表示される様になります。
また、これらの操作は、現行スペクトルだけでなく、Ref123〜10などの記憶したスペクトルに
対しても同じことが出来ます。
これで、スムージングされたスペクトルばかり見て、生スペクトルの状態を忘れてしまって
色々勘違いしてしまったりすることも多少は減るでしょうし、何よりも、自分が行っている
測定やその表示法の意味などが、視覚的に分かりやすくなるのではないかと、思います。
これは、ピークの分解能の測定と、その表示法についても同じで、単にXX%という数字が
出てきて、それで一喜一憂したり、酷い場合には、オークションで売るときに
ありえない数値(測定の初期にスペクトルがとがっている時に測ったものとか)を
提示してしまったり、といったことも減るかもしれませんし、ピークの理想上の形と実際の
ピークを比較したり、その計算上の面積(カウント数)やレートと、実際の各チャンネルの
データを足したものの比較が目で見て確認出来る形で行えるので、ヒゲをピークとして
計算してしまったり、ギザギザについて誤解したりすることも減るでしょう。
ちなみに、ピークの表示は底辺を傾けることも出来ますが、ピークの「左」には、コンプトン散乱の始まりが
混じっていたりするので、下手に傾けたりしない方が良いのかもしれません。
(ピークの左側も、他の核種や、何かあるかもしれませんし。)
個々のピークを取り出して、それだけ考えるより、やはりSpecSim機能の様に、その核種から得られる
全体的なピークや持ち上がりの情報を照合して確認した方が、良いのではないかと思います。
他の分野でもあるのかもしれませんが、スペクトル測定は、特に素人測定の場合、
色々な制限が多く、その為に、「理想的」なスペクトルの形状、測定結果、というものに
触れる機会が(人にもよりますが)少なかったりして、その為に、まだ成長していない、
ギザギザのスペクトルが「普通」であるかの様に思ってしまい、その不確実さについて
十分自覚しない場合が多かったりします。
そこで、SpecSim機能や、ピーク情報のこの様な表示により、
十分成長したスペクトルは、本当は、割と滑らかまろやかで
そうでない場合は、まだまだ確定的ではなかったりする、というの点や、
定性的、定量的な基本的な事柄が視覚情報と数値の両方で、
自然と体に染み込んでくる様な仕組みを強化したいと思っています。
また、他の表示や使い勝手の部分でも、色々と手を加えていて、
見たい場所を十分拡大して見られる様になって来ましたし、
BG差分のBGより下の部分についても、表示出来るようになり、
数値ボックスで、右クリックすると、初期値(または、希望があれば
設定ファイルで指定された値)になる機能とかが付いて便利になります。
Date: 2014/03/24 14:21(56) --- Name: nkom
茨城県もモニタリングポストがあって、データを公開しているが、PDF形式なのでめげました。
http://www.pref.ibaraki.jp/bukyoku/seikan/gentai/nuclear/radiation.html
(おそらく)福島と同じ会社の機械の同じ形式の生データがあるのに、何故にPDFなのか・・・
生データで、地震の後などのラドンの変化を見たいです。
生のスペクトルデータが出てきたら、福島と同様、テレミノMCAで誰でも見られるパッケージにするのですが。
茨城県民の方は、県にお願いして下さると助かります。
荒地のものだけ、試しにパラパラ動画にしてみました。PDFを表示して、下矢印キーを押し続け、
「カハマルカの瞳」という画面キャプチャーソフトで録画しただけです。解説やBGMも無しです。
生データがあると、こういう面倒なことをしなくても良いし、スペクトルも細かい変化が
分かりやすいのですが。
http://pico.dreamhosters.com/img/Misc/MP-Ibaragi-Arachi.avi
福島のMPと同じ様に、ラドン(Bi214,Pb214)が14日の16時ころに出たのかどうか
見てみましたが、良く分かりませんでした。やはり、BG差分でじっくり見ないと、
細かなことは、なかなかはっきりと分かりません。
最悪、PDFデータから画像を抽出して、そこからスペクトルデータを再現することも
出来るのですが、自動化しても手間がかかるし、データの信頼性が落ちるし、
生データが出るのを待つことにします。
一応PDFへの直リンクを貼り付けて置くことにします。
(これらへのリンクさえも、PDF形式になっていて、ダウンロードするのも苦痛なので)
最初に公開された三つのMPの解説とか
http://www.pref.ibaraki.jp/bukyoku/seikan/gentai/nuclear/MSMCA/20121017MCA.pdf
舟石川
http://www.pref.ibaraki.jp/bukyoku/seikan/gentai/nuclear/MSMCA/data/hunaisikawa110314_0331.PDF
常陸那珂
http://www.pref.ibaraki.jp/bukyoku/seikan/gentai/nuclear/MSMCA/data/hitatinaka110314_0331.PDF
阿字ヶ浦
http://www.pref.ibaraki.jp/bukyoku/seikan/gentai/nuclear/MSMCA/data/ajigaura110314_0331.PDF
次に公開された9局の目次/解説
http://www.pref.ibaraki.jp/bukyoku/seikan/gentai/nuclear/MSMCA/20130218MCA.pdf
門 部 局 (PDF ファイル47MB 全2,592 ページ)
http://www.pref.ibaraki.jp/bukyoku/seikan/gentai/nuclear/MSMCA/data/kadobe110314_0331.PDF
菅 谷 局 (PDF ファイル49MB 全2,592 ページ)
http://www.pref.ibaraki.jp/bukyoku/seikan/gentai/nuclear/MSMCA/data/sugaya110314_0331.PDF
馬 渡 局 (PDF ファイル49MB 全2,592 ページ)
http://www.pref.ibaraki.jp/bukyoku/seikan/gentai/nuclear/MSMCA/data/mawatari110314_0331.PDF
堀 口 局 (PDF ファイル19MB 全2,592 ページ)
http://www.pref.ibaraki.jp/bukyoku/seikan/gentai/nuclear/MSMCA/data/horiguchi110314_0331.PDF
久 慈 局 (PDF ファイル31MB 全2,592 ページ)
http://www.pref.ibaraki.jp/bukyoku/seikan/gentai/nuclear/MSMCA/data/kuji110314_0331.PDF
磯 部 局 (PDF ファイル32MB 全2,592 ページ)
http://www.pref.ibaraki.jp/bukyoku/seikan/gentai/nuclear/MSMCA/data/isobe110314_0331.PDF
大 貫 局 (PDF ファイル26MB 全2,592 ページ)
http://www.pref.ibaraki.jp/bukyoku/seikan/gentai/nuclear/MSMCA/data/oonuki110314_0331.PDF
造 谷 局 (PDF ファイル26MB 全2,592 ページ)
http://www.pref.ibaraki.jp/bukyoku/seikan/gentai/nuclear/MSMCA/data/tukuriya110314_0331.PDF
荒 地 局 (PDF ファイル44MB 全2,592 ページ)
http://www.pref.ibaraki.jp/bukyoku/seikan/gentai/nuclear/MSMCA/data/arachi110314_0331.PDF
残りの9MPの目次/解説
http://www.pref.ibaraki.jp/bukyoku/seikan/gentai/nuclear/MSMCA/20130321MCA.pdf
石 神 局 (PDF ファイル45MB 全2,592 ページ)
http://www.pref.ibaraki.jp/bukyoku/seikan/gentai/nuclear/MSMCA/data/isigami110314_0331.PDF
豊 岡 局 (PDF ファイル45MB 全2,592 ページ)
http://www.pref.ibaraki.jp/bukyoku/seikan/gentai/nuclear/MSMCA/data/toyooka110314_0331.PDF
押 延 局 (PDF ファイル46MB 全2,592 ページ)
http://www.pref.ibaraki.jp/bukyoku/seikan/gentai/nuclear/MSMCA/data/osinobe110314_0331.PDF
村 松 局 (PDF ファイル49MB 全2,592 ページ)
http://www.pref.ibaraki.jp/bukyoku/seikan/gentai/nuclear/MSMCA/data/muramatu110314_0331.PDF
横 堀 局 (PDF ファイル46MB 全2,592 ページ)
http://www.pref.ibaraki.jp/bukyoku/seikan/gentai/nuclear/MSMCA/data/yokobori110314_0331.PDF
広 浦 局 (PDF ファイル44MB 全2,592 ページ)
http://www.pref.ibaraki.jp/bukyoku/seikan/gentai/nuclear/MSMCA/data/hiroura110314_0331.PDF
海老沢 局 (PDF ファイル44MB 全2,592 ページ)
http://www.pref.ibaraki.jp/bukyoku/seikan/gentai/nuclear/MSMCA/data/ebisawa110314_0331.PDF
大 場 局 (PDF ファイル45MB 全2,592 ページ)
http://www.pref.ibaraki.jp/bukyoku/seikan/gentai/nuclear/MSMCA/data/ooba110314_0331.PDF
石 川 局 (PDF ファイル26MB 全2,592 ページ)
http://www.pref.ibaraki.jp/bukyoku/seikan/gentai/nuclear/MSMCA/data/isikawa110314_0331.PDF
後、こういうのもありますね。
○ 霞ヶ浦流入河川等の放射性物質モニタリング調査(第5回)及び県管理ダム湖の放射性物質
モニタリング調査(第2回)結果について(平成25年2月7日)
http://www.pref.ibaraki.jp/bukyoku/seikan/kantai/water/files/pdf/ryunyukasen_5.pdf
○ 霞ヶ浦流入河川等の放射性物質モニタリング調査(第4回)及び県管理ダム湖の放射性物質
モニタリング調査(第1回)結果について(平成24年10月30日)
http://www.pref.ibaraki.jp/bukyoku/seikan/kantai/water/files/pdf/ryunyukasen_4.pdf
4と5があったので、前後もあるかと思って試したら、3と6もありました。
http://www.pref.ibaraki.jp/bukyoku/seikan/kantai/water/files/pdf/ryunyukasen_3.pdf
http://www.pref.ibaraki.jp/bukyoku/seikan/kantai/water/files/pdf/ryunyukasen_6.pdf
Date: 2014/03/24 07:30(45) --- Name: nkom
次期公開バージョンで装備するSpecSim機能でウラン系とセシウム137を混ぜてみた例
トリウム系とセシウム137を混ぜてみた例
ウラン系とトリウム系の両方とセシウム137を混ぜてみた例
ウラン系とトリウム系とK40をセシウム137と134を含む汚染に混ぜてみた例
こんな感じで、簡単に混ぜるものを入れ替えたり、割合を変えて、スペクトルを観察したり、
実測スペクトルと照合して検討してみることが出来ます。
予定では、テレミノMCAのパッケージに、幾つかの測定器で測ったウラン系、トリウム系、
K40,Cs134,137,そしてもしかしたらEu152などの合成用スペクトルを
入れておきますので、測定器を持っていない方でも、スペクトルを合成して
学習することが出来ますし、お持ちの測定器の分解能や効率曲線が似ていれば、
サンプルスペクトルを実測との照合/検討に使う事も出来るでしょう。
また、現在は、実測スペクトルを利用して安直に行ってますが、将来的には、想定する測定器に合わせて
分解能や効率曲線とか考慮して、ピークとコンプトン散乱を計算したスペクトルも使えるようにしたいと
思っていますが、まずは、これと、他の作業を仕上げようと思って作業中です。
Date: 2014/03/24 06:34(25) --- Name: nkom
東海アマ様が測定した「ハワイの深層水」の話を見ましたが、ウラン系かトリウム系が
少し入っているのかもしれないし、セシウムも、もしかしてもしかしたらホンの少しあるのかもしれないけれど、
私の「俺基準」だと、「有無」にせよ、「量」にせよ、「確かなこと」を断定できるスペクトルには見えせん。
もっとスムージングをかけてみたり、汚染が無いことが分かっている水のスペクトルと較べたり、
あれこれやってみると、もう少し分かるのかもしれませんが、とにかく「ギザギザから十分な幅で
きちんと飛び出る山とかがない場合は、非常に慎重に考えた方が良い」と思いますです。
3回目?の測定
https://twitter.com/tokaiama/status/447614824357179393
2回目?の測定
https://twitter.com/tokaiama/status/447000838930591744/photo/1
1回目?の測定
https://twitter.com/tokaiama/status/446940373038804992/photo/1
他のスペクトルも見ていて感じたのですが、IFKR−ZIPは、
もう少しスムージングをかけた方が傾向が分かりやすいのではないかと思いました。
また、Cs137が3Bq/kgか4Bq/kg以下の表示の場合、セシウム137の山が
本当にきちんと見えることは稀なので、個人的にはその「数値」は、あまり見ていません。
東海アマ様も他のIFKRユーザーの場合も、とにかくスペクトルを表示してくださるので
そちらを見て、色々考えています。
ちなみに、IFKRのアスキーテキスト形式のスペクトルはテレミノで読み込んで、
色々な表示のさせ方(違う度合いのスムージングなど)で検討することが出来ます。
富田様に送って頂いたIFKR−ZIPのスペクトルをテレミノMCAで表示した例
同じスペクトルをテレミノMCAでSPE形式で保存し、Identify.exeで読み込んだ例
また、テレミノMCAでは、上の三つの深層水のスペクトルを足して、平均化して山が見えてくるか?とか
調べてみたりすることも出来ます。
(テレミノMCAV6.2では、まだ少しバグがあったりしますが、
次回の公開予定のバージョンでは、既に改良されていますし、追加される
スペクトルシミュレーション機能を使うと、ウラン系やトリウム系の混ざり方も
目で見て分かるので、明らかになることも少し増えるかと思います。)
Date: 2014/03/21 05:59(59) --- Name: nkom
テレミノMCA改造作業の一環として追加しているSpecSim(スペクトルシミュレーション)の
テストで、K40とセシウム汚染のスペクトルを違う割合で混ぜてみたビデオです。
http://pico.dreamhosters.com/img/V60/ThereminoMCA-SpecSim-K40-Cs137-134.avi
この様に好きな分量で、色分けして、どの様なスペクトルになるのか
何度でも見比べたり出来ると、核種が混ざることでスペクトルがどう変わり、
そして、定量などの場合にどう影響するのか、分かりやすくなります。
次のビデオは、同じくSpecSim機能で、セシウム汚染土壌やK40のスペクトルを
混ぜたり、その高さを調節して、メープシロップを灰化させたものや、小分けした
汚染土壌などの検体のスペクトルと合わせて、汚染の量を推測してみたものです。
http://pico.dreamhosters.com/img/V60/ThereminoMCA-SpecSim-test-soil-MapleSyrup.avi
このページの下の方で説明していることを、視覚的に、計算をしないで
出来てしまう仕組みです。
http://pico.dreamhosters.com/SiroutoSokuteiCourse.html
この様に、原理的には、非常に簡単で安直な方法ながら、手動でピークや
コンプトン散乱などの高さを合わせると、「測定条件が揃っていれば」
今回のテストでは、大体推定線量の1割くらいの範囲に収まりました。
メープルシロップと、それを灰化したもののスペクトルでは、推定される
汚染より低いのではないかと思われる結果になっていますが、
チャンネルピッチなどを含めた色々な測定条件が違っていたり、
また、Prochil様の測定で2.5Bq/kgと出た検体とはロットが違っていた
可能性もありますが、それでも「桁違い」にはなっていませんでした。
(灰化したものについては、3割くらい低い値、元の液状の測定では
推定量の2分の一以下)
何より、視覚的に確認しながら、計算せずに値が出てくるので
とっても簡単です。
今後、テストと強化を続けて、使っているうちに、目で見て分かりやすいので
自然と学習効果が高まり、簡単で面白い機能になるようにする予定です。
Date: 2014/03/20 09:40(21) --- Name: nkom
先日の投稿の様に、遮蔽の外でさえも、20Bqのセシウム137を含む土は
Cslの2.5インチで山が見えますし、BG差分のスペクトルなら、なおさらです。
遮蔽の中だと、BG差分でなくても、綺麗に典型的なセシウムの連山が見えますし、
「汚染の有無だけ」ならば、1分もしないうちに分かります。
測定の出だしで、山がどう変化し、形成されていくのかをビデオにしたもの。
http://pico.dreamhosters.com/img/V60/ThereminoMCA-Soil-20g_2014_03_20.avi
この様に、「分かりやすいもの」は、BG差分を見たり、長時間測定をしたり、
色々と工夫したりしなくても汚染の有無などが直ぐに分かってよいのですが、
「微妙な汚染」の場合は、とにかくBGを差し引いたスペクトルを見ないと
良く分からない場合が多くなります。
また、セシウム137の存在に着目する場合、662KeV付近での一つの
チャンネルでのカウント数が、数百くらいあると、スペクトルが徐々に
丸くなって、信頼性が高まり、1000とか5000あると、もっと正確だと思います。
逆に言うと、そのチャンネルでのカウント数が100にも満たなかったり、
特に、BGと比較して、その差がわずかな場合には、あまりはっきりした事が
言えないと思います。
後は、BG差分のスペクトルの草むらの高さの範囲内のことは、
十分な幅(80〜120KeVとか)で、明確に抜けていて、
理想的には抜け方が釣鐘型にでもなっていない限り、
「あてにならない」「正確ではない」、そして、
「繰り返すと違う結果になるかもしれない」だろうと思いますので、
とても慎重に考えた方が良いでしょう。
Date: 2014/03/19 13:55(08) --- Name: nkom
今日は、色関係の作業。Windowsの付属の色指定用の小窓だと、
透明度の設定をするのが面倒だし、変更中にリアルタイムで画面で確認できないので、
簡単な色選択用小窓を作って、そこで、スペクトル表示画面の設定のほとんど全てを
画面を見ながら指定できるようにしました。
詳しくは、その実験中のビデオをご覧下さい。
http://pico.dreamhosters.com/img/V60/ThereminoMCA-Color_2014_03_19_141916.avi
ちなみに、色の指定に限らず、もし、変な設定にしてしまって、一度最初から全部やり直したい時には、
実行ファイルと同じフォルダーにある Thremino_MCA_INI.txt という名前の設定ファイルを
名前を変えるか、削除すると、出荷時のせっていに戻ります。
また、設定ファイルの一部分だけ削除すると、そこだけ、出荷時の状態に戻ります。
さらに、設定ファイルをメニューから読み込む時に、設定を変えたい部分だけの
ファイルを読み込ませることも出来ます。(例えば、色の指定だけの設定ファイルや、
測定器についての設定だけのもの、などを作っておいて、それを読ませることが出来ます)
Date: 2014/03/16 20:20(27) --- Name: nkom
改造中のテレミノMCAのテストの様子です。
先日、ビデオにもしました背景放射線(BG)のモニタリングをしている測定器に、セシウム137を
全部で20ベクレル含む土をくっつけたり、それを8cmの距離に離したりして、スペクトルの違いを
見た時のデータを使っています。
ビデオは、これとか、
http://pico.dreamhosters.com/img/V60/BG-Mon-2014_02-BGsub-R.avi (ブラウザーが対応していれば)直接視聴も出来る動画ファイル
http://pico.dreamhosters.com/img/V60/BG-Mon-2014_02-BGsub-R.zip ダウンロード用圧縮ファイル
これです。
http://pico.dreamhosters.com/img/V60/BG-Mon-2014_02_04-25-E-Canada-R.avi (ブラウザーが対応していれば)直接視聴も出来る動画ファイル
http://pico.dreamhosters.com/img/V60/2014_02_25_05_27_13-BG__MON_3-6-CsI_63mm.zip ダウンロード用圧縮ファイル
詳しくは、過去ログとか、ビデオのページに載っています。
http://pico.dreamhosters.com/VideoLinks.html
まず、モニタリングしているスペクトルを、100時間分くらい足したものをBGとして登録し、
次に、Cs137を20ベクレル含む土を直接、測定器にくっつけたスペクトルで、セシウムの
成分を登録します。
BG差分で見ると、こんな感じ。
で、スペクトルシミュレーター(SpecSim)の画面で、Ref Bqの所に、20を入れます。
(こうしておくと、後で、山の高さを合わせた時に、その高さに応じて掛け算して、
推定値を表示します。至って単純な仕掛けです)
次に、この土を測定器から約8cmに離したスペクトルを出します。
もう、BGとの違いが、あるのかどうか良く分からないくらいです。
でも、BG差分にして、スムージングをかけたり、数時間分をまとめたり、
色々検討すると、この場合は、間違いなくBGとの差があることが分かったりします。
ここで、SpecSimの画面で、スライダーや数値ボックスで、オレンジで表示されている
セシウムの成分の高さを調節します。
こんな風な数値で、ギザギザの上下が、オレンジ色の上下に平均して散らばる様な感じになりました。
生スペクトルの方でも、よくよく見ると、大体合っています。
ということで、直接くっつけていた点線源とみなせるくらい少量の線源を8cmくらいに離すと、
元の14%程度の線量と同じくらいになるようです。(この例では、約2.8Bq)
これは、あくまで非常に大雑把なテストですが、もっとしつこく、かつ、
距離や線源をしっかりコントロールして実験を行うと、もう少し正確なことも
言えるようになるでしょう。
この機能は、まだ、基本部分がなんとか使えるようになっただけで、セシウム134と137が
混在する成分から、セシウム137を差し引いて、セシウム134の成分だけに
生成したり、とか、スペクトルの引き算も簡単に行ったり、その結果を
ファイルに書き出して保存しておき、後々の測定時に活用できるようにする為の、
細かくて結構面倒な仕組みなどをやったり、核種のバグを直したりしているところです。
Date: 2014/03/16 16:22(53) --- Name: nkom
松館と二ツ沼は、良く似ています。
下郡山は、松館と二ツ沼では見えなかった、12日の朝7時の兆候が見えます。
その後は、13日の朝9時。そして、どっと増加するのは、14日の夜21時。
二ツ沼より第一原発に近いので、(1時間くらい?)早く、増加し始めています。
このモニタリングポストが他と違うのは、他のいくつかのMPでは、
どっと増加した時に、Tl208の2614KeVの所が通常よりも
少なくなる、という変な減少があって、気になっているのですが、
それが、ここでは見られません。
3.1MeVか3.2MeVくらいから、スペクトルが持ち上がっている点が、
他とは違います。
(他では、2.5MeVくらいのトリウム系のTl208の山の左から持ち上がっている)
南台MPは、12日の朝5時の第一波が見えます。
また、原発に近いせいか、他では見ない(あるいは気付かなかった)小さいピークが、
125KeV付近と、150KeV付近、270KeV付近に時々見えます。
ただ、どうも低い方、300KeV以下の直線性が悪いような気がします。
(他の場所が合っていると思われる状態で、Te132と思われるピークの位置が
マーカーの右にズレて出ます。)
上羽鳥は、地震の後のビスマス増加がほぼありません。
最初の兆候は、12日の朝5時。そして、朝の8時には、通常の80倍の計数率になっています!
12日早朝の第一波を食らったのは、上羽鳥の方角だったということでしょう。
もちろん、3月15日の大放出に較べたら、12日の第一波なんて小さいかもしれないですが、
それでもこんな汚染を食らわない方が良いことには変わりありません。
まして、12日の15時には、通常の400倍近い計数率になっていますし、その前後も、
通常の200倍から360倍くらいで3月14日にデータが終わるまで、ずーーーっと「持続」しています。
繁岡は、10分毎のデータで、校正は、たまにふらついているような気がします。
お決まりの地震の後のビスマス214と鉛214の増加もあり、12日朝7時くらいの兆候も
ありますが、その後は、ベータ核種のプルームか?とか思える増加が
時々ちょっとあるくらいで、どかっと増えるのは、14日の22時20分です。
その後、22時40分には、校正がズレて、スペクトルが右へ移動し、
23時50分で終わっています。
富岡も、二ツ沼や松館と同様です。
地震の後のビスマス214と鉛214、12日の朝7時半、13日の朝9時ころ、
13日の15時10分から、少し兆候があって、そのまま大きな増加のないまま、
13日の23時50分でデータが終わっています。
夫沢のデータは興味深いです。上羽鳥よりも原発に近いようで、
南側に位置していても12日の朝5時20分に第一波を食らっています。
また、2400KeV付近のなんだか良く分からない山の左が、
そのコンプトン散乱なのか、ベータ核種のせいなのか、どっと持ち上がっています。
ストロンチウムとか、ベータ核種が大量にあると、スペクトルが持ち上がるのは、
以前の実験から知っていて、それは良いのですが、核種や、特に2400KeVの
山が気になります。
http://pico.dreamhosters.com/StrontiumDetectionPartTwo.html
その後、3月13日の8時前まで、通常の1.5倍から2倍程度の小康状態で推移しますが、
それからは、通常の1000倍を超えたりする酷さです。
そして、その後は、データが終わるまで何度も何度も汚染の波が押し寄せます。
これくらい近いと、方角はあまり関係なく線量が高くなっていたのかも。
また、ここや郡山の10分毎のデータって、しばしばきちんと記録されてなくて、
重複している場合が多い様に思います。
そして、これは、地震や放射能の前からの話のようです。
特に郡山のMPは、それが目立ちます。
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しかし、こうして見ると、やはり、どうして自衛隊などを動員して、
直ぐに電源車や必要なものを第一原発に運ばなかったのか?というのが不思議です。
もしかしたら地震で既に配管とかが壊れていて、いずれにせよ一つか二つは
爆発したのかもしれませんが、電源車やポンプや冷却に必要なものを
迅速に運んでいたら、こんな事故にならなくて済んだ可能性もあるのではないかと、
思わずにはいられません。
地震と、それに続く津波の後で、てんてこ舞いだったのもあるでしょうが、
危険性を一番分かっていた筈の現地の人間がもっと援助を要求していたりしたら、
少しは違っていたのでしょうか?
津波の行方不明者の捜索も、それはとても大事ですが、原発が吹き飛んだら生き残った人も
堪らないことになるのですから、
Date: 2014/03/16 10:55(26) --- Name: nkom
二ツ沼のMPは、松館と同じ様な、地震の後のビスマス214と鉛214の増加がありました
その後は、エネルギーの低い方が持ち上がったり下がったりしながら、
決定的な手がかりは無いまま続き、14日の夜22時に、いきなり通常の20倍近い
計数率になって、ヨウ素も131、132、133がお揃いで出てきます。
ガンマ線だけ見ていると、分からないですが、もしかすると、ベータ線を
良くみていたら、もっと早く分かるのではないか、という気もします。
あるいは、スペクトルを見ている時に、全体の計数率が通常の1割増しにも
ならなくても、低いほうで、300とか400KeVくらいまで、スペクトルが
薄く持ち上がってきたら、何かおかしいと思った方が良いのかも。
(100KeV以下での増減は、宇宙線のせいなのか、磁気以上なのか、
ノイズなのか、うちでも結構見かけますが、300KeVとかまで
持ち上がったのは、今まで見たことがないです。
ただ、土地によっては、山や海や、その他の特殊な条件なども
あったりするかもしれないので、継続的に測定していないと、
普通なのか以上なのかは、なかなか分からないとは思いますが。)
Date: 2014/03/16 10:17(39) --- Name: nkom
福島市の紅葉山MPは、変です。
というのは、地震の前から、ラドンなのか、何なのか、Pb214やBi214の山が出たり消えたり。
地震の後は、原発近くの他のモニタリングポストでは、16時くらいに一回増加するだけなのに、
2度3度と出たり消えたりしています。一体、どんな場所に設置されていて、何故、こんなに
ビスマス214などの濃度変化が激しいのでしょうか?
で、このMPは遠いせいか、12日の朝4時の第一波が全然無いのはもちろん、
朝7時から8時の波も見えません。
12日以降、徐々に、低い方が一様に(Pb214やBi214の山など全く無く)持ち上がって、線量が
段々増加していくだけです。(ベータ核種の増加のせいでしょうか?)
つまり、モニタリングをしていても、離れた場所だと、素早く明確な兆候を掴むのが難しく
なるのかもしれません。
やっと、明らかにおかしいと分かりそうな兆候が出るのが、15日の朝4時です。
ただ、この後も、5時から13時までは、また下がってしまって兆候が無くなり、
14時にヨウ素131も加わって兆候が戻ると、15時には一挙にヨウ素と
テルルの混ざったもので、線量が11倍くらいに増えています。
そして、16時には、通常の100倍、17時以降は170倍に増加します。
その後は、非常にゆっくりと減少しますが、3月20日の時点でも、
まだ通常の100倍くらいあり、セシウム134、137が増えてきていたように思います。
3月の22日以降、減少は非常に少なくなり、全体的には、
通常の100倍くらいの計数率でそのまま(スペクトル)データの終わりの
3月28日まで続きます。
これらのモニタリングポストは、現在も稼動しているのでしょうから、
2011年の4月以降、現在までのスペクトルデータも、出し惜しみしないで、
どんどん出して頂きたいと思います
Date: 2014/03/16 08:46(06) --- Name: nkom
郡山MPの2011年3月12日20時のデータ。ヨウ素131、132,133の山の計算上の出方(緑の線)が
実際のスペクトルに、よくはまっている例。(1136KeVがちょっと足りないですが)
K40を入れてないので、そこも少し緑の線が低くなってます。
複数のピークを持つ核種では、この確認法は、非常に役に立ちます。
尚、定量推定もついでに出ていますが、これは、もちろん全然当てになりません。
(検出器の設定や測定環境とか、パラメーターを入れてないですし、そもそも
環境中の核種を定量する為のソフトではないので。でも、核種の割合は、
もしかしたら、まあまあ、あっているのかもしれません。)